工務店経営者がお金の使い方を間違えると、事業は上手くいかない。

工務店の倒産事例を色々と見ていくと、キャッシュ(現金)の大切さは言わずもがなですが、その使い方も非常に大事です。

どんな場所に店舗を構えるか、どんな内装にするか、どんな人を採用するか、どんな建材を使うか、どんなデザインにするか、どんなシステムを導入するか・・・など、全てお金が絡むことです。

結局のところ、「いくら費用を掛けて、いくら利益を出すか」なので、投資活動そのものなんですよね。ケチってまったく投資しなかったり、または使い方の配分がおかしかったりと、お金の使い方を間違えると、やはり事業はうまくいきません。

下記のツイートは、工務店ではないですが、こういうお金の使い方は「違うよなぁ」思ったものです。WEB制作会社がマスク販売・・・その後、マスクバブルは崩壊・・・

大事にしているのは、行為の再現性というよりは、判断の再現性

先日、「工務店経営学部」のサイトに、とある倒産事例の記事を公開しました。(参加者しか見れませんが・・・)

この売上が4分の1になったにもかかわらず、現金に余裕がないにもかかわらず、先にキャッシュを持ち出すような事業をしてしまった結果、倒産になっている例なのですが、これも結局、お金の使い方を間違えているのです。

そりゃあ、売上が激減しても、現金に余裕がなくても、先にキャッシュを持ち出すような投資をしても、上手くいくこともあるでしょう。

ただ、そういう感覚的な判断をして上手くいったことには再現性がないので勧めてません。

また、再現性があって同じことをするにしても、それぞれ会社で置かれている状況が違うので、リスクを可視化して、どこまでのリスクなら取れるかを判断できる状況をつくることが必要です。

「具体的にこれをやりなさい」は誰もが受け入れやすいでしょうが、他者の具体性は、あなたにとって常に正解ではありません。大事のは、「抽象」で考え、そこから独自の具体性をつくることです。

「あれをやればいいこれをやればいい」ではなく、「こういう状態の時はこう判断しよう」ということ、つまり、行為の再現性というよりは、判断の再現性を大事にしているということです。

もちろん、リスクを把握して、お金の使い方がわかってとしても、必ず上手くいくとは限らないのがビジネスなのですが・・・

廃業もお金の使い方の一つ

工務店に限らず、コロナ絡みの倒産が増えていますが、その影で、破産手続きではなく、廃業も増えているようです。

廃業とは、保有している資産や債権の整理をしたり債務の弁済をしたりといった手続き後、経営者が計画的に自ら会社をたたむことです。なので、周囲への影響を最小限にできます。

なので、破産と比べても、リスタートが切りやすいです。

例えば、コロナの収束後、売上がある程度回復したとしても7割程度と想定した時、それで経営上成り立っていかないことがわかっているなら、たとえ続けたとしても、破産するしかなくなってきますので、余力のある今の内に廃業するということです。

上記の記事のような選択ができると、リスタートを応援してくれる人も多いことでしょう。結局、無理して事業を続けるよりも、「清算」というお金の使い方が正しいというわけです。

無理して事業を続けて、破産をしなければならないまでズルズル行くと、周りだけでなく、家族にまで迷惑を掛けてしまいますからね・・・

コロナ下の経営者に贈る”100年に一度の禁じ手”

DMM会長による、「コロナ下の経営者に贈る”100年に一度の禁じ手”」が面白いです。「追い詰められている経営者へのアドバイス」が中心なのですが、

  • 自分で自分の支払いをロックダウンする
  • 社員を守るためなら、信用は後回し
  • PLの救済より前に、BSのロックダウンを

など、確かに禁じ手と思える話です。

特に後編の記事の、

PL(損益計算書)上での救済じゃなくて、BS(貸借対照表)のロックダウン。CF(キャッシュフロー)の応急措置

という優先順位の話ですが、これも結局は「お金の使い方」なんですよ。

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。