ビジネス臭がしはじめたデンマークの幸福概念「ヒュッゲ」とは?

2017年に入ってから、「ヒュッゲ」という言葉が、ライフスタイル系の記事やサイトで飛び交っています。手編みのセーターとか、暖炉とか、家族や友人との時間を家で楽しむといった、ほんわかしたほっこり系ライフスタイルです。これまで北欧系が好きな方たちが興味を持つジャンルですね。

ヒュッゲ(Hygge)とは、デンマーク語で「人と人とのふれあいから生まれる、温かな居心地のよい雰囲気」という意味。

ただし「ヒュッゲ」は、デンマークで何百年以上にわたって存在するもので、概念というか、感覚的な意味合いが強く、モノ的視点ではないようですね。なので、簡単に取り入れられるようなことでもないようですね。

今欧米で流行っている「ヒュッゲ」は、デンマーク発のほっこり系ライフスタイルとして位置付けられたビジネス的な戦略も含んだマーケティングのようです。だから、本当の意味でのヒュッゲとは異なるようです。

「ヒュッゲ」のことを、ざっと調べてもいろいろ記事が出てきます。

上記の記事以外にも、いろいろと記事を読んでいくと、

  • 外出はせず、自宅で過ごす。
  • 部屋はできるだけシンプルにするのがいい。
  • 不用なものをすべて捨てたり片づけたりする必要はない。
  • テレビやネットはNG。
  • 暖炉を囲う。
  • 読書、手芸、スケッチなどを好む。
  • 手編みの靴下やセーターを着込む。
  • アロマキャンドルなど、香りでリラックス。
  • 温かい飲み物とスイーツで心もほっこり。

みたいな、やり方が取り上げられていたりするんですが、これらは、ビジネス的な戦略としてわかりやすくするため、モノや形に落とし込んでいる気がしますね。

ヒュッゲはモノや形から入るものではない!?

デンマークの暮らし関連の過去記事を探っていくと、「幸福大国デンマークのデザイン思考」というテーマの興味深い記事を発見しました。

その記事の中で、Jante Law(ジャンテロウ)という、コンセプトを挙げられていたので、引用します。

1. Don’t think that you are special.
(自らを特別であると思うな)
2. Don’t think that you are of the same standing as us.
(私たちと同等の地位であると思うな)
3. Don’t think that you are smarter than us.
(私たちより賢いと思うな)
4. Don’t fancy yourself as being better than us.
(私たちよりも優れていると思い上がるな)
5. Don’t think that you know more than us.
(私たちよりも多くを知っていると思うな)
6. Don’t think that you are more important than us.
(私たちよりも自らを重要であると思うな)
7. Don’t think that you are good at anything.
(何かが得意であると思うな)
8. Don’t laugh at us.
(私たちを笑うな)
9. Don’t think that anyone of us cares about you.
(私たちの誰かがお前を気にかけていると思うな)
10. Don’t think that you can teach us anything.
(私たちに何かを教えることができると思うな)
11. Don’t think that there is something we don’t know about you.
(私たちがお前について知らないことがあると思うな)

http://diamond.jp/articles/-/32485?page=5

このJante Law(ジャンテロウ)は、1933年にデンマークのライターが考えた、平等に価値を置くというコンセプトらしく、デンマーク人にとっても、国民性と言えるぐらいのベースになっているようです。

平等に価値を置くわけですから、他人と比べることで幸せを感じるのではなく、自分自身の価値観の中で幸せを感じるでしょう。また、最高や1番というトップを求めるよりも、「これでいい」という十分さに価値を置くでしょう。さらには、数字であらわすことのできない、心豊かな精神的な心地よさを求めるでしょう。

このコンセプトをベースにした暮らしであるなら、「ヒュッゲ」的な暮らしって、モノとか形とかではなく、自分が心地よいと思える時間や空間を重視したり、「何をするかよりも誰とするか」みたいな感覚的なことなんでしょうね。

性能重視のモノ志向だと、なかなか理解できない分野ですね(笑)

 

 

追伸:工務店経営者の方にお知らせです。

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参加した工務店経営者の声
今ではたくさんのコンサル会社がいろいろなセミナーをやっている時代、どれを聞いても同じようなセミナーで、言っていることはだいたい同じ、特に共感できるところもなく金儲けでセミナーをやっているとしか思えないようなセミナーばかりでした。そしてある程度規模の大きい工務店、地場ビルダーを対象にしたセミナーが多いことでした。でも以前より何回か井内さん、出口さんのセミナーを受けていますが、とても分かりやすく中小工務店(年間棟数20棟程度まで)を対象にした問題点を取り上げてくれています。

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。