どこの工務店の経営状態が良いか悪いかなんて、ぱっと見て判断つきやしない

先日入院した際、採血をされた時に言われたのが、「血がかなりサラサラ」ということ。(ここ数ヶ月、お菓子やジュースなどの間食を止めて、飲み物もお茶から水に変えた効果かも!?)

正直、素人目にはそのサラサラ感がわからないのですが、たくさんの血を見てきている看護師にとってみたら、ドロドロした血とは明らかに違うようです。ドロドロした血だと、一見健康そうにみえても、動脈硬化をなりやすく、そこから「成人病」のほとんどの原因を引き起こすらしい。

その時ふと思ったのが、「人間にとっての健康状態は、企業にとっての経営状態と近いものがある」ということ。

どこの工務店の経営状態が良いか悪いかなんて、ぱっと見て判断つきやしないわけです。つまり、診断してみなければ細かいことがわからないってことです。

例えば、貯蓄はたくさんあるが、ここ数年、2000万円の住宅1件しか受注が取れていない工務店がいたとしましょう。

受注が取れない以上、複業でもしてないかぎり、赤字なわけです。でも、蓄えがある分、すぐに倒産にはなりませんが、とても健全な経営をしているとは言えません。

そんな状況を知っていたら、こんなところで家を建てようとは思いませんよね?でも、そんな状況は、ぱっと見てはわからないのです。

日本の会社の8割は赤字決算。

赤字の中にも、黒字になるポテンシャルを持っているにもかかわらず、税金を払いたくないから、節税対策して、無理やり赤字にしている会社もありますからね。(健康体になれる素質はあるのに、怠惰を求め不摂生な生活をするみたいな感じです。)

その逆で、銀行から融資受けるために、あえて利益を出すよう粉飾したりするケースもあるでしょう。公共工事を行う建設会社だと、経営事項審査のために粉飾するケースもあるでしょう。(不健康なのに、健康そうに見せるってことですね。)

不摂生な生活がやがて身を滅ぼすように、赤字体質から抜け出せない状況は、いずれ資金不足を招きます。

「皆、赤字だから」と考えがちですが、やっぱり健全ではないんですよ。

不思議と小さな会社ほど、利益が出たら節税に走ろうとする。

以前、とある小さな工務店の経営者が、「今期、仕事がたくさん取れて、節税をどうしようか?」と悩まれていました。

その時は気にも留めてなかったので受け流してましたが、今考えると、「節税をどうしようか?」と悩むなんて、健全な経営とは呼べないですよね。

思い返せば、不思議と小さな会社ほど、利益が出たら節税に走ろうとする傾向があります。未来へ投資をするという概念がないかもしれません。

しょうもないことに使う節税対策なんて、課税の繰り延べ(税金の先送り)に過ぎないわけですから、利益が出たなら、下手に節税するより、税金払って内部留保に回したり、未来へ投資した方がよほど健全な経営だと思いますよ。

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なぜ、財務に強い経営でお金が回る仕組みが必要なのか?

工務店経営者に「一番の悩みは何ですか?」と問うと、上手くいってる会社も上手くいってない会社も、「集客」と答えてしまいます。いち早く改善すべき問題や課題は、本当に「集客」なのでしょうか?

例えば、「顧客を得るたびに利益を失っている」とか、「顧客を得るためのコストが非常に高い」など、こういった状況で、広告宣伝費に投入し集客したとしても、無駄使いとなってしまいます。

つまり、経営が健全でない状態のまま投資をするということは、成長や利益を得ることに対して投資効率が悪いということなのです。だからこそ、事業に大きく投資する前に、たとえ今赤字であっても、お金が回る健全な経営にしておく必要があるのです。


 

ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。