ITを駆使して赤字店舗を立て直したお話から学ぶ、小さな工務店こそ自社ホームページに力を入れた方が良い理由

実は、美容院が苦手です。髪を切ること自体は、さっぱりしていいのですが、あの独特の間合いが苦手で、いつも落ち着かないのです。

なので、元々定着率が悪く、ホットペッパービューティーで、手頃な新規店を探しては、あちこち行ってたのですが…あれ?これって、もしかして、美容院からとってみたら不良客???

、、、というわけで、先日、こんな美容院話を見つけたのでシェアしたいと思います。

「とあるIT系の会社が、美容サロンの素人でありながら、得意のITを駆使して赤字店舗の立て直しにチャレンジする」というお話しです。

「おいおい、工務店や住宅に関係ないだろ」って思いがちですが、WEBサイトに対する考え方の参考になるお話です。WEBを使って集客するということの考え方がよくわかります。

目次

赤字美容室を買収[月100万円の赤字]→[月100万円の黒字]の軌跡

ITを駆使して赤字店舗を立て直したお話から学ぶ、小さな工務店こそ自社ホームページに力を入れた方が良い理由
赤字美容室を買収[月100万円の赤字]→[月100万円の黒字]の軌跡

とあるIT系の会社が、美容サロンの素人でありながら、得意のITを駆使して赤字店舗の立て直しにチャレンジするというお話しです。

美容業界でも他のビジネスと同じように、

  • 店舗家賃
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • 人件費
  • 広告費
  • 材料等の仕入れ
  • 消耗品

などの固定費・変動費も掛かるのですが、その中で、

  • 美容サロンの場合、リピート率は約30%。
  • リピート率が低い分、新規客を常に集客し続けなければならない。
  • ホットペッパーなどの集客媒体への広告出稿が欠かせない。

といった、薄利な割に、広告費の比重が高いことを感じ取り、対策を練ります。

集客媒体として自社ホームページを強化

まずは、対策を練るため、比重の高い広告費用を分析して、広告方法を見なおしています。

当時(2007年頃)はホットペッパーの雑誌への掲載料が1ページ(見開きの半分のページ)の1/8スペースで月間126,000円だった。

これにネットの広告ページが付属している。

ネットの広告ページにはランクがあり

  • Bプラン
  • Aプラン
  • Sプラン
  • SSプラン

とあった。

それぞれのプランごとに掲載できる情報が違うのだが一番の違いはホットペッパーのホームページ内で検索して上位に表示されるかどうかだ。

これらプランはホットペッパー内の検索順位を買うと言っても過言ではないと思う。

月間126,000円では掲載プランはネットのAプラン。これが初期状態。

当時どの程度集客できるかを調べるためにSSプランを契約していた。

SSプランは月間273,000円。

そして、この料金は1年間契約が前提だ。

1ヵ月単位などの契約の場合、金額が跳ね上がる。

よって、ホットペッパーと契約をしている店舗のほとんどは1年契約だと思われる。

正直かなり高額なのだが、美容サロンのリピート率的に新規集客が必須なため、これらは必要経費だった。

しかし、IT業界が本業の僕としては、これだけの金額をかければお店のホームページで十分集客できるのではと考えた。

月間273,000円×12ヵ月=3,276,000円

赤字美容室を買収[月100万円の赤字]→[月100万円の黒字]の軌跡|STORYS.JP

フリーペーパーであるホットペッパーに年間300万円以上ですよ…

最終結論のように、こういった自社の資産にならない広告媒体に予算を注ぎ込むより、自社の資産になる広告媒体に注ぎ込む方が、断然いいですよね。つまり、自社のホームページにチカラを入れて集客を図る方が、長い目で見た時の費用対効果はいいわけです。

ポータルサイト利用者の質は悪い?

また、話の中で、顧客の質を徹底分析した結果、お店のホームページやブログを見て来店してれた方と、フリーペーパーから来た方との違いを取り上げています。

お店のホームページやブログを見て来店してくれたお客さんのキャンセル率は圧倒的に低い。

それもそのはずだ。お店のホームページを見て来店してくれるお客さんはいろいろな美容サロンのホームページをみて技術力やサービスなどを比較検討してウチの店を選んでくれている。

つまりは、技術やサービスでお店を選ぶ傾向にある。

しかしフリーペーパーの場合、自分の行きたいエリアの中から安い順番に電話をして予約がとれたお店に行くといったスタンスのお客さんが多い。
料金でお店を選ぶ傾向がある。

フリーペーパーからの予約のお客さんはたまたまウチの店で予約が取れたけど、ウチの店でなければならないというわけではないという方が多い。

よって、キャンセル率が高いのだろう。

赤字美容室を買収[月100万円の赤字]→[月100万円の黒字]の軌跡|STORYS.JP

明らかに、自社のホームページからの集客の方が良いお客さんなわけです。

住宅系のポータルサイトも同じでは?

