工務店がホームページを持つだけでは売上は上がらない理由

ある会社のキャンペーンがひどかったので取り上げています。

ちょっと前のある会社のキャンペーンなのですが、スキャナかプリンタ、複合機を買ったら、御社のホームページを作成します。というもの。

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スキャナかプリンタ、複合機を買ったら、御社のホームページを作成します。

 スキャナかプリンタ、複合機を買ったら、御社のホームページを作成します――。ブラザーが、中小企業向けのキャンペーンを実施する。

今回の施策は、中小企業を対象に行ったホームページについての調査結果から生まれたもの。調査では「400万の中小企業のうち、304万社が自社のホームページを持っていない」「ホームページ構築の障壁はスキルやコスト、時間」といった中小企業の課題が浮き彫りになると同時に、ホームページを持つ企業の売上が持たない企業に比べて40%高いという結果が出たという。これを受けてブラザーは、キャンペーンの商品としてホームページのプレゼントを用意した。

スキャナ、複合機を買ったら「御社のサイト、作ります」――ブラザーが法人向けキャンペーン

プリンタと複合機を売るのが目的で、Webサイトを活用して利益を上げてもらうことではないですからね。大体、今どきホームページを持っていない会社が、おまけで付いてくるようなWEBサイトを今更作ったところで、放ったらかしになるのは目に見えてます。

また、こういうときの「売上」って言葉は詐欺に近いですから。利益ではないので、たとえ売上が40%高くなったとしても、赤字なら意味ないのですが、「売上が40%高い」と聞くと、何だか良いような気になってしまう言葉です。

ホームページを持つだけで売上が上がるような時代ではない

もう今は、ホームページを持つだけで売上が上がるような時代じゃないですよね。

『「ホームページ構築の障壁はスキルやコスト、時間」といった中小企業の課題』なんて表現されると、すごくハードルが高く感じますが、そんなに難しくないですよ。WEBサイトを作ることは、ここ2~3年で、ぐっと安く、ぐっと簡単になってきていますし、若い世代にとってみたら尚更簡単です。できないのは、行動を起こさないだけで、建築知識よりよっぽど簡単です。

おまけで他社に無料でつくられるホームページ程度なら、自分自身でちょっと学んで、ちょっと投資して、作りこんでいくほうが、ずっと費用対効果が高いです。

ホームページは高価なものという先入観は捨てたほうがいい

ホームページは高価なものという先入観は捨てたほうがいいです。もちろん、高くなるケースもありますが、それには理由があります。

つくる側のユーザビリティというか、操作性、使いやすさも、良くなっていますし、間違いなく、WEBサイトを作ることは、ここ2~3年でみても、ぐっと安く、ぐっと簡単になってきています。だから、ちょっと勉強とちょっとの投資で、すぐにサイトを立ち上げることができます。

とはいえ、ネット上には、企業のサイトだけでなく、個人のサイトやブログもあるわけですから、ただ作るだけでは埋もれてしまうのです。

今後は間違いなく、正しく使いこなす技術と、それをコツコツ続けられる、という、運用がカギを握ってきます。ホームページを持つだけで売上が上がるような時代ではなくなってます。

工務店がホームページを持つだけでは売上が上がらない理由

インターネットの飽和状態

インターネットは今や情報の海とも言えるほど、多くのウェブサイトやコンテンツで溢れています。その中で、単にホームページを持つだけでは、目立つことは非常に難しいのが現実です。SEO(検索エンジン最適化)やSNSマーケティング、広告戦略など、多角的なアプローチが必要です。特に、競合他社も同じようにインターネットで顧客を獲得しようとしているため、単純な存在だけでは埋もれてしまいます。

コンテンツの質が必須

ホームページには、訪問者が求める価値あるコンテンツが必要です。工務店であれば、施工例やお客様の声、専門的な記事やブログなどが考えられます。ただし、これらのコンテンツ作成には時間と労力がかかります。質の高いコンテンツを提供することで、訪問者がリピートしてくれる可能性が高まりますが、それには継続的な努力と計画が不可欠です。

更新の重要性

ホームページは「一度作ったら終わり」というものではありません。定期的な更新が必要です。古い情報や活動が停滞しているサイトは、訪問者に悪い印象を与える可能性が高いです。また、検索エンジンも新しい情報を優先する傾向があるため、更新頻度が低いと検索結果にも影響が出ることがあります。

運用スキルとリソース

ホームページの運用には、専門的なスキルと知識が必要です。SEO対策、コンテンツマーケティング、データ分析など、多くの要素が絡むためです。また、それを継続的に行うための人的、時間的、財政的リソースも必要です。特に中小企業や個人経営の場合、リソースが限られていることが多いため、効率的な運用が求められます。

目的と戦略の不明確さ

ホームページを持つ目的が不明確だと、効果的な運用は難しいです。目標設定やKPI(重要業績評価指標)の設定など、戦略的な視点が必要です。例えば、新規顧客獲得が目的なら、どのようなコンテンツやキャンペーンが効果的かを事前に考える必要があります。目的に応じて戦略を組むことで、ホームページの効果を最大化することができます。

顧客とのコミュニケーション

ホームページだけでは、顧客との深い関係性は築けません。メールマーケティングや、リアルな場でのコミュニケーションも重要です。例えば、ホームページで集客した顧客に対して、定期的なメールで新しい情報やお得なキャンペーンを提供することで、長期的な関係を築くことができます。


工務店がお金を掛けてWeb制作会社に頼んで、ホームページを作ったところで、それだけでは売上が自動的に上がるわけではありません。しかし、正しく運用すれば、それは強力なマーケティングツールになり得ます。それには、戦略的な計画と継続的な努力、そして適切なリソースが必要です。これらを考慮しながらホームページを運用することで、より多くの顧客を獲得し、売上を向上させる可能性が高まります。

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