Twitterを閲覧していると、面白いツイートがあったので、載せておきます。
サラリーマンっていうのは結局のところPL。どんなに成果出して給与やボーナスで報われても、BSの創った企業価値は株主のものになります。つまり辞めたらそれまで。ただし、見えない個人のBS的な財産となるのが、対外的な信用残高。辞めたら部下や事業は持っていけないが、信用残高は持っていける。
— 西條晋一(Shinichi Saijo)@起業家/投資家 (@s_saijo) March 15, 2019
財務諸表上では、
- PL=損益計算書=一定期間の売上から、かかった費用を引いた差から、損益を計算する表。
- BS=貸借対照表=持っている財産の状態を、資産・負債、その差額である純資産に分けて表した表
という意味ですが、上記のツイートでは、サラリーマン個人のPLやBSにスポットをあて、
- PL=給与やボーナス
- BS=信用残高
という見方をしています。
個人のBSを高めようにも、目に見えない分、難しいですし、「この会社に勤めている人だから」という個人に対する信用よりも、会社に対する信用を重視して付き合ってくる取引先相手も多かったりします。
なので、会社に属していれば、個人の信用残高は多少低くても、会社の信用でカバーできます。ですが、会社という信用がなくなった時、能力(PL)があっても、信用(BS)がなければ、苦労します。
サラリーマンは、「会社」という土台の上で仕事をしていますが、自分の能力を過信して、土台の上で成り立っている現状に気付いていない人は意外と多いです。なので、辞めてその土台がなくなれば、行き詰まったりします。
サラリーマンは本来の意味でゼロを知らない。サラリーマンは、会社が用意した舞台の上で、従来通りの振り付けでダンスを踊っているようなもの。新規事業の立ち上げを経験したといっても、その会社のブランドを使えるし、ヒトもカネも使える。何の後ろ盾もなければ、銀行で法人口座すら作れない。
— 三戸政和・累計17万部突破で漫画化も!「サラリーマンは300万円で会社を買いなさい」の人。 (@310JPN) March 24, 2019
ゼロから起業した人は痛感してるでしょうが、お金を生み出す1をつくることは、非常に大変です。
「BSの仕事」は工務店経営者の仕事
また、PLとBSを企業目線で表すなら、
- PLの仕事=収益を得たり経費を掛けたりすること
- BSの仕事=企業価値を高めること
という表現の仕方もできます。
会社の構造を考えても、企業価値を高めるための「BSの仕事」は、経営者の仕事と捉えておいたほうがいいです。
「BSの仕事」をざっくりと挙げるなら、
- 経営者自身のブランディング
- 商品のブランディング
- 企業のブランディング
などです。新たな出会いとか、新たな知識や魅力の蓄積なども含まれます。
前項で取り上げた「会社という土台」は「BSの仕事」によって築き上げられたものです。ここが高まれば、「PLの仕事」もしやすくなります。
でも、多くの工務店が、「PLの仕事」ばかりにチカラを入れたがるんですよね。集客とかマーケティングとかは、「PLの仕事」だと思っています。
会計上で「PLとBSは表裏一体」と言われるように、仕事においても「PLの仕事とBSの仕事も表裏一体」ですよ。
「BSを読めない経営者はどれほどリスクか?」という記事があるように、「BSの仕事」をしていないこともリスクなのではないでしょうか。
BSを読めない経営者はどれほどリスクか? – News&Analysis https://t.co/lm3gB28fDR
— ダイヤモンド・オンライン (@dol_editors) March 3, 2019