工務店が競合と差別化を図るために必要なのはマーケットリサーチ!

競争が激化する工務店業界において、他社との差別化は経営の生命線とも言えます。そのためには、リサーチが欠かせません。しかし、「競合を徹底的にリサーチしろ」という意見と、「競合対策は一切するな」という意見があり、一見するとこれらは矛盾しているように思えます。

しかし、実はこれら二つの意見はどちらも正しいのです。競合をリサーチして、競合がやっていないことを見つけることも重要ですが、一方で競合対策をする必要がない場合もあります。これらのバランスを取るためには、立場と順番が重要となります。

工務店が競合と差別化を図るために必要なのはマーケットリサーチ!
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最初に必要なのは「マーケットリサーチ」

競合をリサーチすることは重要ですが、それだけでは不十分です。なぜなら、競合のリサーチを行ったとしても、それは過去の情報に過ぎず、新たな差別化を生み出すための情報源とはなりません。

そこで必要となるのが「マーケットリサーチ」です。これは、顧客や顧客層のリサーチであり、工務店の経営において大きな原因となる行き詰まりを解消するための重要な手段です。

「顧客のために良い設計・デザインを提供しなければならない」という考え方は、一見すると正しいように思えますが、これは実は危険な思考パターンです。なぜなら、「顧客のために」と考えてしまうと、自身の過去の経験をもとに、「顧客はこういうものを求めている」という思い込みをしてしまいがちだからです。

この思い込みにより、どの工務店も似たり寄ったりのサービスを提供し、マンネリ化してしまうのです。自分だけで考えて出てくることは、他と大した差がないということを理解することが重要です。

私自身も、OB施主とのコミュニケーションをオンラインに移行しようと考え、その方向で行動を起こそうとした経験があります。しかし、実際には施主からはリアルなコミュニティの方が求められていました。このように、自分が賢いと思っている人ほど、「思い込み」が強くなる傾向にあるのです。

戦略の後に戦術。リサーチは順番が大事!

マーケットリサーチを終えた後は、次に競合のリサーチを行うことが必要です。大手企業であれば、資金力や開発力があるため、競合を気にせずに新しい提案を行うことができますが、小さな工務店では、ここからが本当の戦いとなります。

マーケットが求めていることを、競合がすでに行っているのか、そこに勝てるのか、ニッチに絞り込むのか・・・これらを見極めるためには、競合リサーチが必要となります。

マーケットリサーチは戦略を決める上での重要な要素であり、競合リサーチは戦術を決める上での重要な要素です。そのため、マーケットリサーチ(戦略)の後に、競合リサーチ(戦術)という順番が重要となります。

まとめ:競合と差別化するためには発想の転換が必要!

  1. 「顧客のために」ではなく、顧客の立場や目線で考えていくことが大事。
  2. 競合のリサーチは、マーケットのリサーチした後に行う。

競合と差別化を図るためには、リサーチは必須です。これらのポイントを押さえて、ぜひ取り組んでみてください。

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