工務店ってローコスト住宅、好きですよね。だから競合も多い。でも、価格競争って恐ろしいですよ。私が恐ろしいと思うのには3つの理由があります。
- 理由1.一番安く作れるトップシェアの会社しか生き残れない。
- 理由2.最安値目当ての顧客が集まってしまう。
- 理由3.適切な価格で建ててくれる優良顧客が去ってしまう。
下手にローコストに手を出してしまい、質も下がり、利益率も下がり、貧乏暇なしで潰れていった工務店もあるぐらいです。
やり方によっては良い手段!?
とある工務店は、ローコスト住宅がまだ浸透していなかった時に、「坪29.8万円」というような切り口で一気に市場を奪い、競合が参入してくるまでの間に、徹底的に商品開発や組織力の強化を図り、地元の評判を勝ち取っていきました。
そして、ライバルが参入してきて、価格競争が始まりかけた時、「値上げ」に踏み切って消耗戦からは抜け出していました。質と評判があれば、値上げは難しくありません。
「低価格」も競争に巻き込まれないようにしたり、別の分野で売上をカバーするなど、やり方によっては、いい集客の手段であることは間違いありません。
価格勝負は麻薬のようなもの
「価格勝負は企業にとって麻薬のようなもの。」と言われています。一時的には向上するものの、継続できないと最終的には蝕んでいきます。多くは、「お客様は神様」という間違えた考えのもと、お客さんの言いなりになり、自ら低価格競争を招いていってますよね。
値引きもそのひとつですね。

タイトル ブラックジャックによろしく
著作者名 佐藤秀峰
サイト名 漫画 on web
巻き込まれないために価値を創る
「顧客を大切にする」という点では、
- すべての要望に応え、価格勝負もかけていく。
- お客さんは自分の本当の問題を知らないため、気付かない要望に応え、付加価値で勝負する。価格は高くてもお客様に「凄い!」と言わせる。
という2つの考え方があります。
両者とも顧客を大切にすると考えている点では同じに思えますが、内容はまったく違いますよ。
1は、お客様は絶対に正しいとし、全ての要望に応えようとしていきます。『お客様は神様なので、絶対にノーと言わない』という考えです。
2は、お客さんが間違えてたら助け、気付いていない要望に応えていきます。その結果、他社とは違う特別な価値を提供できていきます。
後者の2を目指したいですよね。実はこれって、マーケティングの出発点である『顧客価値創出』なのです。
- ターゲットとなる顧客はどこにいるか。
- その顧客はどのような課題を持っているか。
- その課題に対して、どのような価値を届けるか。