構造材への国産木材の使用は会社ごとの認定制にしたらどうだろうか?

昨年末の木材価格の乱高下について、東洋経済が特集していた。下がり続けていた国産木材の価格が、昨年末、急に高騰し、そして急速に下落したのだ。

 1980年のピーク時から4分の1程度の水準まで下落している国産木材の価格。しかし、2013年の年末から翌2014年の年始にかけて、一時的に高騰するという異変があった。

農林水産省がまとめた製材工場の購入価格調査によると、2013年12月にはヒノキの丸太価格(直径14~22センチメートル、1立方メートル換算)が前年同月比34.7%増の2万5200円まで上昇。スギも同25.4%増の1万5300円となった。

TO_108_Gse.indd

木材価格はなぜ昨年末に乱高下したのか|東洋経済

 

価格高騰の原因は、消費増税前の駆け込みと木材利用ポイント

消費税8%になったのは、2014年4月からだったが、注文住宅には特別措置として、2013年9月までの成約で2014年3月末までの引き渡しであれば、増税前の税率5%が適用されるのであった。そのため、2014年の年始に多くの住宅がスケジュールが重なり、木材需要が拡大した。

これだけであれば、まだ外国産材を上手く使い、回せたのかもしれない。「外国産材が足りない」なんて話、今まで一度も聞いたことがない。

 

拍車を掛けた木材利用ポイント

そこに拍車を掛けるかのごとく、前年から始まっていた木材利用ポイントが絡んでくるのである。(木材利用ポイントは、2013年3月に公表され、同年7月に木材利用ポイントの発行・商品交換の開始される。)

この木材利用ポイントは、当初、国産木材が対象とされていたため、普段、スギやヒノキなどの国産材を使わない多くの住宅会社も、使い始めていくのである。

年始、とあるプレカット工場の社員から「木材利用ポイントのせいで、スギ材は調達できません。」というボヤキがでてきたぐらいだ。

後に、木材利用ポイントは、対象木材の幅を広げ、一部の外国産材まで対象としていくのである。これは、明らかに国産木材が足りてないということを示している。

こうした増税の駆け込みと木材利用ポイントのダブルパンチで一時的に高騰し、また下落傾向へと戻っていくのである。

しかし、こういった乱れは林業にとっては痛手である。林野庁林政部の増田義昭課長補佐は、持続的な林業の確率には価格の安定を望んでている。

こうした国産材価格の乱高下があると、「作業用機械の導入や作業員の雇用など、投資計画が立てにくくなる」と林野庁林政部の増田義昭課長補佐は懸念を示す。「持続可能な林業を確立するには、国産材の価格が安定的であることが望ましい」(同)。

下落したとはいえ、国産木材は外国産材に比べて高い。外国産材は、大量輸入に加え円高も後押しするため、社会情勢に余程のことがない限り、安い。この価格差は簡単に崩せるものではないだろう。

 

構造に国産木材を使用する住宅会社は認定制にしたらどうだろうか?

価格が高騰するのは、需要と供給のバランスが崩れるから。

林業の現状から考えても、国産木材の生産量を一気に増やすことはできないと思われる。だけど、行政の影響から、突発的に国産木材が必要になる住宅会社が増えてしまう。

だから、国産材の価格の安定を求めるなら、構造に国産木材を使用できる住宅会社を認定制にしてしまい、数を制限すればいいのではないだろうか?言い方を変えれば、普段、構造に国産材を使っていない住宅会社には使わせないということである。もちろん、間伐材などから生まれる仕上げ材などは、制限なく使ってもらえればいい。

国産材の良さを理解して、土台・柱・梁などの構造材に、これまで国産木材を使い続けている工務店・住宅会社にとってみたら、普段使用していない住宅会社の突発的な使用で、国産木材が不足し、高騰してしまうのは、いい迷惑ではないだろうか。

技術や知識レベル、使用頻度や使用率、これまでの経験などから認定し、国産材を使用して建てられる住宅会社を限定してしまえば、これから家を建てる人にとってはわかりやすい。ほとんどの施主は、自分の家にどんな木材が使われているのか知らないのが現状なのだから、もっとわかりやすくする必要がある。

上記は例えばの案だが、国産木材の需要を何からの形でコントロールする必要があるのは間違いない。国産木材はある程度の高めの価格帯でも構わないと思っているし、高貴な扱いにすべきなのである。少しづつではあるが、海外からの需要も高まっている。

 

国産木材へは海外からのオファーもある。

韓国の富裕層の間では日本材のブームも起きている。

今年4月、韓国の設計事務所や工務店など5社が県内を視察した際、県産材の色や艶など質の良さが高く評価されて輸出が実現した。12日、高知市仁井田の高知新港で、住宅の土台となるヒノキと柱などに使うスギの構造材1棟分約200万円の製材した材木を積み込んだ。

ドライウッド土佐会日誌

2010年には中国のゼネコンが教会を建てるため、日本の木材を求めてきた。(宮崎のスギを使用)

円高の影響もあり、アジア諸国が日本の木材を輸入すると、かなりの金額になるだが、それでも日本の木材の品質に惚れ、欲しいのである。

とはいえその一方で、国産木材の供給を増やすことも必要である。

 

国産材の生産量を増やすには、林業という仕事を知ってもらう必要がある

国産材の未来は、林業に掛かっている。だけど、林業という仕事はとてもマイナーで、まだまだ担い手が少ない。だからこそ、林業という仕事をもっとしってもらう必要があるのだが、少しづつそういった動きが見え始めている。

 

エンターテイメントで認知度が高まる

今年5月に公開された映画「WOOD JOB!(ウッジョブ)〜神去なあなあ日常〜」で、林業が何をしているのか初めて知った人もいるかもしれない。

映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)〜神去なあなあ日常〜』

映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)〜神去なあなあ日常〜』

爆笑と感動と衝撃の青春林業エンタテインメント!映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)〜神去なあなあ日常〜』

 

林業・材木販売業にもマーケティングが普及

地域と森林・林業・木材業のトータルデザイン&実践型ビジネスパートナーとして、このような会社もあり、徐々にではあるが、林業・材木販売業にもマーケティングが取り入れられてきている。

株式会社古川ちいきの総合研究所

株式会社 古川ちいきの総合研究所 地域と森林・林業・木材業のトータルデザイン&実践型ビジネスパートナー

株式会社 古川ちいきの総合研究所
地域と森林・林業・木材業のトータルデザイン&実践型ビジネスパートナー

 

林業のインターンはもっと増えてほしい

東京チェンソーズでは、この夏、林業のインターンを行ったようだ。知人の息子が行っている。といっても、オフィシャルに募集しているわけではなく、どちらかというと知人側からお願いした形のようだ。

東京チェンソーズ

東京チェンソーズ

作業は大変だし、枝打ちナタやチェンソーなど一歩間違えたら、危険な道具もある。だけど、いい経験になるのは間違いない。だから、林業の仕事を知ってもらう上でも、インターンは増えていってほしい。

家具関連でみれば、ニシアワーやSUGIFTなどの林業と絡めた情報発信も増えてきているので、こういった動きがどんどん増えていけば、林業の担い手も育成されることに繋がるのではないだろうか。

 

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter で住宅業界のインターネット成功戦略をフォローしよう!

 

以下、スポンサーリンク&PRです。

この記事が気に入ったらシェアいただけると嬉しいです。

この記事に興味を持った方はメルマガ登録をオススメします。

年間20棟未満の工務店経営者や、周りとは違う強みを出したい建築士の方へ、集客の仕組みを作るノウハウやマインド、ヒントになる考え方やお得な情報をお届けしています。

sem