「良い家をつくってるんだけど、受注にならないなぁ・・・」なんてことを思ってしまうことがあるかもしれませんが、市場とは冷たいもので、
- 売上=顧客や社会に受け入れられているかどうか
- 利益率=経営能力(競合他社よりも利益率が低ければ、他社よりも経営能力が劣る)
という指標を唱える方もいます。
自分の考えとしては、小規模の工務店経営で優先したほうがいいことは、「売上よりも利益、利益よりも現金」だと思っています。
売上や利益も大事ですが、ちょっとぐらい売上が低くても、ちょっとぐらい利益が低くても、しっかり現金がある状態が維持できていれば良いということです。
現在のようにコロナウイルスの影響で、トイレなどの在庫がなくなり、納期が見えない状況になると、引き渡しができなくなります。=入金がない状態になるわけです。
本業が外的要因で不調になってしまうことは、仕入れがあるビジネスモデルのため、経営者個人の力ではどうしようもできませんが、こういう時は、キャッシュを多く持っていると、この状況に冷静に向き合うことができます。
もちろん、「新型コロナウイルス対応支援資金」などの支援策も出てきていますが、融資先とこれまで接点がなければ、当然融資が下りるまでに時間は掛かります。また、それなりに財務状況が良くないと、融資も下りないと思いますよ。
【新型コロナウイルス感染症対応緊急資金】
— 大阪市広報 (@osakacity_koho) February 17, 2020
新型コロナウイルス感染症により経営に影響を受けている中小企業者の皆さまを支援するため、「大阪府新型コロナウイルス感染症対応緊急資金」が創設されました。融資条件等の詳細については、大阪府HPをご覧ください。⇒https://t.co/5LKFTYjDSV
京都市及び京都府では,新型コロナウイルス感染症の発生による影響を受け,売上げ等の減少,又は原材料費等の高騰により業況が悪化している中小企業者等の経営を支援することを目的として,令和2年2月6日から「新型コロナウイルス対応緊急資金」融資制度を開始します。https://t.co/E7Phu99TpO
— 【公式】京都市ふるさと納税 (@kyotocityzaisei) February 24, 2020
過去、倒産している工務店の事例で挙げると、まずまずの業績で推移していても、ある年突然、多額の損失を出してしまうと、そこからなかなか戻せず、力尽きてしまう工務店もいました。業績がまずまずでも、現金が尽きてしまったのです。
経営勉強会では、「売上よりも利益、利益よりも現金」の考えを軸に、お金の話を中心に、集客や受注の負担を減らす方法を習得してもらってます。
本質的なことを言えば、「『本業+その他』とあるなら、その他の部分を整えると、本業の手助けになるよ。」というお話をしています。
だからといって、本業をおろそかにしていいわけではありません。当然、本業となる売上や利益を増やすことは、現金を増やす手段ではあります。
ただ、トータルで見たら、これはあくまで手段の1つにしかすぎません。そして、本業が外的要因で不調になってしまうことは、経営者個人の力ではどうしようもできません。
なので、『本業+その他』両方を底上げしていく考え方が必要ということなのです。利益ではなく資金ベースでの経営にシフトしていきましょう。
そういった考えから、本業のところをプロデュースでサポートし、
その他の部分を勉強会でサポートしています。