「ラーメン発見伝」というラーメン漫画をご存知でしょうか?
雰囲気的には「美味しんぼ」に似てなくもないですが、ラーメン業界にビジネスコンサルという視点から切り込んだマンガなので、物語の重点は、ビジネス的な要素が強いです。原作には、連載当時ラーメン王でフードライターだった石神秀幸氏が協力しているとのこと。

ビジネス要素も盛り込まれていますので、単なるおいしいラーメンを製作する事を目的とする趣旨ではなくて、「コスト」「立地条件」「サービス」等でビジネス的に成功するラーメン店を目指す事に置いて描かれています。
なので、その本質的なことは、ラーメンや飲食に留まらず、モノをつくって販売することにも関連しているところがあります。そういう意識で読んでいると、活かせそうな考え方・捉え方がチラホラ出てきます。
例えば・・・
- 職人芸を見せたくて、ラーメン屋をやってたわけじゃないでしょ?お客さんに美味しいラーメンを食べさせたくてやってたんじゃないんですか?
- ラーメンを食べているのではない、情報を食べている。
- それが唯一の正解じゃない。ボクにはボクの答えがある。
- ラーメンの具としての美味しさと、単品料理としての美味しさは、質が違う。
- 確かにオマエは巧みに”上手いラーメン”を作ることはできる。だが、プロは真に”旨いラーメン”を作るんだ。
- 味噌が志のないラーメン職人を甘やかす調味料だとしたら、醤油は志のあるラーメン職人を妥協に誘う調味料と言える
- 厨房だけがラーメン屋のすべてではない!
- 個性こそが美味しさの源
- 要するに、オマエには本当に作りたいラーメンがないんだよ!
etc・・・
その中でも、この漫画を有名にしたのは、このセリフかと。
「奴らはラーメンを食ってるんじゃない。情報を食ってるんだ!」
無駄な修行は寿司業界だけでなくラーメン屋でも不要である。「奴らはラーメンを食ってるんではない。情報を食ってるんだ。」最強のラーメンコンサルの名言続出の『ラーメン発見伝』 https://t.co/bbY9zBSixo pic.twitter.com/0OXw9u3rAL
— マンガ新聞レビュー部(元マンガHONZ) (@mangahonz) November 7, 2015
「情報を食ってる」というのは、口コミサイト、SNSなど、あらゆる情報が味につながっているという、キレイ事だけではない部分もあります。(その辺は漫画の中で描かれています。)この辺は集客にも絡む話で、その部分を理解しているかどうかで、情報の扱い方も変わってきます。「住宅に住んでいるんじゃない。情報に住んでいるだ!」的な・・・
こういった考え方・捉え方を始め、読めば読むほど、「これ、注文住宅でも同じこと言えるのでは?」と参考になることが多々あります。ラーメンも注文住宅も総合芸術ですからね。
「個性こそが美味しさの源」「要するに、オマエには本当に作りたいラーメンがないんだよ!」という部分では、正しい独学の仕方とか、オリジナルの個の魅力について、描かれていますし、
「確かにオマエは巧みに”上手いラーメン”を作ることはできる。だが、プロは真に”旨いラーメン”を作るんだ。」という部分では、価値を生み出すことの大事さや、上手につくることでは売れない厳しさが描かれています。
ラーメンと注文住宅、「関係ねーだろ」と無視するか、「考え方・捉え方」の参考にするかは、読み手の器次第ですが、「厨房だけがラーメン屋のすべてではない!」ということですからね、住宅でも同じことかと(笑)
また、話の中で、とんこつラーメンが売れないという話も出てきますが、その本質を、住宅の話で例えとして活用してる方もいますから、やはりラーメンと注文住宅、近いものがありますよ。
良い例えですね。
”ラーメン屋がただの"とんこつ味"だけではもう珍しくなくて、売れなくなったのと同じこと。”https://t.co/6A7n8FI0AM https://t.co/ufqbWzVgya— イエコトバ (@designattract) December 28, 2017
まだ、読んでない方は大人買いしてみてください。
「ラーメン発見伝」全26巻。
ラーメン発見伝の続編「らーめん才遊記」
ラーメン発見伝の続編「らーめん才遊記」もあるので、こちらも要チェックです。全11巻。