家づくりの現場感を感じさせる写真展に挑戦しませんか?

集客をするために、住宅展として、住宅の写真展を行うという手もあったりします。モデルハウスを使ったり、時には会場を借りたり、そこに住宅の写真パネルを展示して、どんな家づくりなのかを伝えるという方法です。

私も過去に住宅展や写真展を設営から手伝ってきましたが、不思議と、模型や写真パネルで、小ぎれいにまとめてしまいがちになります。ただ、他社の住宅展や写真展も同じで、小ぎれいで、パンチ力に欠けるんですよね。家づくりのコンセプトを伝えるのにまだ何かが足りないんですよ・・・

その足りないの「何か」とは?

目次

現場感を感じさせる匂い

下の写真は、単なる展示ですが、非常に興味深いですね。ポルトガルのリスボンでの展覧会「anticlimax: a report on the metabolist dream」の様子です。

家づくりの現場感を感じさせる写真展に挑戦しませんか?
the exhibition displays the current daily life of the ‘nakagin capsule tower’ in tokyo
image © fala atelier

会場写真が13枚、designboomに掲載されています。ちなみに、飾ってある写真は、以前このブログでも紹介した中銀カプセルタワービルです。

・・・よく見るとこれ、足場?現場によく使われる足場ですよね。

凄くシンプルなように見えますが、足場と写真パネルの組み合わせが、迷路のような雰囲気を作り出してくれています。

家づくりの現場感を感じさせる写真展に挑戦しませんか?
overview of the anticlimax: a report on the metabolist dream
image © fala atelier

こういった展覧会は、まだ日本では見たことがないですね。

日本の国内でも、集客をするために、住宅展といった建築・住宅の写真展が開催されていたりしますが、いまいち現場の匂いがないんですよね。建築の小ぎれいさでまとまってしまっていると言いますか・・・

私も過去に住宅展や写真展を設営から手伝ってきましたが、模型や写真パネルで、どうしても小ぎれいにまとめてしまいがちになります。

だから、パンチ力がない・・・

家づくりの現場感を感じさせる匂いをどうやって作っていくか?

家づくりの現場感を感じられる。これが、ありふれ始めている住宅展・写真展にパンチ力を与えてくれそうです。その一つが「現場のにおい」でしょう。

とはいえ、現場の匂いをかもし出すため、木材やカンナもいいのですが、ちょっと野暮ったくなりがちです。このような具合に、足場を上手く使えば、現場のにおいを、かっこよく再現できますよね。

工務店が家づくりの現場感を感じさせる匂いを作っていくとしたら?

家づくりの現場感を感じさせる匂いを作り出すことは、工務店にとって新しい挑戦かもしれません。しかし、この挑戦は、お客様に対して、よりリアルな家づくりの体験を提供する素晴らしい機会でもあります。以下は、そのためのいくつかの方法です。

素材の選択: 木材やコンクリートなど、現場で使用される素材を展示に取り入れることで、視覚だけでなく嗅覚でも現場感を感じさせることができます。これにより、お客様は実際の建築現場で使われる素材の感触や匂いを体験することができます。素材の選択は、展示のリアリティと深みを高める重要な要素であり、お客様にとって忘れられない体験になるでしょう。

足場の活用: 例で挙げたように、足場を上手く使うことで、現場の雰囲気を再現することが可能です。足場は、現場のリアルな感じを伝える強力なツールになるでしょう。足場を使用することで、展示が単なる美しいものから、現場の生々しさを感じさせるものへと変貌します。これは、お客様に現場のダイナミズムとエネルギーを感じさせる素晴らしい方法です。

現場の音の再現: 住宅展示場に現場の音を流すことで、現場の雰囲気をさらに高めることができます。機械の音や作業員の声など、現場の音を録音して再生するのも一つの方法です。音は、視覚や嗅覚とは異なる感覚を刺激し、展示に深みとリアリティを加えます。お客様が現場にいるかのような感覚を提供することで、展示の印象を強化することができるでしょう。

体験型展示: お客様に実際に素材を触れさせたり、工具を使ってみたりする体験型の展示も効果的です。これにより、家づくりのプロセスに対する理解と興味を深めることができるでしょう。体験型展示は、単なる観察から一歩進んで、お客様に実際の感触を提供します。これは、家づくりの魅力と楽しさを直接体感させる強力な手段です。

ストーリーテリング: 住宅展示場をただの展示スペースとしてではなく、一つのストーリーの中で展開するように設計することも重要です。家づくりのプロセスを一つの物語として展開することで、お客様により深く共感してもらうことができます。ストーリーテリングは、展示を単なる物の集合から、一つの連続した体験へと変える力があります。お客様は、展示を通じて家づくりのプロセスの一部となり、より深く関与することができるでしょう。

プロのガイド: 現場のプロがガイドとなり、展示を通して家づくりのプロセスを解説することも効果的です。プロの視点からの説明は、お客様にとって新しい発見と理解を深める機会になるでしょう。プロのガイドは、展示の各部分に対する深い洞察と解説を提供し、お客様にとってより価値のある体験になります。

テクノロジーの活用: VRやARなどの最新技術を使って、現場のリアルな体験を再現することも考えられます。これにより、現場にいるかのような感覚をお客様に提供することができます。テクノロジーの活用は、展示の限界を超えて新しい体験を提供する強力な手段であり、お客様にとって刺激的な体験になるでしょう。

まとめとして、工務店が家づくりの現場感を感じさせる匂いを作っていくためには、多岐にわたるアプローチが考えられます。これらの方法を組み合わせることで、従来の住宅展示よりも鮮やかでリアルな体験を提供することが可能になるでしょう。この新しいアプローチは、お客様とのつながりを深め、信頼と理解を築く強力な手段になることでしょう。工務店としてのブランド価値を高め、お客様との長期的な関係を築くための重要なステップとなります。

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