顧客から信頼されず好感度が低い工務店の10の傾向

たまにですが、こんな方に出会います。

こちらの話を聞かず、自分の話ばかりをしてきてたり、話の途中で他のものに気を取られたり、言葉の使い方がキツかったり、グチをこぼしてきたり、自分が悪いことを認めなかったり・・・

意図的に、好感度を下げ、信頼されない方法を取っているのかと思ってしまうほど、王道を突き進んでいたりします。

顧客から信頼されず好感度が低い工務店の10の傾向
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顧客から信頼されず好感度が低い工務店の10の傾向

注文住宅は、顧客の人生で最も高価な買い物なため、顧客との信頼関係が大きく影響してきます。そのため、工務店は顧客の夢を形にするパートナーとして、信頼と尊敬を築く必要があります。しかし、以下のような行動は、その信頼を著しく損ない、顧客からの好感度が下がる結果を招きます。

相手の話を聞かず、自分の話ばかりをする。

工務店が顧客の希望やビジョンを聞くことなく、自社の過去の成功事例や建築技術の優位性について一方的に語ることは、顧客にとって非常にフラストレーションの原因となります。顧客は自分の理想を共有し、それを形にしてほしいと願っています。もし工務店がこのコミュニケーションを無視するならば、顧客は自分の要望が軽んじられていると感じ、他のより自分と向き合ってくれる工務店を探すかもしれません。

  • 例えば、顧客が子育てに便利な家のレイアウトについて話しているときに、工務店が過去に受賞したデザイン賞の話に話題を変える。
  • 例えば、顧客がエネルギー効率の高い住宅に関心を示しているにも関わらず、工務店が自社の建築スピードの速さをアピールする。
  • 例えば、顧客が低アレルギー素材の使用を希望している際に、工務店が自社のコスト削減につながる標準素材の利点ばかりを強調する。

改善策:顧客の話に耳を傾け、質問を通じて関心を示しましょう。顧客のニーズを理解し、それに基づいて自社の家づくりを提案することが重要です。

相手を誉めない。

顧客が自らのアイデアや選択を共有した際に、それを認めることなく、または建設的なフィードバックを提供することなく、単に現実的ではないと一蹴するような態度は、顧客の創造性や自己表現を抑圧します。顧客は自分の意見が価値を持たないと感じ、その結果、工務店に対する信頼と尊敬を失います。

  • 例えば、顧客が自分で考えたオリジナルのキッチンデザインを提示したときに、工務店がデザインの欠点ばかりを指摘する。
  • 例えば、顧客が自宅の庭のために作成したランドスケーププランを共有した際に、工務店がそのアイデアを無視して自社の提案を押し付ける。
  • 例えば、顧客が持続可能な建材を選ぶ努力をしたときに、工務店が追加コストの話ばかりをして顧客の環境に対する配慮を評価しない。

改善策:顧客のアイデアや努力を認め、ポジティブなフィードバックを提供しましょう。顧客の自尊心を高め、建設的な関係を築くためには、誉め言葉も必要です。

興味のある話しか聞かない。

工務店がコストやスケジュールの話題には耳を傾けるものの、顧客のライフスタイルや趣味に関する話題には関心を示さない場合、顧客は自分が単なる収益源として扱われていると感じます。顧客は自分の家に対しての価値や夢を共有したいと考えており、それが無視されると、工務店に対する信頼が弱まります。

  • 例えば、顧客が家のバリアフリー化についての要望を述べているときに、工務店がその話題を避けて予算の話に戻す。
  • 例えば、顧客が地元の文化や伝統を取り入れた家づくりを望んでいるのに、工務店が標準化されたデザインの利便性のみを強調する。
  • 例えば、顧客が家族の歴史や思い出を反映した家づくりを望んでいる際に、工務店が再販価値の高い家の特徴のみを説明する。

改善策:顧客の話す全てに関心を持ち、それぞれのトピックに対して知識と理解を深めましょう。顧客が大切にしている価値を尊重することが信頼関係を築く鍵です。

話の途中でも、他のものに気を取られる。

顧客とのミーティング中にスマートフォンをいじる、他の従業員との雑談を始める、または他の仕事に注意を向けるなどの行動は、顧客に対する不敬と受け取られます。顧客は自分の家づくりが最優先されることを期待しており、その期待に応えられない場合、工務店に対する信頼を失い、サービスの質に疑問を持ち始めます。

  • 例えば、顧客が重要な予算の相談をしている最中に、工務店の担当者がスマートフォンでメールを確認する。
  • 例えば、顧客が家のセキュリティシステムについて質問しているときに、工務店の担当者が他の従業員との雑談を始める。
  • 例えば、顧客がインテリアの色合いについて相談している際に、工務店の担当者が別の顧客の電話に出る。

改善策:顧客との会話中は全ての注意を彼らに向けましょう。スマートフォンはオフにし、顧客が最優先であることを示すことが大切です。

受け取るまで与えない。受け取っても与えない。

顧客からの支払いを確認するまで情報を提供しない、または契約後に約束されたサービスを提供しない工務店は、顧客からの信頼を速やかに失います。顧客は自分が公平な取引をしていると感じる必要があり、そのためには工務店が透明性を持って行動し、約束を守ることが不可欠です。

  • 例えば、顧客が契約前に詳細な見積もりを求めているにも関わらず、工務店が契約書にサインするまで情報を渋る。
  • 例えば、顧客が支払いを完了した後に細かいカスタマイズを要求した際に、工務店が追加料金を要求するだけで応じない。
  • 例えば、工務店が完成後のアフターサービスを約束していたにも関わらず、実際には連絡を取るのが困難で、サービスが提供されない。

