「間取りとか性能とか設備とかは幸せをもたらしてくれるものではない」『人生フルーツ』を観て思った。

以前、このブログでも紹介した「人生フルーツ」を、昨年末ですが観てきました。津端修一さん90歳、英子さん87歳の建築家夫婦の日常を追ったドキュメンタリー映画です。

「間取りとか性能とか設備とかは幸せをもたらしてくれるものではない」『人生フルーツ』を観て思った。

『家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない。』だけど、『本音で暮らさない限り、宝石のように輝きはしない!』

2017年1月9日

建築家のドキュメンタリーはいろいろありますが、この映画はずば抜けて素晴らしいです。日常を追ったドキュメンタリーなので、建築論がどうとかではなく、生き方の話です。それぞれ好きなことをしながらも、寄り添う夫婦の生き方。

誰もができる生き方でもないと思いますし、また、生きた時代が違うので、「生き方を真似たい」とか、「皆がこういった暮らしをすべき」とは思いませんが、他の建築家では感じることのない、ていねいなやさしい時間が流れています。

ご自宅は、師であるアントニン・レーモンドの自邸に倣って建てた家とはいえ、間取りが凄いとか、性能が高いとか、使っている設備が最新とか、そんなことは一切ありません。

ですが、幸せそうに心豊かに暮らしているその様子からは、幸せをもたらしてくれるものは、間取りとか性能とか設備とかではないということを感じます。間取りとか性能とか設備とかでは、満足感は満たされるかもしれないけど、幸せしてくれるものではないうこと。

「間取りとか性能とか設備とかは幸せをもたらしてくれるものではない」『人生フルーツ』を観て思った。

そして、若干ネタバレになりますが、映画の中盤で、修一さんが亡くなります。畑の草むしりをした後、昼寝をしたまま起きてきませんでした。亡くなった修一さんに英子さんは寄り添い、お別れの言葉を掛けます。夫婦で灰になったら海に撒いてもらおうと約束してるようです。

病気や事故など、命の最後にもいろいろとある中で、「昼寝をしたまま永眠」というのには、“らしさ”を感じてしまいました。

ただ、女性とはたくましいものです。悲しみに暮れる英子さんでしたが、本来の前向きな気持ちを取り戻し、その後も、ナレーションを務めた樹木希林さんと居酒屋に行ったりと、たくましく暮らしていきます。

英子さんのその後は、「きのう、きょう、あした。」につづられています。89歳、初めてのひとり暮らしです。

89歳、はじめての一人暮らし。英子さんの新しい菜園生活が始まります。
しゅういちさん没後、何をするにも虚しく感じていた英子さん。食べることもおろそかになり、キッチンガーデンもなおざりに。
すっかり時が止まってしまいました。
本書は、英子さんが本来の前向きな気持ちを取り戻し、暮らしのペースを元通りに立て直すまでの、秋から夏までの1年間をおいかけたもの。
自身の力で新しい暮らしを切り開き、明日へ向かって生きていく英子さんの姿にご期待ください!

自主上映会を募集されています。

この映画は、全国でも上映していましたが、徐々に終了しています。現在はまだDVD化の予定がないのですが、自主上映会を募集されています。結構、各地で上映されています。

メッセージ性の強い映画ですから、一緒に見て、一緒に考える上映会は、新しい出会いや、語らいの場、地域コミュニティとのつながりを生み出しますよ。

家を建てて、幸せを感じていないのはなぜ?

いろいろな生き方や暮らし方がある中で、「津端夫妻の様な生き方が絶対的に良い」というつもりはありません。効率性やスピード、利益を追い求める選択があってもいいとは思います。

でも、幸せって何なんでしょうね?家を建てて不幸とまでは言わないけど、幸せを感じていない人たちって沢山いませんか?なんとなくですが、幸せを感じて暮らしている人は、精神的な部分が満たされている人だったりします。

その精神的な部分とは、人それぞれ異なるので、考えていく必要はありますよね。何も考えられず与えられたハコに、何も考えず住むだけなら、何に住もうが一緒のことですから。

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