工務店の赤字経営を黒字化するための順番

以前も同じようなことを書きましたが、赤字経営を黒字化するための最初の一歩は、「無駄やロスをなくし、収支をマイナスからゼロに持っていくこと」です。決して、売上拡大ではありません。

優先する順番を挙げると、

1.無駄やロスをなくす

赤字経営で売上拡大はダメ!?工務店の赤字経営を黒字化する最初の一歩とは?

2018年11月5日

2.利益率を改善する

利益率が低い工務店は創意工夫をして品質向上を図ろう!

2018年11月13日

黒字化していくには、目標となる数字(赤字→利益ゼロ)を掲げ、無駄やロスをなくす意識と、利益率の改善意識の定着が必要です。

業績が悪化する会社は、利益目標がなく売上重視で、コストコントロールもなく無駄やロスが多かったりします。

TKC経営指標によると、黒字工務店の限界利益率(粗利益率)の平均は、28.6%ですから、その粗利益率より低い場合は、見直しが必要です。

3.売上拡大

無駄やロスをなくし、利益率を改善し、利益ゼロに回復した後に、資金もメンタルも余裕をもって売上拡大していくのが、正攻法と言われています。

ですが、赤字経営でよくあるのは、「とにかく集客だ」「とにかく売り込め」と、無駄やロスをなくす前に、利益率の改善をする前に、売上拡大に躍起になるケースです。

1棟当たりの粗利益額はそれなりにありますから、そうしたい気持ちもわかりますが、皮肉にも、この選択は間違っているのです。

なぜならそういう場合、赤字経営に浸かる前から、「とにかく集客だ」「とにかく売り込め」という安易な売上拡大戦略をしていたりします。なので、その戦略そのものが、赤字経営の元凶になっている可能性が高いのです。(そう簡単に集客できて売れるなら、はじめから赤字経営になんてなっていないでしょう。)

赤字経営にも関わらず、集客したいから広告宣伝費を掛けまくっていたり、営業マンを雇ったりして、余計に固定費が掛かり、自転車操業の末、倒産するケースなんて、工務店にはよくあります。

この記事が気に入ったらシェアいただけると嬉しいです。


なぜ、財務に強い経営でお金が回る仕組みが必要なのか?

工務店経営者に「一番の悩みは何ですか?」と問うと、上手くいってる会社も上手くいってない会社も、「集客」と答えてしまいます。いち早く改善すべき問題や課題は、本当に「集客」なのでしょうか?

例えば、「顧客を得るたびに利益を失っている」とか、「顧客を得るためのコストが非常に高い」など、こういった状況で、広告宣伝費に投入し集客したとしても、無駄使いとなってしまいます。

つまり、経営が健全でない状態のまま投資をするということは、成長や利益を得ることに対して投資効率が悪いということなのです。だからこそ、事業に大きく投資する前に、たとえ今赤字であっても、お金が回る健全な経営にしておく必要があるのです。


 

ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。