工務店にも必要な「建築」のチカラ

TOTOギャラリー・間で10月25日から「ARCHITECTURE FOR DOGS 犬のための建築展」が始まっっています。

工務店にも必要な「建築」のチカラ
犬のための建築展

「犬の尺度で建築を捉え直すことで新たな建築の可能性を模索する」をコンセプトに、デザイナー・原研哉さんのディレクションのもと開催されています。

「犬好きだから、動物好きだからというわけではない。『◯◯のための建築』と考えたときに、建築を哲学として捉えるのではなく、世界中の人がよく知っており、そこそこ興味があるグローバルなテーマとして『犬』が適していると思った。犬ファンと建築ファンが交錯する中で面白いことができるのでは」

と、原さんはおっしゃいます。

目次

何にでも絡められる「建築」

主婦のための建築、子どものための建築など、『◯◯のための建築』という切り口は、かなり使えます。「都内で働くシングルマザーのための建築」など、さらに絞り込むのもありですね。
 

実は、建築学科を出て、住宅・建築業界に進まず、多方面へと進出している方も結構多いです。今開催されている、『建築家にならなかった建築家たち』展もその表れですね。

工務店にも必要な「建築」のチカラ
異業種クリエイターが探る新しい建築のかたち:『建築家にならなかった建築家たち』展


住宅・建築業界のまっしぐらの人たちだけであれこれ探っても、頭がガチガチで、なかなか新しいアイデアはなかなかでてきません。そんな時、異業種の成功事例やアイデアから得られることがどれだけ大きいことか・・・

成長している他の業種は、新しいアイデアや技術革新の結果、成長しているにも関わらず、住宅・建築業界はいまなお旧態依然とした仕事ぶりです。そういった部分を「建築」のチカラで打ち破ってほしいですね。

何にでも絡められる「建築」・・・ただし、短所も・・・

アートやクリエイティブな面にはチカラを発揮する「建築」ですが、ビジネスになってくると、なかなか結びつけられないの現状です。
 

住宅では、建築家を取り入れたはいいけど、

  • 設計したプランが予算に合わない
  • 請負契約まで時間がかかる
  • 毎回、ディテールが変わる

など、採算が合わず、撤退している企業・工務店も多くいます。

だから、そこを結びつけられるマネージメントする人がすごく重要になってきます。もしくは、その短所を埋めた建築家はかなり重宝されますよね。もちろん、従来の建築家像からは離れますけど、それもありですね。

工務店が「建築」を取り入れるとするなら?

工務店として、建築を取り入れることを考える際には、まず自社のビジョンと目標を明確にすることが重要です。それは、どのような住宅を提供したいのか、どのような価値を顧客に提供したいのか、という基本的な問いから始まります。

建築というのは、単に建物を作るだけではなく、その建物が提供する生活スタイルや価値観、そしてその建物を通じて人々がどのように生活するか、という視点から捉えることができます。それは、建築家がデザインする建物が、ただの物理的な空間ではなく、人々の生活を豊かにするための「場」であるという考え方です。

そのため、工務店が建築を取り入れるということは、単に建築家に依頼するだけではなく、自社のビジョンや目標を具現化するための一つの手段として建築を活用するということです。

具体的には、以下のようなアプローチが考えられます。

建築家とのコラボレーション

建築家との協力を通じて、新たな住宅デザインや生活スタイルを提案することができます。しかし、その際には、建築家のデザインが予算に合うように、また、請負契約までの時間を短縮するように、工務店と建築家との間でしっかりとコミュニケーションを取ることが重要です。

建築の教育

自社のスタッフに対して、建築の基本的な知識や考え方を教えることで、より高品質な住宅を提供することができます。これにより、顧客に対しても、自社の住宅がどのようにして価値を提供するのかを説明することができます。

建築を活用したマーケティング

建築を通じて提供する生活スタイルや価値観を活用して、自社のブランドイメージを強化することができます。これにより、自社の住宅がただの建物ではなく、特定の生活スタイルや価値観を提供する「場」であるというメッセージを伝えることができます。

しかし、これらのアプローチを実行する際には、建築の持つ短所も理解しておく必要があります。それは、建築がビジネスとして成立するためには、設計や施工のプロセスを効率的に管理し、コストを抑える必要があるということです。そのため、建築を取り入れる際には、その短所を補うための戦略も同時に考えることが重要です。

以上のように、工務店が建築を取り入れるということは、新たな価値を提供するための一つの手段であり、それを成功させるためには、自社のビジョンや目標を明確にし、建築の長所と短所を理解した上で、適切な戦略を立てることが必要です。

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