地域材が使われないのは、ベネフィットが伝わっていないから

7月1日から「木材利用ポイント」が開始しています。http://mokuzai-points.jp/

制度開始後の7月中旬に、新建ハウジングがインターネット調査の楽天リサーチを利用して、住宅の住宅取得・リフォーム予定者=見込み客1000人にその認知度を聞いたところ、住宅取得・リフォーム予定者の58.5%が「制度の名称も聞いたことがない」と回答したとのこと。

さらに、残りの認知者約4割のうち24.5%は「名称だけは聞いたことがある」。「制度のことは知っていたし内容も理解している」は残り17%に過ぎなかった。ようです。

木材利用ポイント、見込み客の6割が「聞いたことがない」

木材利用ポイント、見込み客の6割が「聞いたことがない」

引用元:木材利用ポイント、見込み客の6割が「聞いたことがない」

木材利用ポイント発行・交換の申請受付を開始しました!

木材利用ポイント発行・交換の申請受付を開始しました!

この手の話は、いつも事業者の間では盛り上がるのですが、建て主となるエンドユーザーには、いつも認知度が低く、イマイチ響かない内容なんですよね。

私も過去に、長期優良住宅先導的モデル事業などで地域材の活用に関わってきました。そして、今になって感じているのが、「制度のわかりやすさ」以前に、地域材を使うことのメリットが伝わっていないのだろうと感じています。

 

建て主にとって身近なメリット(ベネフィット)を感じないコピー

「地域材の利用は、森林の保全、地球温暖化の防止に貢献し、地域の振興にもつながります。」

「地域材の適切な利用は、地域の森林の適正な整備・保全、地球温暖化の防止および循環型社会の形成に貢献し、農山漁村地域の振興にもつながります。ぜひこの機会に、地域のため、次世代のために、積極的な地域材の活用をご検討ください!」

こんなコピーでは、建て主にとって身近なメリット(ベネフィット)を感じないですよね。「社会に貢献」とか「地域の振興」とか、具体的な話もなく、建て主にとっての身近な問題解決が伝わらないため、「聞こえはいいが心に響かないコピー」になっているのです。

また、地域材については、

あらかじめ定める樹種は次のとおりです。
スギ、ヒノキ、カラマツ、トドマツ、アカマツ、クロマツ、リュウキュウマツ及びアスナロ

なんて説明がありますが、主催者側の林野庁は、「スギを使うとどんな良いことを得られるのか?またどんな弱点があるのか?」などの、もっと使ってもらうためのセールスの情報に力をいれるべきですよね。

例えば、「スギは柔らかいので、子供が転んでもケガをしにくい」「スギは調質効果が高いので、夏はさらっとして、冬は温かみが感じられる」とか。住み手の視点に立ったメリット(ベネフィット)を伝えるべきなんですね。

これができていないから、ポイントで商品交換などの金銭的な部分にしか目がいかなくなってくるんです。結局物で釣っているだけなので、これでは、本当の意味での地域材活性化にはつながらないですよね。安さ求めたら、外材で建てたほうが安く抑えられますしね(苦笑)

「地域材が使われないのは、建て主にベネフィットが伝わっていないから」

これに尽きると感じています。

 

 

 

追伸:工務店経営者の方にお知らせです。

【10月31日開催】選ばれる家づくりを実現しませんか?

参加した工務店経営者の声
今ではたくさんのコンサル会社がいろいろなセミナーをやっている時代、どれを聞いても同じようなセミナーで、言っていることはだいたい同じ、特に共感できるところもなく金儲けでセミナーをやっているとしか思えないようなセミナーばかりでした。そしてある程度規模の大きい工務店、地場ビルダーを対象にしたセミナーが多いことでした。でも以前より何回か井内さん、出口さんのセミナーを受けていますが、とても分かりやすく中小工務店(年間棟数20棟程度まで)を対象にした問題点を取り上げてくれています。

 

工務店経営者にしか実行できない注文住宅10棟を超えるための最低条件(概要編)

2019年9月7日

この記事が気に入ったらシェアいただけると嬉しいです。

 

2 件のコメント

  • ABOUTこの記事をかいた人

    井内智哉

    設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。