工務店は「良い家を建てている」と自負するなら、同じぐらいホームページの内容を充実させなければならない理由

モノづくりが好きな人にすごく多いのが、そのつくったモノに惚れ込んでいる傾向が強いということです。ここでは、モノ=住宅ですね。

提案する住宅が受け入れてもらえないと(売れないと)「なんでわかってくれないんだ!?」とお客さんのせいにする方って意外と多いんですよ。そんな人を何人も見てきました(笑)そして、もっと住宅の品質を高めようとします。違うプラン作ったり、違う建材使ったり・・・

自分中心の目線で判断していくためその結果、ますますお客さんとの距離が遠くなり、受け入れてもらえなくなります。つまりは、売れなくなります。

工務店は「良い家を建てている」と自負するなら、同じぐらいホームページの内容を充実させなければならない理由
目次

マーケティングとは何?

この手のタイプに「マーケティング」の話をすると、「性能や品質などをよくすればいいんだ。」という返答が返ってきます。マーケティングというのは、つくっている住宅が悪いからやらないといけないもの、と勘違いしている方が多いのです。

工務店マーケティング、設計事務所マーケティング、建築マーケティング、住宅マーケティング・・・業種にマーケティングをつけると、なんとなく様になるというか、聞こえが良いんですよね。マーケティングという言葉はよく使っていますが、抽象的な言葉なので、お互いの共通の言葉になっているか不安な時もあります。

マネジメントの父と称された世界最高の経営学者・ドラッカーは、次のように述べています。

工務店は「良い家を建てている」と自負するなら、同じぐらいホームページの内容を充実させなければならない理由

実のところ、販売とマーケティングは逆である。同じ意味ではないことはもちろん、補い合う部分さえない。もちろんなんらかの販売は必要である。だがマーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。

ドラッカーの名言といえば、「優れたマーケティングはセールスを不要にする」です。セールスとマーケティングは真逆ということですね。

その「マーケティング」のプロセスをまとめたのが次の図です。

工務店は「良い家を建てている」と自負するなら、同じぐらいホームページの内容を充実させなければならない理由
マーケティングとは(ドラッカー・エッセンス)
  1. 顧客の欲求を理解する
  2. 必要とする満足を提供する
  3. 買いたい気持ちになる
  4. 自然と売れるようになる

つまり、「マーケティング」とは、

欲求や不満を理解し、それに応え提供することで、購入したくなる衝動を起こさせる。

ということになりますね。セールスを掛ける手前の部分です。ここがしっかりしているとセールスが楽になるというも頷けますよね。その応え方や提供の具体的な方法に、チラシやらネットやら手法が存在するわけです。

正しい知識を教えて、わかるようにする

これから家を建てようする方は、住宅業界のことをほとんど知りません。知っている人からすれば、「そんなことも知らないの?」と思えるほどです。

例えば、住宅の業界にいたり、その関係者であれば、「質が高いのは大手」「大手だから安心」とは思っていないわけです。直接施行ではなく、下請けに出しているのも知っていますし、狭い業界ですからあれこれグレーな話も耳にするわけです。(だからといって、地域工務店が安心ということではなくて、リスクは大手でも中小でもあります。)

でも、一般のお客さんにはそんな認識はないので、イメージから「大手だから安心」と思ってしまうわけです。

でも、あなたは住宅のことや業界については、詳しいはずです。そのために「これは知っているだろう」と、お客さんにあれこれ伝えてしまうと・・・知識差がありすぎて、会話が成り立たず、その結果、受け止めてもらえない(売れない)ということになります。

上記で挙げた「欲求や不満を理解し、それに応え提供することで、購入したくなる衝動を起こさせる。」の具体的な手法のひとつとしては、

「正しい知識を教えて、わかるようにする」

ということです。そして、その結果として、提案している住宅を受け止めてもらえ、売れることに繋がるわけなのです。

正しい知識を教えて、わかるようにする=ホームページの内容を充実させる

良い住宅を建てる技術はもちろん重要ですが、それだけでは十分ではありません。その素晴らしさをお客様に効果的に伝え、理解してもらうためには、ホームページの内容も非常に重要です。このデジタル時代において、ホームページはあなたのビジネスの成功に不可欠な要素であり、その充実度がビジネスの成長に直結すると言えるでしょう。以下、その理由を詳しく解説します。