改善策:契約前でも情報を惜しみなく提供し、約束したサービスは忠実に履行しましょう。透明性と誠実さは顧客の信頼を勝ち取るために不可欠です。

自己中心的な行動をする。

工務店が自社の利益や都合を顧客のニーズよりも優先する場合、顧客は自分のプロジェクトが適切に扱われていないと感じます。例えば、工務店がコスト削減のために質の低い材料を使用したり、顧客の要望を無視して設計変更を行ったりすると、顧客は自分の家づくりが単なるビジネス取引であると感じ、信頼や好感を失います。

  • 例えば、工務店が自社の利益のために、顧客が望まない安価な建材を使用する。
  • 例えば、工務店がスケジュール上の都合で、顧客の家族のイベントを考慮せずに工事を進める。
  • 例えば、工務店が自社の作業効率を優先して、顧客の細かな要望を無視する。

改善策:顧客のニーズを自社の利益よりも優先しましょう。品質を落とさず、顧客の要望に応えることで、長期的な信頼関係を築くことができます。

相手よりも自分を大事にする。

工務店が自分のスケジュールや利益を顧客の要望よりも優先すると、顧客は自分の夢や希望が軽視されていると感じます。例えば、工務店が納期を守るために手抜き工事を行ったり、顧客の要望に応じたカスタマイズを拒否したりすると、顧客は自分の家づくりが十分に尊重されていないと感じるでしょう。

  • 例えば、工務店が自分のスケジュールが忙しいという理由で、顧客の対応を遅らせる。
  • 例えば、工務店が自社の利益を最大化するために、顧客が求める高品質の仕上げを省略する。
  • 例えば、工務店が自社の事例を豊かに見せたいがために、顧客の意向とは異なるデザインを強行する。

改善策:顧客の要望を尊重し、彼らの期待に応えるよう努力しましょう。顧客の満足が最終的には自社の成功につながります。

相手に投げかける言葉を選ばない。

工務店が顧客に対して専門用語や難解な言葉を多用すると、顧客は混乱し、排除されていると感じます。顧客は自分の家づくりに関して理解し、参加したいと考えていますが、専門用語の壁に阻まれると、そのプロセスから疎外されてしまいます。

  • 例えば、工務店が顧客に対して「このデザインは非現実的です」と断言し、代替案を提案せずに否定する。
  • 例えば、工務店が顧客の質問に対して専門用語を使いすぎて、顧客が理解できないままにする。
  • 例えば、工務店が顧客の要望を「予算オーバーになるだけ」と一蹴し、顧客の夢を否定する。

改善策:言葉を慎重に選び、顧客が理解しやすい言葉を使いましょう。専門用語は適宜説明し、顧客が安心して意思決定できるように支援することが大切です。

うわさ話や陰口を言う。

工務店が他の顧客や競合他社について悪口を言うと、顧客はその工務店のプロフェッショナリズムを疑います。顧客は自分のプロジェクトに関する情報が尊重され、守られることを期待しています。工務店が他人の悪口を言うことで、顧客は自分の情報も同様に扱われるのではないかと不安に思うようになります。

  • 例えば、工務店が顧客との会話の中で、他の顧客のライフスタイルを批判する。
  • 例えば、工務店が競合他社の仕事の質を顧客に対して悪く言うことで、自社を優位に立たせようとする。
  • 例えば、工務店の従業員が顧客の前で他の同僚の仕事ぶりを非難する。

改善策:プロフェッショナリズムを保ち、他人に対する批判を避けましょう。顧客に対しては常に尊敬と敬意を持って接することが、信頼の基盤を築きます。

自分の失敗を認めない。

工事中のミスや遅延が発生した際に、工務店が責任を認めずに言い訳をすると、顧客はその不誠実さに失望します。顧客は問題が発生した際には、それを正直に認め、迅速に解決策を提供することを期待しています。責任逃れをする工務店は、顧客からの信頼を失い、その評判は速やかに悪化します。

  • 例えば、工務店が工事の遅延を顧客の「変更要求」のせいにする。
  • 例えば、工務店が建築中に発生した品質の問題を隠蔽し、それが後に顧客に発覚する。
  • 例えば、工務店が自社のミスを認める代わりに、納入状況や天候など外部の要因のせいにする。

改善策:ミスがあれば素直に認め、迅速に対処しましょう。問題解決に向けた責任感と透明性は、顧客からの信頼を深めることにつながります。

信頼され、好感度が上がる、王道な10のやり方

反対に、信頼され、好感度が上がる王道なやり方は、上記の逆をすればいいのですが・・・

  1. 自分が話す以上に、相手の話を聞く
  2. 相手を誉める
  3. どんな話もよく聞く
  4. 他のものに気を取られない
  5. 受け取る前に与える
  6. 自己中心的な行動をしない
  7. 自分よりも相手を大事にする
  8. 言葉を慎重に選ぶ
  9. うわさ話や陰口を言わない
  10. 自分の失敗はすぐに認める

詳しくはこちらからご覧ください。

Amy Cuddyによると、人が初めて会った人を判断するのは、能力や競争力があるように見えるからではなく、無意識のうちにこのような疑問を頭のなかで投げかけているのです。

「この人は信頼できるか?」

Cuddyは、信頼できるかどうか(人間味や好感度)がすべてだと言っています。自著『Presence』の中で「進化論的な視点からすれば、その人間が信頼に値するかどうかを知るのは、生き延びる上でかなり重要なことです」と書いており、研究でもそのことを証明しています。

もちろん、自然な好感度というのは影響力がなくなるのも早いです。表面的で、本質的な人の良さではない場合は特にそうです。そこで才能の出番です。一度信頼できるかどうかを証明すれば、それから自分の才能を証明することができます。

信頼され、好感度が上がる、王道な10のやり方

能力や経験や競争力も、最終的には、信頼できるかどうかに繋がりますね。

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