工務店が施工事例を「◯◯(地名)の家」とだけ紹介してはいけない理由

ホームセンター「カインズホーム」で販売しているマジックハンドが、「コタツから出なくてもリモコンが取れる」というPOPひとつ加えたことでで売上2倍になったとのこと。

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マジックハンドを「コタツから出なくても…」と紹介→売上2倍に

商品の機能や性能を変えず、伝え方を変えて売るという素晴らしい結果ですね。やっぱり伝え方って大事。

ホームセンターの「カインズホーム」が販売している掃除用マジックハンド。秋冬シーズンに合わせ「コタツから出なくてもリモコンが取れる」というポップでコタツ売り場近くに並べたところ、売上が2倍強に増えたそうです。

マジックハンドを「コタツから出なくても…」と紹介→売上2倍に

「コタツから出なくてもリモコンが取れる」という訴求で、コタツ売り場の近くに置く。って・・・かなり心に刺さってきますね(笑)

また、店頭のPOPだけでなく、オンラインショップの方でも、POPを上手く使って訴求しています。12月4日現在、在庫がないようで、お取り寄せにて注文をお受けしますとこと。

工務店が施工事例を「◯◯(地名)の家」とだけ紹介してはいけない理由
ネットショップのPOP

商品名より、ベネフィット!

凄くシンプルなことですが、「マルチハンドキャッチャー」という商品名で訴求するよりも、

あなたの手の届かないところへ伸びる第2の手。物を拾おうとしゃがんだ瞬間、腰を痛めた、なんてことはないとは思いますが、狭いところや、高いところも物をつかむときも、こたつに入ったまま何かを取ったりする時も、このマルチハンドキャッチャーがあれば、自分の手が届かなくても、ほうらこの通り・・・。

と、使い手にとってメリットになることを伝える方が、使っているイメージがしやすいんです。まさに、「商品の機能や性能を変えず、伝え方を変えて売る」ということです。

「マルチハンドキャッチャー」という商品名での訴求は、住宅だと、住宅に商品名を付けて呼んだり、施工例で「○○の家」と紹介するのと近い気がします。それでは顧客の心には響かないってことですね。

工務店が施工事例を「◯◯(地名)の家」とだけ紹介してはいけない理由

施工事例の紹介は、工務店の宣伝やブランディングにおいて非常に重要な要素となります。多くの工務店が「◯◯の家」というシンプルなタイトルで紹介しているのを見かけるでしょう。地域名をフィーチャーすることで、地域への愛着や地域密着型のサービスをアピールする意図があるのは理解できます。しかし、このアプローチだけでは、多くのチャンスを逃していると言えるでしょう。

情報が不足する

「◯◯の家」という一般的な表現だけでは、その家がどのような特色や魅力を持っているのか、顧客には伝わりにくいのが現状です。家を建てるという大きな決断を前に、多くの人は「自分たちの理想の家」を求めています。そのため、どんな家族が住んでいるのか、どんな価値観やライフスタイルを持っているのか、どんな思いや背景があるのかを知りたいと思っています。この情報をしっかりと伝えることで、顧客の心に深く響くストーリーを伝えることができます。

競合との差別化が難しくなる

地域名だけを前面に出してしまうと、他の多くの工務店との差別化が難しくなります。顧客は、あなたの工務店が提供する独自の価値やサービスの特徴を知りたいのです。そのため、施工事例を紹介する際には、あなたの工務店の特色や強みをしっかりとアピールすることが必要です。

SEO対策に不利になる

検索からの流入を得たいのであれば、SEO対策は避けて通れないものとなっています。地名があることはSEO的には良いですが、それだけをタイトルにしても、検索エンジンでの評価が低くなり、検索結果の上位表示が難しくなる可能性があります。特定のキーワードやフレーズを適切に取り入れることで、検索エンジンでの評価を高めることができます。

では、どうすればいいのか?

施工事例を紹介する際は、その家の特徴や家族のライフスタイル、使用した材料や技術、設計のコンセプトなど、具体的な内容をタイトルや説明文に盛り込むことが大切です。例えば、「◯◯の家」ではなく、「◯◯の家 – ナチュラル素材を活かしたエコな家」や「◯◯の家 – 3世代が暮らすための工夫を凝らした家」など、具体的な特徴や魅力を伝える表現を取り入れることで、顧客の興味を引きつけやすくなります。

施工事例はただの「宣伝」ではありません。それぞれの家には、家族の夢や希望、そして工務店の技術や情熱が詰まっています。そのストーリーをしっかりと伝えることで、顧客との信頼関係を築くことができるのです。

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