以前、動画配信が流行っているからといって、Youtube配信に乗っかるのは止めたほうがいいという話を書きました。
この機会にYoutubeなど動画配信する住宅業界関係者も増えてきたけど、何でもかんでも動画にすればいいってものでもない。動画は要点がわかりづらいし、時間も奪われるので、住関係の場合、大半はテキストや図で伝えた方が伝わりやすい。動画はエンタメ要素がないと、見るのが苦痛になる可能性が高い。
— イーウチ (@iekotoba) April 15, 2020
仮にYoutubeでノウハウを配信したところで、一番観られてるのはエンタメだし、固定ファンがいればドキュメンタリーも見られますが、そんな動画がたくさんある中で、家づくりノウハウを配信するなんて、止めたほうがいいですよ。コツコツと撮影して編集して・・・成功する再現性も低いし、テロップとか効果音とか入れてたらコスパも悪いです。
根本的なことを口悪く言うなら、エンタメやドキュメンタリーと比べて、家づくりノウハウ動画なんて、つまらないんですよ(笑)
某設計事務所の動画が視聴されてるじゃないですか!
家づくり系動画の配信を否定すると、「そんなこと言ったって、某設計事務所の動画が視聴されてるじゃないですか?」なんて、声が聞こえてきそうです。
だからといって、無名のあなたがすることじゃないです。
某設計事務所の彼は、著者も出しており、各地で講演もしていて、いわゆるコンテンツがすでにしっかりしてるわけです。そして、良く言えば「ファン」、悪く言えば「信者」が、工務店含む同業者にもいます。そして、業界メディアとも繋がりがありますから、当然持ち上げられます。
つまり、視聴される状態ができてる上で、ノウハウ動画の配信してるわけですから、そのベースがない人が同じことをやっても、無力になることはわかるはずです。
あと、動画再生回数なんて、途中で見るの止めても、増えますからね(笑)
動画情報は情報弱者が好む!?
前述で書いたように、動画は要点がわかりづらいし、時間も奪われます。逆に、テキストや図で伝えた方が、見出しや要点を伝えやすいです。
なので、テキストの方が情報収集しやすいのは間違いないのですが、一定の割合で動画を好む人がいます。
ニュースはテキストでいち早く読めるはずなのに、なぜかニュース番組を観る人達がいるように、文章より話し言葉の方が理解できると思っている人がいるのです。
こういった例は、何年も前から言われていて、動画の話し言葉の方が、抑揚もあるため、感情を流されやすく、わかったつもりになる人がいるのです。
動画情報を好む人は、情報弱者が多いとも思ってる。動画の話し言葉だと抑揚もあり、感情を流されやすいから不安も煽られやすい。さらに、文章より話し言葉の方が理解できると思ってる人は多いから、こういう人は増えそう。動画配信者は、それらをわかった上であえて配信してる人もいる… https://t.co/4oo7QMjjCs
— イーウチ (@iekotoba) May 14, 2020
実際、「HMを選択後に、建築系YouTuberの動画を見るにつれて、HMを選択したこと自体むしろ失敗だったと思ってしまう」という、不安定な人が出てきています。今後もこういった例は増えそうです。
業界メディアも持ち上げてることから、住み手側だけでなく、きっと、つくり手側も「動画」に振り回される時代が、続くでしょうね。
コロナで落ち込んでる中、動画配信に集客の活路を見たい気持ちはわかりますが、その前にもっとやることがあるんですよ。
情報弱者に対してのオンラインの充実化
これらを踏まえると、情報弱者を始めとする読解力がない人に対して、どう伝えていくかが、大事な戦略の一つになるわけです。当然、集客にも絡む話です。
ましてや、コロナでオンライン化が進んできている背景もありますので、ますますオンライン上でどう伝えられるかが鍵になります。
なので先日、「工務店経営学部」の参加者向けコンテンツでは、「withコロナにおける見直しと強化」という視点で、オンラインの強化に加え、その他にも4つの見直しのポイントを取り上げています。
動画という小手先に手法に惑わされるのではなくて、本来、オンラインを主にして、オンラインを強化するということは、今まで不透明だった部分をオンライン上で可視化していくことですからね。
家づくりには、商品(提案)やサービスに絡んだ不透明な部分がたくさんありますよね?
某設計事務所の例でも挙げましたが、コンテンツとユーザーとの関わりがあるから、視聴につながるわけですから、そういった部分を疎かにして、動画配信を始めるのは、失敗していくパターンそのものなんですよ。