工務店は「片付け」の課題にどのように取り組んだらいいのか?

愛知県の東新住建が運営している「住宅市場研究室」が「日常生活と収納に関する不満」についてのアンケート結果を公開しています。

目次

日常生活で不満に感じることベスト3

  1. 「すっきりと部屋が片付かない」
  2. 「自由な時間がない」
  3. 「掃除が負担」
工務店は「片付け」の課題にどのように取り組んだらいいのか?

個別に見ると、共働きで最も不満が高いのは「すっきり部屋が片付かない」で 45.95%、それ以外より 9.59ポイントも高くなっている。次いで「自由な時間が無い」「掃除が負担」と続くが、どれも共働きが高い。共働きの場合、日中は家を空けることが多いので滞在時間が短く、外にいる時間が長くなる。すると自由な時間もとりにくく、片付けや掃除も難しくなるということなのではないだろうか。

特に「すっきり部屋が片付かない」は、片付けの時間が少ないというだけの問題ではなく、収納への不満を象徴しているとも考えられる。そこで収納の不満を直接聞いたのが表 2である。各選択肢の割合を単純集計すると、共働きは258.11%、その他は 227.27%で 30.8ポイントも高い。

個別には「衣類・靴」が共働きで 54.05%と最も高く、それ以外よりも 13.55ポイントも上回っている。やはり共働きではビジネス用の衣類や靴が夫婦二人分必要ということだろう。「食器・キッチン用品」「寝具」「掃除機器」等でも共働きとそれ以外との差が顕著だ。

【共働き家族の「日常生活&収納」の不満】

新しく家を建てる機会に、物との付き合い方を見直せばいいのでは?

以前、以下の記事で「ほとんどの施主が収納関係で悩むのか?」という事に触れましたが、生活の悩みに「片付け」のことはいつも上位です。

片付けの悩みを解決できた人はいても、何年たっても「片付かない」という悩みを持つ方は新しくどんどん出てきます。

片付けに悩みを持つ方が新しく出てくるのは、元々の暮らし方が片付かない暮らし方なのが原因なのでしょうが、現時点でそれを解決する大きなキッカケは”家づくり”だと感じています。

新しく家を建てる機会に、物との付き合い方を見直す

作り手側がそこまで提案できるか?そこに競合との差も生まれてきますね。

工務店は「片付け」の課題にどのように取り組むべきか?

近年、家づくりの際に収納や片付けの問題が注目されるようになってきました。これは、現代のライフスタイルの変化や家族構成の多様化が背景にあると言えます。このような背景を持つ中で、工務店として片付けの課題にどのように取り組むべきか、そしてその取り組みがどのような価値を持つのかを詳しく考察してみましょう。

お客様の真のニーズを捉える

共働き家族の増加
現代社会では共働き家族が増え、家事や片付けにかける時間が限られています。このような家庭では、効率的な収納や片付けが求められるため、そのニーズに応える家づくりが必要となります。

シンプルを好む層のニーズ
シンプルを好む層も増加の一途を辿っており、この層はコンパクトで機能的な収納を求める傾向があります。工務店がこのニーズに的確に応えることで、新しい顧客層を獲得するチャンスが広がります。

独自性を持ったサービス提供する

収納の専門知識
一般的な家づくりの提案だけでなく、収納や片付けの専門知識を持つことで、他の工務店との差別化が可能となります。これにより、競争の激しい市場での優位性を築くことができるでしょう。

カスタマイズ提案
顧客一人ひとりのライフスタイルやニーズに合わせた収納提案を行うことで、よりパーソナライズされたサービスを提供することができます。

長期的な信頼関係の構築する

生活の質の向上
家づくりは一度の大きな投資ですが、その後の生活の質や快適さは、長期にわたって影響します。片付けや収納の問題を解決する提案を行うことで、お客様の日常生活を向上させることができます。

アフターサービスの機会
顧客との関係は家を納めた後も続きます。収納や片付けのサポートを継続的に提供することで、長期的な信頼関係を築くことができるでしょう。

新しい市場を開拓する

新しいライフスタイルの追求
「シンプルな暮らし」や「ミニマリスト」など、新しいライフスタイルを求める層が増えています。このニーズに応えることで、新しいターゲット層を開拓することができます。

トレンドとの連動
現代のトレンドやライフスタイルの変化に敏感に対応することで、常に新しい顧客層を獲得し続けることができるでしょう。

結論として、家づくりの際の「片付け」の問題は、単なるデザインや機能性の問題ではなく、お客様の生活そのものに関わる大きなテーマです。工務店として、この問題に真摯に取り組むことで、ビジネスの成長だけでなく、お客様の生活の質の向上にも貢献することができるのです。

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