赤字経営から黒字経営に変えていくために必要な思想と行動

上手くいってる時は聞く耳を持たないでしょうから、何も言いませんが(笑)

それであれば、赤字の時こそ、これまでの考え方や行動を見つめ直すことが必要です。

赤字から黒字経営に必要な思想と行動をいくつかピックアップしてみました。注釈では、一例ですが、ダメパターンを取り上げています。

1.感情論より現実論で対策しよう。

感情で動いて上手くいけば良いんですけど、原則に基づいた理論的な対策ではなく、人情論、精神論、感情論などによる判断では、具体策が打てません。

「なぜ赤字なのか?」赤字の原因と対策を客観的に分析し、本質を吟味して、感情論より現実論で対策していきましょう。

ダメパターン:競合が◯◯をしたので、負けてられない。弊社も◯◯をしよう

2.資金的な根拠を裏付けをしよう。

どんな施策も対策も、資金的な根拠がなくては、継続もできませんし、効果も生まれません。行なう施策や対策は、資金的な裏づけを同時に検討していきましょう。

ダメパターン:赤字会社が、「セールスしなければ」「集客しなければ」と思い、営業マンを雇い、広告宣伝費をつぎ込んで励んだが、固定費がかさみ、その後倒産。

3.新規開拓・新規企画に取り組みましょう。

今の業績は過去の努力の積み重ねなので、これまでの顧客層やこれまでの商品だけを頼りにせず、リサーチをして、新たな顧客層の開拓や、新たな商品の企画をしていきましょう。

ダメパターン:過去、上手くいったやり方に、ずっと固執してしまう。

4.損益全体を俯瞰しましょう。

損益は、売上・粗利・経常利益など偏った見方をせずに、前期との比較や時系列でチェックし、変化やバランスを見て、全体を俯瞰して、対策を出していきましょう。

ダメパターン:棟数や売上重視になってしまい、利益の変化に気付かないなど。

5.急な資金不足に陥らないように資金確認や資金計画をしましょう。

資金繰り表で、収入予定と支出、過去の流れを定期的にチェックし、資金不足を先行して確認していきましょう。準備をしていても、クレームなどの急な出費はいつ訪れるかわかりません。

また、金融機関は急な資金需要を嫌がるので、事前に資金計画を考え、対金融機関との交流や情報交換が必要になります。

ダメパターン:キャッシュが潤沢でない無借金経営状態。

6.小異を捨てて大同につく。

赤字の時は、一丸で立て直す努力が必要になります。たとえ社内で細かな食い違いがあっても、大筋で一致しているところをとって協力していきましょう。

ダメパターン:社内や同族の不仲などで、協力を拒む。

7.新たな戦略や嫌がる事は経営陣が行動し模範を示しましょう。

新たに取り組むことには、どんなことにもリスクがあるため、リスクが取れる経営者が先んじて行動し模範を示しましょう。リスクを取れる経営者が行動せずに、社員任せにしてしまうと失敗する可能性が高まります。

また、クレーム処理や値上げ交渉など、社員では難しいことや嫌がることは、経営者・役員が責任者になり、率先して行ないましょう。

ダメパターン:経営者自身が矢面に立たない。社長は役員にやらせ、役員は社員にやらせる。

8.経営は自己責任であることを問いましょう。

赤字など悪い時ほど、人を責めず、自ら積極的なコミュニケーションを図り、行動していきましょう。行動しないと何も変わりません。

ダメパターン:市場、競合、銀行、社員など、問題の原因を責任転嫁し、コミュニケーションを取らなくなる。

9.決めたことは遵守しましょう。

社内会議など皆の前で決めた事は、経営者自ら遵守しましょう。

ダメパターン:残業は◯時までと決めたにも関わらず、社長は残っている。

10.潰れることが一番の義理欠きである。

赤字の場合は、会社を再生する事が最優先となります。潰れることが一番の義理欠きになります。

そのため、時には非情になる事も辞さなくなります。ただし、経営者個人が、負担のない範囲で義理人情を重んじる事は許容範囲でしょう。

ダメパターン:義理人情を最優先し、お金にルーズになってしまう。

11.赤字の時は、見栄を捨て、恥をかく勇気を持ちましょう。

赤字の時は、見栄を捨てて、恥をかく勇気を持ちましょう。会社を潰す恥に比べれば、再生途中の恥はたいしたことではありません。「一時の恥」はただ我慢あるのみです。

乗り越えた「恥」は、経営者の決断力や実行力を鍛えてくれます。

ダメパターン:赤字なのに、見栄を捨てられず、高級車、高級料理、接待、遊びなどから抜け出せられない。恥をかくのが怖くて、一歩が踏み出せない。

12.経費削減は先ずは自分から行ないましょう。

思い切った経費のカットは、先ずは自分から行ないましょう。経営者自身の経費削減をなくして、その他の経費の削減や社員の協力は得られません。

ダメパターン:周りには経費削減を求めるのに、理屈をつけて経費削減を拒む経営者。

13.どんなときも未来への投資を続けましょう。

赤字経営であっても、未来への投資は欠かさないようにしましょう。経営計画を行ない、予算を確保し、未来への投資を行ないましょう。

ダメパターン:未来への投資をも削減してしまうと、経営が萎縮し、未来が見えなくなる。未来が見えないと、社員は離れていく。

14.赤字の時こそ迅速に決定し、問題を先送りにしないようにしましょう。

赤字の時こそ、問題の先送りや都合の悪い情報を隠蔽せず、意思決定と行動のスピードを早めるようにしましょう。

ダメパターン:その場しのぎでお茶を濁したり、大多数の合意を取ることに時間を時間を掛けてしまう。

15.赤字の原因を捨てましょう。

赤字の原因となっている顧客、商材、市場など、「捨てること」と「持ち続ける」ことのリスクを比較して、判断していきましょう。場合によっては、捨てることを辞さない勇気を持つことも必要です。

ダメパターン:失うことをリスクと捉え、今やっていることにいつまでも固執している。

16.自分の意見が一番とは限らないことを前提としましょう。

顧客、社員の意見にも耳を傾け、ベストよりベターな答えを求めましょう。

自分の意見だけに固執してしまうと、視野が狭くなり、往々にして判断を間違います。経営者の「自分の意見が一番」ならば、赤字にはなっていない。

ダメパターン:過去に成功体験がある人ほど、自分の意見が一番と思い込みやすい。

17.赤字経営になったら気を緩めないようにしましょう。

赤字になり、その後資金対策で一息ついたとしても、赤字対策を疎かにしてはいきません。借り入れして一時的な資金が出来ても、それには返済義務があり、次に資金が枯渇した時は、更に返済が厳しくなり手遅れになってしまいます。

一度赤字体質になったら、黒字経営にならない限り、決して安堵せず気を緩めないでおきましょう。

ダメパターン:銀行からの借り入れできることを、資金繰りと勘違いし、赤字の本質を改善しようとしない。

 

 

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追伸:工務店経営者の方にお知らせです。
参加した工務店経営者の声
今ではたくさんのコンサル会社がいろいろなセミナーをやっている時代、どれを聞いても同じようなセミナーで、言っていることはだいたい同じ、特に共感できるところもなく金儲けでセミナーをやっているとしか思えないようなセミナーばかりでした。そしてある程度規模の大きい工務店、地場ビルダーを対象にしたセミナーが多いことでした。でも以前より何回か井内さん、出口さんのセミナーを受けていますが、とても分かりやすく中小工務店(年間棟数20棟程度まで)を対象にした問題点を取り上げてくれています。

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。