「あなたも一緒にこの家をつくったでしょ?」という共犯者づくり

脱LDKが価値にならない原因として、

  • 住み手がついてこれていない
  • 今ある空間を最大限に使おうという意識が低い

などを挙げました。

「あなたも一緒にこの家をつくったでしょ?」という共犯者づくり

脱LDKが価値にならない原因

2017年5月24日

つまり、考えない状況こそが、最大の原因なんだと感じているわけです。

考えない状況を生んでいるのは、これまでの常識

この原因を生んでいるのは、これまでの常識であった『先生』という立場です。

通常、専門家という立場の人が、『信頼を得るためには、「医師と患者」「先生と生徒」みたいな関係を築きましょう。』『そのために、家づくりのノウハウや知識などを発信して、気付きを与えましょう。』みたいなことが、言われていたりします。

確かに最初の段階では、この方法が適しているのですが、どこかのタイミングで分岐点がきます。

  • 依存させるか
  • 自立させるか

ただ、ここでは通常、「依存させる方法」を取る方が多いです。なぜなら、相手が無知であるほど「専門家に聞けば大丈夫」という先入観もあるため、誘導もしやすいわけです。

ですがこれが、「依存を生む」典型的な流れなのです。誰かに判断してもらったり、答えをだしてもらうことが上手くいくことだと思い、精神的に依存してしまうわけです。

依存するとどうなるか?

極端な例を、医師と患者で言うなら、「ここが痛い、気分が悪い、熱がある、、、」といったなんでもかんでも医者に頼るっていたら、うっとおしい患者になるだけです。住関係でいうなら「これじゃ使えない」「なんで高いんだ?」「思ってたのと違う」など、なんとかしてください感満載で依存します。

さらには、教える側のキャパ止まりになるので、成長しません。

例えば、病気だって、基本的なことなら自分で知識を入れれば、予防が可能です。風邪ひいたからって、医者を頼ったり、風邪薬を飲んでいるのは、専門家に対する依存なんですよね。医者は風邪薬を飲まないし、そもそも風邪をひかないよう日頃から予防を心掛けています。

集客も一緒です。「ブログはどうですか?」「Facebookはどうですか?」「動画はどうですか?」・・・聞く前にググって調べよう、そして試しましょう。大した量をこなしてもないのに、何が悪いかなんてわかりやしません。

依存者に対して、一生懸命応えたとしても、依存者はそれが当たり前と感じているわけです。だからこそ、タイミングを見て、「自立させる」方向へ進めさせる必要があるわけです。

考えさせるということは、共犯者にするということ

専門家だからといって、その業界の全てのことを知っているわけではありません。専門家だって知らないことだらけです。もちろん、プロとして成し遂げなきゃいけない責任はありますが、なんでもかんでもおんぶに抱っこって疲れませんか?

注文住宅の場合、その家に住むのは、つくり手側ではなく施主です。ですが、瑕疵があるわけではないのに、上手く住めなかったら、つくり手のせいにされてしまいます。

「自立させる」ということは、自分たちの家なんだから、自分たちが一番に考えてもらうことであり、

  • その家でどんな暮らしを実現するのか?を考えさせ、決断させる。
  • 実現するために、どういう風につくっていくのか?を考えさせ、決断させる。
  • つくっていく様を実際に体験してもらい、どんな風にできあがっていくのか知ってもらう。

など、

「あなたも一緒にこの家をつくったでしょ?」という、共犯者づくりでもあります(笑)これは、最近キングコングの西野さんが、「クラウドファンディングは共犯者づくり」と語ってたのと近い意味合いだと思っています。対等な立場として巻き込むってことですね。

家の在り方として、根本的なところを考えていくと、家は「暮らすチカラ」を養う場所であり、家族とともに成長し、変化していく中で、暮らすチカラを付けていく、というものであるはずです。そのための『脱LDK』でもあります。

だからこそ、考えることはとても大事ですし、増やしたほうがいいのは、患者よりも共犯者です。共犯者にする=考えて自分で答えを出させることで、満足度は高くなります。

でも、考えさせることをおこなうと、必ず離れていく人がいます。考えるの面倒くさいですからね(笑)

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。