工務店の二世、三世経営者が戦わなければいけない「見えない壁」

昔から、”絵画1代、音楽2代、味3代”と言われています。

「絵画1代、音楽2代、味3代」という言葉は、視覚芸術においては一代で大成することができるが、音楽や料理、味覚においては、親や祖父母の影響を受け、本人の努力だけで花開かせることが難しいという意味です。つまり、味覚においては、三代にわたって受け継がれた技術や知識が重要であるとされています。

設計も絵画と同じだと、思っていますので、親のセンスを受け継ぐことは、まずないですね(笑)

さらには、意匠設計って、基本的なこと以上のノウハウがないと思っています。つまり、最終的に行き着く先は、センスになってしまいます。センスは引き継ぐことが出来ないですからね・・・

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黒川紀章建築都市設計事務所が民事再生法適用を申請

黒川紀章建築都市設計事務所が民事再生法適用を申請されましたね。カリスマ的な存在がいなくなると、やはり事業は厳しくなりますね。なんだかひとつの時代の区切りのような気がします。

国際的建築家として知られ、平成19年に東京都知事選への立候補などで知られる黒川紀章氏(故人)が設立した(株)黒川紀章建築都市設計事務所(TSR企業コード:290741025、港区赤坂9-5-14、設立昭和43年12月、資本金1億円、黒川未来夫社長)は12月15日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。申請代理人は藤田浩司弁護士ほか3名(奥野総合法律事務所・外国法共同事業、中央区京橋1-2-5、電話03-3274-3805)、監督委員には山崎和代弁護士(弁護士法人山崎和代法律事務所、世田谷区北沢2-24-6、電話03-3460-5125)が選任された。
負債総額は金融債務約10億円を含め約12億円。

http://www.tsr-net.co.jp/news/tsr/20141215_03.html

 売上高減少について同事務所は「受託案件の減少と海外での設計料回収不能の2つが主因だ」としている。設計料を回収できなかった案件名と時期については明らかにしていない。07年10月に黒川紀章氏が死去したことに関しては「ブランド力の低下はそこまで影響していない」とコメントした。

黒川紀章事務所が民事再生、海外設計料回収できず|ケンプラッツ

「ブランド力の低下はそこまで影響していない」

これめちゃくちゃ危ない考えですね。自分自身が感じることと外部が感じることには差がありますし、人は悪い方向なことを認めたくないですからね。

つまりは、

  • ライバルに追いぬかれそう。⇒ 実際は、もう並ばれています。
  • ライバルに並ばれた。⇒ 実際は、もう越されています。
  • ライバルに追い越された。⇒ 実際は、届かぬところに行ってしまってます。

自身が「そこまで影響ない」と感じているということは、やはり影響していると思いますよ。

親が成功している2世にありがちな、「(親がすごいから、今いる環境がすごいから、だから、)自分もすごいんだ・・・」は、完全な勘違いですからね。

2世はこういった見えない障壁と戦わなければいけないのです。

晩年、都知事選挙、参議院選挙に出馬していた黒川紀章

設計された中銀カプセルタワービルは結構好きなんですよね。

また、2007年のお亡くなりになる直前に、都知事選挙、参議院選挙に出馬していましたね。

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