たまに、 「モデルハウスは建てた方がいいのかどうか?」 という質問を頂くことがありますが、建てる建てないで言ったら、 建てた方がいいです。 別に常設でなく、 後で販売する建売パターンでもいいので。
建てた方が良い理由は、 「体験できる」から。これにつきます。
毎月見学会できるぐらいならいらないかもしれませんが、見学会ができる回数も限られてて、コンセプトが明確な個性ある家を建ててるなら、なおさらです。
最近は、住宅業界でも「体験」が重要視され始めて、合同で展示場出店したり、宿泊体験できる展示場だったりと、チカラをいれてるところもお見かけします。
ですが、、、
冒頭で「建てた方が良い」と言っておきながら、「ただ建てればいい」というものでもなかったりします。つまらない展示場やモデルハウスを建てても、効果がないことは証明されていますからね(笑)
大事なポイントは、「巻き込む」ことです。
多くの人が「場=見せるもの」だと思っているんですよね。この感覚は遅れてますよ。今や場の在り方は、視覚化から体験化へとシフトしてきています。
実際、モノづくりがベースになっているところは、体験を取り入れた場所をつくり始めています。そのことを考えると、ただ小綺麗に飾ったショールームはもう時代遅れですよ。
体験工房が増え始めてきて、安易なショールームの時代じゃなくなってきてますね。https://t.co/nnYGUHo4vD https://t.co/1Jep2EmsGE
— 井内智哉 (@designattract) August 12, 2017
見せるだけのショールームは時代遅れ
これまで色々な工務店のショールームを見てきましたが、もう、設備カタログや建材カタログのように、ただ見せるだけのショールームは時代遅れですよ。ちょっとオシャレなインテリアを取り入れたからって、大したことありません。
モデルハウスとは違い、家の形を想像できないショールームは今、中途半端な存在になってしまってるんです。
そもそも、モデルハウスせよショールームにせよ、場をつくるのは、自分たちの存在を知ってもらって、いざ家を建てるとなったとき、声を掛けてもらえるようにすることだったり、集客のためですよね?
だったら、まずモデルハウスやショールームをつくる時から、体験に巻き込んだ方が良いわけです。完成してからお披露目するのではなく、出来上がりの過程を一緒に体験するということです。
体験の方法は色々ありますが、わかりやすいのはDIYでしょう。塗ったり、つくったり、貼ったり・・・家を建てる時の楽しさやワクワク感を体験させることで、その感覚をお客さんと共有するってことです。
完成後は、ワークショップをして巻き込んでいきましょう。塗ったり、つくったり、貼ったり、簡単にできることはたくさんあります。ショールーム自体を実験所みたいな場所にして、ワークショップを通じて、常に作り込んでいくような仕掛けがあってもいいですよね。
ワークショップ的な仕掛けは、何も今に始まったものではなく、10年以上も前からあることです。でも、大半の会社は
- 面倒くさい。
- 今すぐ客にならない。
- つまらない。
など理由にやらないですし、やっても続きません。
ワークショップには、認知や集客という目的はありますが、最も大事なのは、信用を築くことです。
そりゃ、面倒くさがってたら、無理でしょう。今すぐ売りこもうと思ってら、引かれるでしょう。楽しんでなきゃ、続かないでしょう。
木工教室はベタですけど、今の時期は特に効果的ですね。https://t.co/UQKBJ2rTVk https://t.co/iwhpbuihK4
— 井内智哉 (@designattract) August 20, 2017
こういった、一方的に取り組むのではない、見込み客や施主を参加させ、巻き込みながらつくるやり方って、お客さんとの関係が対等でないと実現が難しいんですよね。
対等でないと、上辺だけになりやすいです。さくっと言ってしまえば、「お客様」なんて呼んでいるようでは、本当の意味での「巻き込み」は実現できないのです。