先日、工務店経営学部の参加者用に、「統一感のない商品展開を続けた末路」という内容で、倒産したとある工務店の検証事例を取り上げました。
倒産していった工務店を数多く見ていると、倒産していく過程には、一つのことだけが原因というよりは、様々なことが要因となっていて、その積み重ねで倒産にいたるケースがほとんどです。
例えば、テコ入れの順番を間違えているとか・・・
- 資金
- プロダクト
- コンテンツ
- マーケティング
の順番ではなく、
- マーケティング
- コンテンツ
- プロダクト
- 資金
などの優先順位になっていたりします。
ここ最近の記事で取り上げていますが、
- 集客などマーケティングが上手くいくのは、コンテンツが魅力的だからです。
- コンテンツが魅力的なのは、プロダクトの品質が高いからです。
- プロダクトの品質が高いのは、そこに投資できているからです。
- 投資できているのは、資金があるからです。
この構造は、不変的なものなので、逆らっても長くは続かないでしょう。そりゃ、小手先マーケティングがハマって、一時的に良くなることはあるかもしれませんが、続くものではないですね。
「モノよりコト」に振り回されている工務店は多い
上記で紹介した検証事例で取り上げたことを、一つだけ公開すると・・・
「モノよりコト」に振り回されているということです。
これは数年前から住宅業界に増え始めた現象で、世間から数年遅れで「コト」の魅力を推し始めた住宅業界に多いです。
「コト訴求」って売り方の一つなので、
- 資金
- プロダクト
- コンテンツ
- マーケティング
でいうところの、3・4辺りなんですよ。
つまり、魅力ある「コト」は、確かな「モノ」の上に存在しているのであって、訴求の証拠となる確かなモノがないと、言葉だけでコト訴求をしても、なかなか響かないということです。
結局、上手くいっていないところほど、「モノ=プロダクト」を疎かにしています。
自社のプロダクトを変えたがらない!?
上記の検証事例を拝見した参加者の方から、こんなメールをいただきました。
改めてわかりやすい家づくりが必要と感じました。自分の家づくりを早く決めて方向を切ることを至急します。自分の理想の家づくりがいまいち見えないので、しっかり自分に向き合うようにしてみます。
また●●●●については、4 、5年前の弊社と同じで、●●●●を●●●●で賄う事はだめだと改めてわかりました。自社の分析をしておいてよかったです。
●●●●と●●●●の家は、●●●●がウリの商品なのでコンセプト商品は、●●●●と●●●●の担当者の好みで商品化されます。担当が変わると違う商品が出てそれを売るように、商品説明会がありよく参加していました。商品をもう一度考えるいいチャンスなりそうです。統一感がないのは本当に理解できて感謝です。
これからも良い情報をお願いします。
●で塗りつぶしていますが、資金とプロダクトの話です。
こうやって気付けることが大事だと思っています。知らないということは、大きなチャンスです。無知をチャンスだと捉えることこそ、成功の秘訣。
【”知らない”ことは欠点じゃない。むしろチャンスだ!って話。】1/3 pic.twitter.com/lpTZiWOIx2
— ドラゴン桜2(公式)最新10巻6/23に発売🎉 (@mita_norifusa) June 3, 2020
知らないということは、大きなチャンスなんです。
— ドラゴン桜2(公式)最新10巻6/23に発売🎉 (@mita_norifusa) June 10, 2020
博識ではない人間だからこそ、固定概念にとらわれない自由な発想で改革を実現することもできます。
知らないことを恐れない。
無知をチャンスだと捉えることこそ、成功の秘訣なのです。
(『#エンゼルバンク』6巻より)https://t.co/TYrI2o4P3D
大半の経営者は、たとえ上手くいってなくても、プライドから自社のプロダクトを変えたがらないですからね・・・
で、気付いた時にはもう変えられないぐらい手遅れになっていたりします。変えられる時に変えないと、変われなくなりますからね。掲示板などに書き込まれたりする表面化したクレームとかまさにそうで、そこまで来ると、わかっていてもなかなか変えられないのです。
また、変えられるだけの余力も大事です。その余力は資金から生まれます。
- 資金
- プロダクト
- コンテンツ
- マーケティング
の優先順位の通り、資金とプロダクトがしっかりしてたら、コンテンツやマーケティングはある程度のところまではなんとかなります。
まずは、資金とプロダクト。