工務店は顧客に向けた感情論や場の雰囲気を大事にした方が良い理由

人は「感情論や場の雰囲気に流されやすい」と言われています。

なぜなら、選択を迫られた時、根拠や論理性よりも、個人の主観(感情や経験)に基づいて判断しやすいため、自分に都合のいい情報を選んでしまう傾向があります。逆に、都合の悪い情報は無視しまうこともあります。

自分に都合のいい情報だけを選ぶことによって、自分の選択を、より確かなものに固めていくのです。人はそうした行動を、良い方向へ向かっていると感じるため、気持ちよく感じるらしいです。

なので、感情論や場の雰囲気は、工務店においても非常に重要な要素です。特に、顧客との信頼関係を築く上で、これらの要素を無視するわけにはいきません。

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人が場の雰囲気に流されやすいことがわかる実験

また、自己保身から、場の雰囲気に流されやすい傾向もあります。周りから変だと思われたくないという感情ですね。下記の動画をご覧頂くと、人がいかに場の雰囲気に流されやすいかがわかりますよ。

最初に実験の対象になっているのは、紫色のパーカーを着た女性です。他の人にはブザー音が鳴ったら立ち上がるように指示してあり、音が鳴ると次々に立ち上がります。その様子を見て、この女性はどうするのか?その後、彼女だけになった時どうするのか?後から新しい人が来た時、どうするのか?その新しい人は、どうするのか?

非常に面白い実験です。全編英語ですが、内容はわかります。ぜひご覧ください。

人はプライベートでは客観性を高めようとしない。

ビジネス視点なら、客観性を高めるために、あえて自分の仮説と「逆」のことを考えみて、説得力や反論の備えにしていきますが、プライベートなことでそこまでする人はあまりいないですよね。

専門用語では、「確証バイアス」とも言われ、人は自分が好きなもの・信じていること・慣れ親しんでいる価値観(世界観)などが固定観念となり、見たいものだけを見て、聞きたいものだけを聞く、という状況を作り出してしまうのです。

この状況は無意識に起こっていますので、客観性は意識しない限り身に付きません。

だからこそ、良い情報や案内を伝える必要があるのです。

自分に都合のいい情報だけを選ぶことから、自分をワクワクさせてくれたり、より良い気分にさせてくれる人、楽しそうな未来を見せてくれる、より楽観的にさせてくれる、そんな情報に対して反応します。

今の時代、「家(モノ)」を他社よりも論理的に語り説得して売れますか?これらは、信頼関係の構築に必要なテクニックでもありますよ。

工務店が顧客に向けた感情論や場の雰囲気を大事にするためにできることとは?

顧客の感情を理解する

第一に、顧客の感情やニーズをしっかりと理解することが重要です。これには、顧客とのコミュニケーションが不可欠です。例えば、顧客が何に価値を感じるのか、何が不安なのかを把握するためには、定期的なミーティングやアンケート調査が有用です。さらに、顧客が過去にどのような製品やサービスを利用してきたのか、その履歴を調査することで、顧客の嗜好やニーズに更に近づくことができます。

積極的なコミュニケーションを取る

次に、積極的なコミュニケーションが必要です。これは、ただ顧客の話を聞くだけでなく、自社の強みや提案もしっかりと伝えることを意味します。顧客が何を求めているのかを理解した上で、それに応じた提案をすることが重要です。また、この過程で「場の雰囲気」を良くするためには、スタッフ一人一人が顧客とのコミュニケーションスキルを高める必要があります。トレーニングや研修を通じて、スタッフが顧客に対して自然体で接することができるようにすると良いでしょう。

感情論を戦略的に活用する

感情論は、しばしば論理的な判断をくもると言われがちですが、これを上手く活用することで、顧客との信頼関係を深めることが可能です。例えば、顧客がどうしても納得できない点がある場合、その背後にある感情や価値観に寄り添い、共感を示すことで解決に導くことができます。具体的には、顧客の不満や疑問に対して、ただ解決策を提示するだけでなく、その不満や疑問が生まれた背景や理由についても考慮することが重要です。

信頼関係の構築

最後に、これらの要素を組み合わせて信頼関係を構築することが最も重要です。信頼関係が築かれれば、顧客はより積極的に自社のサービスを利用し、推薦する可能性も高まります。これは、長期的なビジネス成功に直結する要素であり、無視できないポイントです。信頼関係の構築には時間がかかる場合もありますが、一度築かれた信頼は非常に貴重な資産となります。そのため、顧客との長期的な関係を考慮に入れ、一度の取引で終わらせないようにすることが重要です。

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