テレワーク化が進む中、小規模の工務店にとってのオフィスとは?

「投資をして、お金を得る」

事業の原理原則と言いますか、先に投資をしなければお金は入ってきません。投資する先は、人材、販促物、宣伝広告、商品企画(開発)などです。

資金の余裕が確保できたら、次はそのお金を投資していきましょう。コロナで不安だからといって、ただ持ってるだけでは意味がありません。

借入などをして、資金が手厚くなった工務店にとっては、コロナがなかったら、その資金は本来手にしてなかったものなわけですから、有効活用した方がいいわけです。

もちろん、何に投資するかは経営者の判断に委ねられ、能力に左右されます。

上手にお金を使って、投資が成功すれば利益が出ますし、使い方や判断を間違えると損失が出ます。ですが、その損失から学びを得て、利益に変えていくことも可能です。

当然、私利私欲のためとか、無駄遣いとか、逆にケチって節約してしまえば、利益も学びも起きなくて、ジリ貧化していったりしますが、適度な投資は、必要不可欠なのです。

オフィスへの投資をどう考えるか?

その投資にも絡む話ですが、、、

コロナの状況下の中で、今ターニングポイントになっているの「オフィス」です。

市場全体的にはテレワーク化が普及してきて、オフィス不要論が盛んですが、建設業においては、なかなか進んでいません。

テレワーク化が進む中、小規模の工務店にとってのオフィスとは?

企業規模別のテレワーク導入状況(n=242) 出典:ヒューマンタッチ総研

テレワーク化が進む中、小規模の工務店にとってのオフィスとは?

主要職種別のテレワーク導入状況(n=242) 出典:ヒューマンタッチ総研

ヒューマン総研のアンケートによると、建設業のテレワークの導入について、従業員規模100人未満で見てみると、「導入される予定は今のところない」は60.4%もいます。

また、現場での業務が多い施工系はテレワークの導入があまり進んでいないこともわかります。設計にしても、使用しているCADが会社のパソコンでしか使えないなどもあるでしょう。

様々な理由はあるとは思いますが、「テレワーク化できないか?」かといえば、そんなことはないと思っています。

施工系の人は、現場中心でデスクワークすることなんてほとんどないでしょうし、設計もクラウドCADにすれば、場所を選びません。資料はデータ化してクラウドに保存して、場所を選ばずアクセスできる状態すればいいわけです。打ち合わせもオンラインで簡単にできます。

では、工務店はオフィス(事務所)を持った方が良い理由とはなんでしょうか?

工務店にとってのオフィスのムダとメリット

まず、ムダな部分を考えてみましょう。

仕事・時間・コストのムダ

住宅の仕事自体、会社の一箇所に集まらなくてもできます。情報共有もコミュニケーションも、デジタルでカバーできます。

時間で言えば、従業員からしてみれば、上司や社長の無意味なミーティングとかムダですね(笑)

通勤による移動時間と移動コストのムダもあります。そもそも、定時出社とかも意味不明なわけです。

その他、机、プリンター&コピー機、紙、はんこ、固定電話などの備品もあります。机とかプリンター&コピー機は結構なコストが掛かりますからね。

何より、最もコストが掛かっているのは、毎月の「賃料」でしょう。常駐者が増えると、広さも必要になります。冷静に考えたら、その分のコストを、他へ回すことも可能なわけです。

「無駄な経費を掛けずに、お客様に還元」とか言ってるところほど、実はオフィスの在り方を無視してる気がしてならないんですよね…

合理的に考えたらムダな部分ばかりなのですが、当然ながら、何でもオンライン化すればいいわけではなく、何をオンライン化するかが大事です。

工務店にとってオフィスは販促物である

続いて、工務店にとってメリットな部分を考えてみましょう。

地域ビジネスという視点で、信用を得るために、お客さんの身近に拠点を持つという戦略も考えられますが、そういうことよりもメリットなのが、「場」の提供です。

注文住宅など空間を提案する仕事である以上、その空間を体験してもらう「場」は必要です。オンライン化が加熱すればするほど、展示場・モデルハウス・ショールームなどのリアルな場所が有効的になっていきます。

以前も、VR絡みでそんなこと書いていました。

テレワーク化が進む中、小規模の工務店にとってのオフィスとは?

VR住宅でより本物を体験したくなる人が増加!?

2016年11月11日

疑似体験はあくまで擬似なので、人間の欲は次を求めます。次に求めるものは過去に体験した以上のものです。

また、オンライン技術が加速しているとはいえ、五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)を刺激する本物には、まだ勝てないんですよ。ただ、勝てないとはいえ、本物であっても、その中身の質は問われてきます。

「場」にそういう可能性を秘めているなら、オフィスは販促物として捉えた方が有効活用できますよね?

テレワーク化が進む中で、オフィスを有効活用していくなら、オフィスの在り方を見つめ直し、「ただの仕事をする場所」ではなく、販促物として充実させる投資が望ましいのではないでしょうか。

カタログやホームページなどと一緒です。お客さんにとって、中身を充実させる必要がありますし、時代に合わせてリニューアルする必要があります。また、ブランディングをしていく上でも必要になります。

「場」の活かし方は、従業員では小手先なことしかできないので、その土台を作るのは活かすも殺すも経営者次第なのです。

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。