不況になっても利益を出せる力のある工務店とは?

不況になったとしても、「利益を出せる力」ということは、たとえ売上が減ったとしても、利益が出るということになります。

つまり、損益分岐点がどこかによって、利益の出しやすさも変わってきます。

工務店経営者が自社の損益分岐点売上を知るには?

2018年10月25日

例えば、「年々、損益分岐点が高くなっている」ということであれば、

  • 売上は同じだけど、費用(固定費や変動費)が増えてきている。
  • 費用は同じだけど、売上が減ってきている。
  • 売上も減って、費用も増えてきている。

ことが考えられます。

この損益分岐点を元に、「売上があと何%落ちたら赤字に転落するか」を表す指標として、経営安全率(安全余裕率)があります。

経営安全率については、赤字への耐性ということで以前にも取り上げました。

赤字への耐性がどの程度あるのかを見て、経営の安全性を判断する

2018年10月20日
  • 経営安全率=(経常利益/粗利益)×100 
 売上 ー 変動費 = 粗利益
粗利益 ー 固定費 = 経常利益

という公式になります。

黒字企業の最新業績速報『TKC経営指標 BAST速報版』平成30年4月決算~平成30年6月決算のデータを見る限りですと、「木造建築工事業」黒字企業の経営安全率はの平均は15%ほどした。

経営安全率が高いということは、「売上が増えていて、費用は減っている」ことから、相対的に赤字になりにくいをされています。

逆に、経営安全率が低いということは、「売上が減っていて、費用は増えている」ことから、相対的に赤字になりやすいのです。

利益が出せる財務体質とは?

固定費の高い場合、売上高が減少すると、ぐんと経営安全率が下がります。=赤字へ転落しやすい。ということです。

注文住宅の受注数は全体的に減っていくわけですから、小規模の工務店ほど、棟数が少なくても利益が出せる財務体質にする必要があります。

その指標として、経営安全率は役立ちます。

経営安全率が高いほど、売上が増えている(利益がしっかり取れている)、あるいは費用が掛かっていないことを示します。つまり、不況になっても利益を出す力のある工務店といえます。

なので、経営安全率を高くすることが、存続するための条件にもなります。お客さん側からしてみたら、安心して依頼できる目安にもなるわけです。

経営安全率を高めるには?

経営安全率を高めるためには、粗利益に占める経常利益の割合を高めることです。つまり、経常利益を増やすということです。

経常利益=粗利益-固定費

ですから、

  • 粗利益を増加させる(販売価格を上げる、変動費を下げる)
  • 固定費を削減する

ことが、経営安全率を高めることに繋がります。

赤字で上手くいっていない場合、集客方法よりも、まずこの2つに徹底的に向き合うことが求められます。

「粗利益を増加させる」「固定費を削減する」の2つと言っても、

  • 販売価格を上げられるだけの価値を提案できているか?
  • 安易な値引きをしていないだろうか?
  • 適切な利益を乗せているだろうか?
  • 無駄な費用が掛かっていないだろうか?

など、向き合うことは沢山あります。

時代遅れの工務店経営には無駄が多い!?販管費の無駄遣いを発見しよう。

2019年1月7日

「粗利益を増加させる」に関しては、商品戦略の話になりますので、常に思考し、ブラッシュアップしていくことが必要です。不況になっても利益を出せる力を付けていくには、ここの思考は止めたらマズいですよ。

なぜなら、住宅が、どこでも仕入れられる建材の組み合わせである以上、パクられやすい商品だからです。他が同じことをしてしまえば、価値は下がっていってしまうのです。

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。