工務店の税金をシミュレーションしてみた結果・・・

工務店によっては個人事業主の規模もありますが、法人化することで切り離せなくなるのが税金です。

赤字でも黒字でも毎年必ずかかる税金もありますし、課税対象となる法人所得の約○○%を納税することになります。ここの概算が30%だったり40%だったり45%だったり、いろいろ書かれたりするので、工務店のケースでシュミレーションしてみます。

例:1000万円の課税所得(≒税引前当期純利益)が出た年度の税金

東京23区内に事務所等がある場合(税率は各都道府県によって異なるものもあります。)

税金の種類 税 額 or 税 率 1000万円の課税所得
(≒利益)の計算例
法人県民税 均等割 2万円 (赤字でも必ず課税 2万円
法人税割 平成26年9月30日までに開始する事業年度

  • 5.0% (道府県民税相当分)
1000×5%
=50万円
法人市民税 均等割 5万円 (赤字でも必ず課税 5万円
法人税割 平成26年9月30日までに開始する事業年度

  • 12.3% (市町村民税相当分)
1000×12.3%
=123万円
法人税 開始事業年度 平成28年4月1日以後

  • 所得800万円以下の部分 19%
  • 所得800万円超の部分 23.2%
800×19%=22
200×23.2%=46.4
計68.4万円
法人事業税 事業年度が平成27年4月1日から平成28年3月31日までに開始する普通法人の場合

  • 所得400万円以下の部分 3.4%
  • 所得400万円超~800万円以下の部分 5.1%
  • 所得800万円を超える部分 6.7%
400×3.4%=13.6
400×5.1%=20.4
200×6.7%=13.4
計47.4万円
税額の合計 295.8万円

条件や地域によって、税率が微妙に違うので、正確な算出ではないですが、1000万円で約300万円の税金なので、30%が近そうですね。

法人消費税は赤字でも支払う

その他には、法人が事業活動をおこなう際に掛かる「消費税」もあります。

基準期間の課税売上高及び特定期間の課税売上高等が1,000万円以下の事業者(免税事業者)は、その年(又は事業年度)は納税義務が免除されます。

逆に赤字でも、課税売上高が1000万円超えたら、必ず納めなければならない税金ということでもあります。工務店業だと、1棟建てれば1000万円を超える売上になりますからね。節税しようがない部分でもあります。

ですが、得た消費税をそのまま国に納めなければいけないわけではありません。原価となる仕入れに消費税を支払っているため、その差額分になります。

  • 納付する消費税額=受け取った消費税-支払った消費税

例えば、売価が2500万円(税込)で、原価が1800万円(税込)だとしたら、その差額の消費税(8%)がそれに該当します。(2500-1800)÷1.08×0.08=51万円、年間10棟だと510万円ということになります。

さらに、固定費分で支払った経費の消費税も加わります。年間に経費が3000万円(税込)だとしたなら、3000÷1.08×0.08=約222万円が支払った消費税になります。

ただ、法人消費税は、「租税公課」として事業年度に損金算入がされるため、結果、課税所得も下がり、法人住民税や法人税、法人事業税も下がることになります。

 

う~ん、税金はややこいい・・・

 

 

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追伸:工務店経営者の方にお知らせです。
参加した工務店経営者の声
今ではたくさんのコンサル会社がいろいろなセミナーをやっている時代、どれを聞いても同じようなセミナーで、言っていることはだいたい同じ、特に共感できるところもなく金儲けでセミナーをやっているとしか思えないようなセミナーばかりでした。そしてある程度規模の大きい工務店、地場ビルダーを対象にしたセミナーが多いことでした。でも以前より何回か井内さん、出口さんのセミナーを受けていますが、とても分かりやすく中小工務店(年間棟数20棟程度まで)を対象にした問題点を取り上げてくれています。

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。