注文住宅が嗜好品になるなら「楽しさ」は外せない理由

昔、誰にでもガツガツしてるタイプのキャリアウーマンから、「東横インの素晴らしさ」を語られたことがあります。いかに合理的かみたいな・・・

以下の記事を読んで、ふとそんなことを思い出しました。

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東横インの部屋はなぜどこも同じ間取りなのか

東横インの部屋はどこも同じ――。何度か宿泊したことのある人なら、このことに気づくだろう。コスト削減だけがその理由ではない。キーワードは“理髪店と枕”。「コンビ二袋をぶら下げて気軽に泊まれる」という“評価”で高いリピーター率を維持する東横インの秘密を解き明かす。

東横インは全5万室、どこの店舗に泊まっても、部屋の大きさや間取りがほとんど同じだ。家具の配置もほぼ変わらない。ロビーなど共有スペースも同じつくりになっている。

宿泊客によっては「あれ、今日はどこの東横インだったっけ?」と思うほどだという。

それが、宿泊客が東横インを選ぶ理由の一つになっている。

東横インの部屋はなぜどこも同じ間取りなのか

個人的には、東横インに泊まる分には不平不満はないけど、あえて泊まろうとは思いません。なぜなら、つまらないからです。

東横インのコンセプトは、「男は床屋と枕は変えない」らしいです。決まった理髪店に通ったり、同じ枕を使い続けたりするのと同じように、利用頻度が高い人ほどホテルに変化を求めず、泊まるたびに「あれはどこだったかな」「これはあったかな」と考えなくても探さなくてもいいように、いつもと同じである「日常型ホテル」という考え方。

なんだろう…とりあえず(問題なく)腹が満たせれば良い、とりあえず(問題なく)着れれば良い、とりあえず(問題なく)さっぱりしていれば良いみたいな感じで、特別感のない「とりあえず問題なければいい」感が否めませんね。

一昔前の宿泊施設って、バリエーションがほんと少なくて、安らぎを求めつつ、変化を求めようとすると、高級なところしかなかった気がします。

色々なコンセプトの宿泊施設が生まれている

最近、宿泊施設が足りてない影響からか、色々なコンセプトの宿泊施設が生まれてきています。

「泊まれる本屋」がコンセプトのものだったり、

公園一体型の泊まれる公園だったり、

国の重要⽂化財である明治41年に完成した五⼤監獄の⼀つ「旧奈良監獄」を活⽤した日本初の監獄ホテルだったり、

その他にも、痛部屋だったりとまだまだありますが、カプセルタイプのホテルも、安さをウリにするのではなくて、デザインや高級感を出したものが増えてきました。

当然、「楽しみ」を求める人もいれば、求めない人もいます。

宿泊なので、「住」と呼ぶには足りないかもしれませんが、DIYとかも含めて考えると、確実に、住に楽しさを求める人と求めない人に分かれはじめてきてますね。

もちろん、どんなユニークなコンセプトの宿泊施設ができても、「私は東横インだ」という人はいますし、それが悪いわけでもありません。

これはつくり手側にも同じことが言えて、「楽しむ」「楽しめる」は、魅力的なコンセプトを生む、大事なキーワードになります。当然、「楽しみ」を求める人もいれば、求めない人もいます。

自社において「家づくりの楽しみ」はどの程度のことなのか?

なので、家のつくり手である工務店や工務店経営者も、家づくりに「楽しみ」を求めているのか?表現していくのか?その楽しみとは何か?注文住宅は必需品なのか嗜好品なのか?など、そういった価値観を可視化することで大きく変わります。

実際、工務店のホームページをみても、「楽しさ」を表現できているところは少ないですからね。その状況を踏まえると、楽しさをデザインすることは、工務店にとってハードルが高いのでしょう。

時代は、家を持つこと自体がゴールの時代から、自分や家族の幸せのために暮らし方に合わせて家をつくろうとすることに変化し、さらにその次に向かおうとしてるんですけどね。

注文住宅が嗜好品になるなら「楽しさ」を外せない

現代の消費者は、単に機能的で快適な家を求めるだけではなく、その家が自分の個性や価値観を反映し、生活そのものを豊かにするものであることを重視しています。なので、注文住宅は単なる生活の場を超えて、個人の趣味や好み、ライフスタイルを具現化する「嗜好品」としての位置づけが強まっています。

このような背景の下、「楽しさ」という要素は、注文住宅においてますます重要になってきています。

注文住宅の「楽しさ」を前面に出すホームページ戦略

顧客の心をつかむコンテンツ

  • ストーリーテリング(物語を語ること): 他のお客様がどのように自分の夢の家を建てたかの話を紹介します。これらの感動的な物語は、見込み客に響き、彼らの関心を引きます。
  • ビジュアルコンテンツ(見た目に訴えるもの): きれいで魅力的な写真や動画を使って、建物の美しさやユニークなデザインを強調します。見た目が印象的なものは、心に残りやすいです。
  • インタラクティブ要素(参加型の体験): 見学会だけでなく、VR(仮想現実)や3Dモデリングツールを使って、お客様が家を体験できるようにします。これにより、お客様は自分のアイデアを試すことができます。

顧客の参加を促す

  • ラフプラン(自分でデザインするツール): オンラインで利用できるツールを使って、お客様が自分だけの家を設計できるようにします。プランを書かせる書かせないの判断もありますが、楽しみにフォーカスすると、自分でラフプランを書きたい人はそれなりにいます。
  • ソーシャルメディア連携(SNSでの共有): お客様が自分の家づくりの過程をSNSで共有できるように促します。これにより、他の人も興味を持ち、新しいお客様が増えるかもしれません。

継続的なサポート

  • ブログやニュースレター: 最新の流行やデザインのアイデア、建築の技術などに関する情報を定期的に提供します。これにより、お客様との関係を維持し、信頼を深めることができます。
  • 顧客サポート(サポート体制): オンラインチャットやよくある質問(FAQ)のセクションを設けて、お客様の疑問や不安にすぐに対応します。これにより、お客様の不安を解消し、満足してもらえる体験を提供できます。

以上のように、ホームページをうまく活用して、注文住宅の「楽しさ」を前面に出すことで、お客様との関係を深め、他とは違う魅力的なブランドを作ることができます。

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