工務店経営にセンスは必要なのか?

経営判断を、自身の感性だけで判断している経営者って、結構いますよね?

それで経営が上手くいってるなら何も言いませんが、自身の感性だけで判断することには限界がきますよ。

たしかに、ビジネスに、感性や感覚といったセンスは必要だと思いますよ。でもね、斜陽産業である住宅業界に足を突っ込んでる時点で、大したセンスを持っていないことを、自負した方が良いと思っています。(自分もそう思っています。)

どでかいことをするなら、多くの人とは違うセンスや先見性は必要でしょう。ですが、目の前のことを地道にこなしていく経営判断に独自の感性は必要ないですよ。

経営において、どこにどれだけ投資していくかなどの、物事を判断する材料に、感性や感覚は極力使わない方がいいです。感覚で判断するのは、個人によって加減の違いも大きいし、再現性が低いからです。上手くいかない多くのケースは、経営者の感性や感覚に頼った判断から生まれていたりしますからね。

例えば、数字のバランスを見て、今、長期借入をして現金を増やしておいた方がいいというタイミングでも、感覚的に「借金は嫌だ。怖い」という経営者もいて、頑なに借入をしようとしない方もいます。「何がどう怖いのか?」と聞いても、「何となく」みたいなあいまいな返事が多いです。数字として理解してないことが原因なのでしょう。その後、業績が不振になったら、借り入れしたくてもできない状況になるのに…

その他にも「自身だけの判断」以外だと、他人の成功体験などにも同じようなことが言えます。

  • ローコスト住宅が上手くいくと聞けば「やっぱり安さか!」と流され、
  • 断熱重視が上手くいくと聞けば「やっぱり断熱か!」と流され、
  • ある集客方法が上手くいくと聞けば「やっぱり◯◯か!」と流され、

こういった他人の成功体験に流されても、正しい経営判断はできません。状況や環境、ターゲット、タイミングなどが、同じであることはないので、他人の成功体験は、あくまでその人だけのもので、その時だけのものであり、再現性は非常に低いのです。

なにより、経営改善を最優先にするなら、感性に頼らない方がいいです。

何を「判断材料」にすればいいのか?

感性に頼らないようにするためにまずできることは、できるかぎり「論理化」して「数字化」することでしょう。基本的に、原理原則と呼ばれるものは、こういった論理化や数字化に基づいていたりします。

では、最も「論理化」して「数字化」できるものは何か?・・・まずは、決算書でしょう。

決算内容が読めると、その会社の特徴や課題が数値化して見えてきます。なので、根拠のある解決策を企てることが可能になります。前述でも挙げたように、解決策を感性で決めてたら、まず改善はしないでしょう。

現状の数値から自社の課題が理解できれば、腑に落ちやすいと思いませんか?しかも、具体的な解決策も見えてくるわけですから、対策もしやすいわけです。つまり、業界メディアのお勧めとか、他社の成功事例よりも、自社だけでなく他社の決算書を読んだ方が、経営者にとっては得るものが大きいのです。

そういった原理原則に基づけば、ちょっと黒字になったから、大丈夫だろうと大きな投資をするという危険な行為もなくなりますし、経営改善も再現性の高いルートに乗っかっていきます。

決して感性が悪いわけではなく、感性は、原理原則の土台の上に、調味料や風味のように感じられる程度でいいのです。感性を土台にするから、崩れやすくなるのです。

家だって、基礎や土台などのハードの部分はしっかり数値化してつくるでしょう?でも、インテリアなどのソフトの部分になると感性で配置しますよね?そういったバランス感覚も必要です。

感性で判断したくなるのもわかりますよ。ちょっと上手くいけば自分をおごれて気持ちよくなりますし、感性の中で生きてた方が楽ですからね。でも、経営者としてレベルアップしたい方は、できるかぎり「論理化」して「数字化」することを意識しましょう。

 

 

追伸:工務店経営者の方にお知らせです。

【12月11日開催】経営のシンプルな法則を知るだけで業績が良くなる!

参加した工務店経営者の声
今ではたくさんのコンサル会社がいろいろなセミナーをやっている時代、どれを聞いても同じようなセミナーで、言っていることはだいたい同じ、特に共感できるところもなく金儲けでセミナーをやっているとしか思えないようなセミナーばかりでした。そしてある程度規模の大きい工務店、地場ビルダーを対象にしたセミナーが多いことでした。でも以前より何回か井内さん、出口さんのセミナーを受けていますが、とても分かりやすく中小工務店(年間棟数20棟程度まで)を対象にした問題点を取り上げてくれています。

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。