上から目線の表現や言葉遣いをする工務店が損をする理由

「木のことを理解しない方は、木の家を建てないでください。」

こう書かれてあると、上から目線だからか、ちょっとイラッとしませんか?

広告手法のひとつとして、イラつかせて気を引くなどの視聴者を「イラつかせる」という手法は、昔からあるのでまれに見かけます。本当にムカつかせて炎上させるのでは無く、視聴者が「これを不快に思うのは私だけなのだろうか?」と気になるくらいに留めさせるやり方です。

最近観たCMでそれを感じたのは・・・

目次

サントリーの「ふんわり鏡月」のCM

論より証拠、まずは観てください。

石原さとみさんが語りかけるこのシリーズ、何十パターンありますが、好き嫌いがめちゃくちゃ分かれているようですね。「間接キスしてみ」という言い回しが女性だけでなく、狙い澄ました感が男性の反感も買ったようです。

サントリーの「金麦」のCM

サントリーのCMだと、金麦も同じような感じです。

でも、ふんわり鏡月も金麦も売上はいいみたいですね。

Apple Mac CM

イラつかせるCMだと、昔のMacのこのCMもそうですね。

イラつかせる伝え方は信頼関係を積み重ねていく住宅ではオススメしない

イラつかせる大きな理由は、表現や演出もありますが、まずはターゲットの絞りこみをしているということから始まります。そのターゲットに響く言葉は、時に非ターゲットにはイラつく時もあるでしょう。それぐらい刺激的な方が良いってことです。

ただし、下手に演出しないほうがいいですよ。ふんわり鏡月や金麦のようなバランスは難しいです。

以前、熊本のあるレストランが、ローストビーフの通販サイトで、「貧乏人お断り」の刺激の強い謳い文句で掲載したところ、波紋を呼んだけど、イタズラばかりで売れず、今では普通の表現に戻しています。(現在は終了)

年収2000万円超の違いのわかる皆様へ

「当サイトでは、凡人には理解し難い超高級ローストビーフを提供しているため、年収が2000万円以上あるような経済的・精神的に裕福な方を対象としています。それに満たない貧乏人の方や、当サイトの趣旨にご理解いただけない方は閲覧・ご利用をご遠慮くださいますようお願い致します」

上から目線の表現や言葉遣いをする工務店が損をする理由
「年収2000万円未満お断り」のローストビーフ シェフが「日本一高い」理由を激白!

イラつかせる伝え方は、話題にはなるけど、上から目線になりやすいので諸刃の剣ですね。

住宅の場合は、一気に衝動買いはできないため、信頼関係を積み重ねていくべきですから、イラつかせるのは、オススメしないやり方です。もっと真っ当なことをした方がいいですね。

例えば、冒頭の「木のことを理解しない方は、木の家を建てないでください。」を伝え方として表すと・・・

  • 木のことを理解しない方は、木の家を建てないでください。
  • 木のことを知ると、木の家で心地よく暮らせる。

上記2つは、伝えたいことは一緒です。でも、伝え方が異なります。受け取る相手にとって、価値を感じられるかどうかですね。

上から目線の表現をする工務店が損をする理由

「上から目線」などイラつかせて気を引く手法は、一定の注目を集めるので魅力的に思えるかもしれません。しかし、このアプローチには、実は多くのリスクが潜んでいます。

信頼を損失する

住宅業界は、顧客との深い信頼関係が非常に重要です。家は一生に一度の大きな買い物であり、顧客はその選択を信頼できるパートナーと共に進めたいと考えています。また、上から目線の表現は、顧客に対する尊重の欠如と受け取られることが多いです。この違和感は、信頼関係の構築を妨げ、長期的な関係性の確立を難しくします。

潜在的な顧客を逃してしまう

「特定の人のみを対象に」というメッセージならいいのですが、そこに非ターゲットに対して、イラツカせるような表現だと、多くの潜在的な顧客を失ってしまう可能性があります。顧客の多様なニーズや価値観を持つ顧客をいらつかせるような内容は、狙う特定の顧客側も不快に思う可能性もあります。

ブランドイメージの低下

現代の消費者は、企業の価値観や姿勢を非常に重視しています。そのため、企業のメッセージや行動がその期待と合致しない場合、ブランドイメージが損なわれる可能性が高まります。そして、一度ブランドイメージが低下すると、その修復は時間と労力を要します。これは、長期的には顧客の獲得やリピートビジネスの機会を減少させるリスクを持ちます。

口コミの影響

SNSやレビューサイトの時代に、一つのネガティブな評価や意見は瞬く間に拡散します。なので、上から目線の表現が不快に思われると、その声は多くの人々に届き、新しい顧客の獲得が難しくなる可能性があります。


結論として、工務店の経営者としては、顧客との信頼関係を築くことを最優先に考えるべきです。メッセージの伝え方一つで、その信頼関係が揺らぐこともあるのです。自社の強みや特徴を伝える際は、顧客の立場に立って、共感や理解を得られる言葉を選ぶことが重要です。

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