ITを駆使して赤字店舗を立て直したお話から学ぶ、小さな工務店こそ自社ホームページに力を入れた方が良い理由
とある注文住宅ポータルサイト

とある工務店ポータルサイトに掲載したら、資料請求150件来たけど、その後アポ取れず…なんて話が実際ありました。(結局、広告費だけ取られてる…)

まさに、美容院の例と同じですね。

正直、不便なポータルサイトは、一般の方には利用されません。だから、ポータルサイトの運営者側も、チェックすれば一斉に何社にも資料請求できるようになど、どんどん便利にしていくのですが…

その結果、掲載している工務店は、その他大勢という扱いになりやすいのです。

ポータルサイトより、自社ホームページにチカラを入れよう!

2~3年前頃から、「これからの工務店集客はポータルサイトだ!」なんて言われてましたが、自社の資産にもならない高額なポータルサイトにお金を使い続けるぐらいなら、自社のホームページに費用を掛け、チカラを入れる方が、長い目で見た時の費用対効果は、間違いなく良いです。広告費をどう使うかのバランスは大事ですね。

結局、ポータルサイトに掲載する工務店は、

  • 自社で集客できていない
  • 自社で集客できているが、拾いきれていない層をさらに集めたい

のどちらかですからね。

業界は違えど、最初から最後まで目を通してみると、結構参考になること多いですよ。

美容院は結果、黒字化になり、

  • ホットペッパー代がゼロ
  • 価格競争から脱却して顧客単価が上昇
  • キャンセル率の低下による稼働率のアップ

以上3点が黒字化の大きな要だったようです。

小さな工務店こそ、自社ホームページに力を入れた方が良い理由

美容院の事例から得られる教訓は多く、特に注目すべきは自社ホームページに資源を集中させることで、集客の質が向上し、最終的には黒字化に成功したという点です。この考え方は、工務店経営にもそのまま適用できると考えます。以下に、小さな工務店が自社ホームページに力を入れるべき理由を解説します。

1. 高品質な集客が可能

ポータルサイトからの集客は一見効果的に見えますが、その質は必ずしも高くありません。多くの場合、ポータルサイトを通じて来るお客様は価格や地域など、一時的な要因で選んでいることが多いです。一方で、自社ホームページを見て問い合わせをしてくるお客様は、あなたのサービスや製品に興味を持っている可能性が高いです。これは、長期的な関係性を築く上で非常に有利です。自社ホームページからのお客様は、サービスや品質に注目しているため、リピート率も高くなる可能性があります。

2. 広告費の効率化

ポータルサイトに掲載するための費用は、一般的に高額です。その上、その費用は「消耗品」であり、一度使ったらなくなってしまいます。一方、自社ホームページに投資することは、長期的に見て「資産」を築くことになります。自社ホームページに一度投資をして内容を充実させれば、その後は維持費だけで長期間利用できます。つまり、初期投資は必要ですが、長期的には非常にコスト効率が良いのです。

3. ブランドイメージの向上

自社ホームページは、お客様が最初に触れる「顔」でもあります。ここでしっかりとブランドイメージを築くことができれば、それが口コミや評判にもつながります。自社ホームページでの情報発信は、他の広告媒体よりも自由度が高く、自社の強みや特色をしっかりと伝えることができます。これが、結果として集客にも寄与するでしょう。

4. 独自のストーリーを伝えられる

ポータルサイトでは、他の多くの工務店と一緒に掲載されるため、自社の独自性や特長を伝えるスペースが限られます。しかし、自社ホームページならば、自由な形で自社のストーリー、特長、強みなどを伝えることができます。これにより、お客様が感じる「なぜこの工務店なのか」という疑問に答え、信頼と関心を高めることができます。

5. SEO対策で長期的な集客

検索エンジン最適化(SEO)を行うことで、自社ホームページは長期的に集客の道具となります。一度設定してしまえば、継続的にお客様を引き寄せることが可能です。SEO対策は、一度きちんと設定してしまえば、その後は少ない手間で長期間にわたって集客が可能です。これは、特に小規模な工務店にとっては大きなメリットとなります。

6. データ分析で改善

自社ホームページからの集客データは、Google Analyticsなどを用いて詳細に分析することができます。これにより、何が効果的で何が効果的でないのかを明確にし、改善を繰り返すことができます。具体的な数字をもとに戦略を考えることができるため、効率的なマーケティングが可能です。


以上のように、小さな工務店であればあるほど、自社ホームページに力を入れることで大きなメリットがあります。ポータルサイトに依存するのではなく、自社の強みを活かし、長期的な成功につなげましょう。広告費をどう使うかのバランスは大事ですが、自社ホームページへの投資はその最良の選択肢の一つであると言えるでしょう。

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