今年の4月、「ラーメンの鬼」の異名を取ったラーメン店「支那そばや」創業者、佐野実さんが亡くなりました。

TBSの「ガチンコ」を観てた世代なので、「ガチンコラーメン道」がとても懐かしいです。
弟子に裏切られ、病に冒され、波瀾万丈な佐野さんですが、やはりラーメンが大好きなようで、最後の言葉も「ラーメン食べたい」だったそうです。

そんな佐野さんのお店、「支那そばや」は、私語禁止・携帯電話禁止などの、ルールを決めていたことで有名です。
- お喋りをする客は『塩』を頼まないでください
- 強度の香水をつけた方の入店お断り
- 携帯電話の店内使用禁止
その理由は、
『携帯や香水、私語、これらは全部ラーメンを邪魔するもの。だって、食べてる途中に携帯で話してたらラーメンが伸びちゃうだろ。香水もラーメンのニオイを消しちゃう。ウチはカウンター15席の小さい店だったから周りにも迷惑』
ということです。佐野さんからすれば、本当にラーメンが好きな人に、麺やスープをベストな状態で食べてほしい一心だったとのこと。
それでもルールを守らない客は、
「帰れ!!」
と一喝してきたそうです。
これが佐野氏の信念です。
「こっちは客との真剣勝負。その店の規制が嫌なら、行かなきゃいいだけ。逆に、自信がない店は、無愛想になんかできないはずだよ。 俺は、客へのお礼は味で返す!そう思って研究してきた」
これが嫌な客はもう来ないですし、これを受け止めている客はまた来ます。まさに「客を選ぶ」とはこのことですね。
住宅も同じく、こだわりの住宅には、”客を選ぶ”ことも必要です。不良客を追い払えますでしょうか?
以前の事例で取り上げましたが、経営が傾きかけたとある山形の温泉旅館も、お客さんを選ぶことで、業績が回復したそうです。