小さな工務店こそ本当の専用店にならなければならない理由

「絞り込む」ことの重要さは、ブログやメルマガで、度々取り上げていたりします。

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工務店のマーケティング「絞り込み」

住宅業界は成熟しているため、家を建てる実力は均衡しており、皆それぞれいい家をつくっています。だから、地域No1の住宅会社が全部の新築住宅を持っていくことはありません。

そのため、「他のところとどう違うの?」といった差別化という”絞り込み”が必要になってきます。「専門店」と謳うのも絞り込みの一つです。

でも、絞り込んでも、こんな失態もあるんですよ。先日、知人に、こんなことがあったようです。

専門店に期待を裏切られた話

つい最近、新天地に引っ越し、子どもの長くなった髪を切りに。子どもなので、ジッとしてないだろうからと思い、子供専用とうたう美容院へ行ったそうなんですが…要望したのと全然違うし、下手で適当だったようで、ご立腹な様子です。なので、次からはそこには行かず、普通の美容院へ行こうと思っているとのこと。

これ、美容院での話ですが、住宅にもありえる話です。

「専用店だから」という期待を裏切られた反応は大きいですよね。

デザインをうたってても、全然センスが良くなかったり、主婦目線と言いながら、家事もしたことのない人が考えていたり…中身の無い絞り込みは、諸刃の剣ですよ。

「絞り込む」ことは、あくまでも伝え方や見せ方のテクニックなので、やはり、うたうだけの、しっかりとした裏付けが、必要になってきますね。

小さな工務店こそ本当の専用店にならなければならない理由

大手建設会社や住宅メーカーが多角化していく中で、小さな工務店が生き残るためには、”絞り込み”が非常に重要です。では、なぜ小さな工務店は特に「専用店」にならなければならないのでしょうか。この問いに対する答えは、以下のいくつかのポイントで明らかになります。

地域に密着したサービスが可能

小さな工務店は、地域に密着したサービスを提供することができます。大手企業が一律のサービスを提供する中で、地域のニーズに応えることができるのは、小さな工務店の強みです。地域の文化、風土、そして人々の生活スタイルに合わせた家づくりが可能です。これは大手企業が提供する「型にはまった」サービスでは難しいことです。

顧客との距離が近い

小規模ながらも、顧客との距離が近く、一人ひとりのニーズに対応できるのが小さな工務店です。これは、大手企業が持っていない、非常に大きなアドバンテージです。顧客一人ひとりとしっかりとコミュニケーションを取ることで、その人に合った最適な住まいを提供することができます。

専門性を高めることで差別化が可能

小さな工務店が「専用店」として成功するためには、その専門性を高めることが必要です。たとえば、エコ住宅や古民家リノベーションなど、特定の分野での専門性を持つことで、顧客からの信頼を勝ち取ることができます。このような専門性は、大手企業が広範なサービスを提供する中で失われがちです。そのギャップを埋めるのが、小さな工務店の役割です。

期待を裏切らない品質とサービス

先ほどの「専門店に期待を裏切られた話」を思い出してください。専門店として名乗る以上、その名に恥じない品質とサービスが求められます。特に小さな工務店では、一度の失敗が致命的になる可能性が高いです。そのため、品質管理と顧客サービスには特に注意を払い、顧客の期待を超えるよう努力する必要があります。

絞り込むだけでは不十分

「絞り込む」ことは確かに重要ですが、それだけでは不十分です。その背後には、しっかりとした品質、サービス、そして専門性が必要です。絞り込みは、あくまでその専門性を顧客に伝える手段であり、その専門性がなければ意味がありません。言い換えれば、絞り込みを行う前に、その専門性と品質を確立することが先決です。


絞り込みを成功させるためには、その言葉に恥じない真の専門店としての品質とサービスが必要です。小さな工務店こそ、そのような真の専門店になるべきです。それが、小さな工務店が大手企業と戦い、地域社会に貢献する道です。このようなアプローチによって、小さな工務店は持続可能なビジネスを築くことができるでしょう。

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