今年は何人の工務店経営者が「経営」に興味を持ってくれるだろうか?

以前、「ハウスメーカーの決算書を見せてもらい、経営状況をチェックしてなどは、ほとんど意味がない。なぜなら、決算の内容が真実とは限らないからです。」とツイートしている方がおりました。

一般の方ですし、絡むつもりもなかったので、引用リツイートなどはしていませんが、その内容に触れたツイートをしています。

多くの人は、感情や感覚で判断するものですが、それでは再現性が低く、個人によって加減の違いも大きいです。だから、金融機関や保証会社も客観的な数字を基準にしてるわけです。金融機関や保証会社が、担当者の感覚次第で判断してたら恐ろしいですよ。

ただ、言わんとしてることはわかります。「粉飾してる可能性が高いから、決算書は当てにならない」ってことでしょう。

たしかに、決算書の内容と実態の違いは、大きかれ小さかれ、意図してなくてもあったりします。

自己資本比率が当てにならない例

会社の財務状況を計る指数の中で、「自己資本比率」があります。総資本に占める純資産の割合です。

自己資本比率=純資産÷総資本×100(%)

その数字が20%以上ないとマズイみたいな話です。当然、純資産が大きければ、自己資本比率も高くなります。また、純資産がプラスであれば、債務超過ではありません。

小さな工務店の場合、純資産の内訳は、

  • 資本金
  • 資本準備金
  • 利益準備金
  • 別途積立金
  • 繰越利益剰余金

などが含まれています。

実態がない?別途積立金

とある工務店の決算書を拝見したところ、債務超過ではなかったのですが、別途積立金がかなりの額で記載されていました。経営者の方に詳しく話を聞いても、どこにも同等の預金はないというのです。そうなると預金から計上ではないのでしょうが、実態がないのです・・・実際その別途積立金をないものとするなら、債務超過になっているのです。

また、すでに倒産した別の工務店でも似たようなケースがありました。

毎年赤字なのですが、毎年の決まった額の積立金が計上されており、合計すると赤字額を上回るため、債務超過にはいたっていないというケースです。その後倒産しています。

粉飾決算に起因する倒産は0.3%?

昨年、東京商工リサーチが「粉飾決算」に関するデータを公開していました。昨年は、粉飾したことでその後、倒産に至ってしまったケースが増えているという話です。

増えていると言っても、2017年の数字ぐらいだろうというもので、2017年は倒産した企業8405件の内、25件が該当するので、0.3%ほど。もちろん、粉飾しているけど倒産はしていない企業は含まれません。

意図的に粉飾すると、クスリみたいなもので、嘘を隠すために新たな嘘をつくという風に、止められなくなるみたいですからね。バカのすることです。昔、粉飾した決算書を銀行に提出して、結局疑われて、「預金通帳を見せてください」と言われ、融資を断念し、その後倒産した工務店経営者もいましたよ。破産手続きもせず、夜逃げしたようなので、総合的に見ても相当なクズレベルですが・・・

これからの10年を生き残っていくなら基本が大事

当たり前の話ですが、基本は重要です。

数年前までは、ネット広告、ブログ、Facebook、Twitter、Instagram、Youtubeなど騒がれましたが、そんなもので一発逆転なんて甘い話はないと思っておいたほうがいいでしょう。これらはもうトレンド(流行や成長)ではなく、成熟しつつあります。

これからは、成果につながることをコツコツ積み上げた人だけがうまくいきます。そのためには経営やマーケティングなどの「基礎」が大事です。

さて、今年は何人の工務店経営者が「経営」に興味を持ってくれるだろうか?

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。