あなたの家づくりの生まれ方は、経験値?予測や想像?リサーチ?

先日、勧められて、映画「ヒロイン失格」という青春ラブコメディーを観ました。映画の内容は笑ってしまうほどのベタベタ感満載で、さらには、その主題歌にもなっている西野カナさんの「トリセツ」もベタベタでした(笑)

でも、彼女の歌(特に歌詞)は、10代〜20代の女性が共感すると言われ、多くの女性からの支持を集めているのです。確かに、「トリセツ」を初めて聴いた時、男性なので、歌詞の内容にちょっとしたウザさを感じましたが、何度か聴くと、ジワジワくるものがあります。

なぜ、10代〜20代の女性に共感される歌詞なのか?

西野カナさんの「トリセツ」の作詞は、発売当時、話題になっていて、そのポイントが解説されていました。そのポイントとは、

  1. 企画書を作成する
  2. アンケート調査を行う
  3. ファンに寄り添う

1)で、まず「曲のコンセプト」を決めるところから始めます。そして、決まったコンセプトに合わせて、登場人物や場面の設定を行うとのこと。

2)のアンケート調査では、決めたコンセプトや登場人物・場面の設定に基づき、周りの人に体験談や気持ちの変化などをヒアリングし、エピソードを集めるようです。これをすることで、より歌詞に具体性や説得力が生まれてくるわけです。

3)は、ファンレターなどをチェックし、ファンの言葉や気持ち、エピソード、リクエストなどの動向に沿って、歌詞に反映していくんだそうです。だから、ファンはリアルな体験と重ねあわせやすくなり、共感を呼び起こしているとのこと。

これらの流れを一言で言えば、「ターゲットを絞る」ということですね。

そのターゲットとは、10代~20代前半の女性だと思われるので、ターゲットから大きく外れている男性陣には、まったく共感できないのも無理ありません(笑)さらには、3)など、「顧客のニーズを知り、その顧客の満足度を高める」という視点を欠かしていないですよね。まさに、西野カナさんの作詞作業って、企業の商品開発に近いものがありますよ。

素晴らしいんですが、個人的に、何か足りないモノを感じるんです。

・・・それは、「個(個性)」です。

個(個性)を感じる表現

10数年前、同じように10代~20代前半の女性の共感を得ていたのが、浜崎あゆみさんです。

初期の浜崎あゆみさんの歌詞には、悲壮感が満載だったりします。確か、当時の自分の心情を描いていたと、後のインタビューで語っていたような。今聞いても、当時の彼女の個(個性)が見えてくるんですよね。(個人的な感覚なのかもしれませんが・・・)

悲壮感とは、悲しい出来事のなかで、雄々しく立派に振る舞うようす。また、悲しい出来事にあい、心を奮い起こすようす。

さらには、きゃりーぱみゅぱみゅさん。

この表現は、リサーチでは生まれてこないでしょう。周りの声より、自分たちが何を表現したいかという気持ちの方が強いですよね。(正確には、きゃりーぱみゅぱみゅさんというよりは、美術は増田セバスチャンさんで、作詞作曲は中田ヤスタカさんですが)

経験値か、予測や想像か、リサーチか

作詞作業のように、情報発信や家づくりそのものも、人それぞれによって様々なノウハウがあると思います。

自身の体験や考え方に基づく方法もありますし、予測や想像を膨らませ、自我に従う方法もあります。そして、リサーチによって、要望に沿う方法もあるわけです。

もちろん、それぞれに一長一短あります。例えば、リサーチに頼りすぎると、個性が薄くなると感じています。さらには、自我を強く押し出し過ぎると、その個性で、施主の利益を阻害することも少なくありません。そして、経験値に頼りすぎると、新たなことに目が向けられず、狭い視野になりかねません。

  • 経験値
  • 予測や想像
  • リサーチ

何か一つ秀でているか、バランス良くこなすか。あなたの家づくりはどのように生まれますか?

 

 

追伸:工務店経営者の方にお知らせです。

参加した工務店経営者の声
今ではたくさんのコンサル会社がいろいろなセミナーをやっている時代、どれを聞いても同じようなセミナーで、言っていることはだいたい同じ、特に共感できるところもなく金儲けでセミナーをやっているとしか思えないようなセミナーばかりでした。そしてある程度規模の大きい工務店、地場ビルダーを対象にしたセミナーが多いことでした。でも以前より何回か井内さん、出口さんのセミナーを受けていますが、とても分かりやすく中小工務店(年間棟数20棟程度まで)を対象にした問題点を取り上げてくれています。

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。