1. デジタル時代の「第一印象」はホームページ

今日の情報社会では、多くの人がインターネットを通じて初めてあなたの工務店に接触します。この最初の接触点、すなわちホームページが魅力的でなければ、どれだけ優れた住宅を建てていても、お客様は次のステップに進む機会を失ってしまいます。ホームページは、お客様があなたのビジネスに対して持つ「第一印象」を形成する重要な要素です。そのため、ホームページのデザインやコンテンツは、お客様が興味を持ち、さらに調査をしたくなるようなものでなければなりません。

2. 信頼と透明性の確立

ホームページは、過去のプロジェクトや顧客の声、使用する建材や技術について詳細に説明する場です。これによって、お客様はあなたの工務店がどのような価値を提供しているのかを明確に理解することができます。さらに、透明性が高いと感じられる情報を提供することで、お客様からの信頼を勝ち取ることができます。

3. マーケティングと教育の場

ホームページは単なる広告ツール以上のものです。ブログやFAQセクションを活用して、住宅に関する「正しい知識」を提供することで、お客様が安心して購入に進むきっかけを作ることができます。このような教育的なコンテンツは、お客様が自分で賢い選択をする手助けとなり、最終的には購入につながる可能性が高くなります。

4. 24時間365日の営業マン

ホームページは一日中、一年中、情報を提供しています。適切に設計され、最新の情報で更新されていれば、ホームページ一つで多くのリードを獲得することが可能です。これは、物理的な営業マンがいなくても、24時間365日お客様に対応できるという意味でも非常に価値のあるものです。

5. 競争力の維持

他の多くの工務店もデジタルマーケティングに力を入れています。ホームページが充実していないと、競合他社に比べて見劣りしてしまい、新しいお客様を獲得するチャンスを逃してしまう可能性があります。そのため、ホームページの品質を維持・向上させることは、競争力を保つ上で非常に重要です。

6. ターゲットに合わせた情報提供

ホームページでは、特定の顧客層に合わせて情報をカスタマイズすることができます。これにより、より効果的なマーケティングが可能になります。例えば、若い夫婦向けの住宅情報と、高齢者向けの住宅情報を分けて提供することで、各ターゲット層に合ったメッセージを送ることができます。

7. ブランドイメージの強化

ホームページのデザイン、コンテンツ、UI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)は、お客様に与えるブランドイメージに直結します。これらの要素は、良い家を建てるスキルと同様に、高い品質と一貫性が求められます。ホームページが整っていると、それだけでお客様に良い印象を与え、信頼を築く一助となります。


「良い家を建てる」ことは確かに重要ですが、その素晴らしさを効果的に伝え、お客様に理解してもらうためには、ホームページの内容も非常に重要です。このデジタル時代において、ホームページはあなたのビジネスの成功に不可欠な要素であり、その充実度がビジネスの成長に直結すると言えるでしょう。

良い住宅を建てているなら、それを伝える義務がつくり手にはある!

良い住宅であればあるほど、またその自信があるほど、それを伝える義務がつくり手にはありますよね。もし、それを伝えないで、あなたのメッセージをお客さんが受け取らなければ、良くない住宅を選んでしまう可能性もあるからです。

例え、住宅の良さが、10段階中5しかなくても、その5をしっかり伝えることができれば、住宅の良さが10段階中8あるけど、3しか伝わっていないものより、当然受け止めてもらえるわけです(売れるわけです)。

だから後者は前者を見て、「なんであんな住宅で売れるんだ?」と不思議がるのです。

きっとあなたは、自分の提案している住宅が良いと思っているはずです。だからこそ、それに比例して、もっと伝える力を身に付け、見込み客に対して、正しい知識や選択の方法を教えてあげる必要があるということです。

良い住宅を建てるために身に付ける技術と同じぐらい、伝える技術も身に付けなければいけない時代ですね。

  • URLをコピーしました!
目次