一般の方の家づくりツイートを拝見していると、色々と興味深いものがあります。特に、「業界の常識は世間の非常識系」の話題とか(笑)
元々、住宅業界のサイクルは遅いので、取り組みなど世間から数年遅れています。あと、市場がガラパゴスなので、業界の常識は世間の非常識になりやすい業界でもあります。
ですが、遅れていたとしても、業界の常識に従う方が楽なんですよ。考えなくていいから。だから、多くの工務店経営者は皆それに従うと思います。
でも、大半は上手くいかないでしょう。お客さんは「世間」が基準ですからね。また、世間では非常識な住宅業界の常識に縛られていたら、一歩も前出れなくなりますよ。
【意味の無いルールに縛られていたら窮屈だって話。(1/2)】 pic.twitter.com/XA4WiDDheU
— ドラゴン桜2(公式)最新10巻6/23に発売🎉 (@mita_norifusa) September 14, 2019
世間の非常識例:広さの提案
広さの提案については、昔から疑問を感じています。
業界の常識的には、「少しでも広くした方がいい」という考えでしょう。はたして、それがお客さんである住み手側にとって良いことなのかというと、疑問が残ります。
実際、住み手にとって本当に必要な広さは、つくり手側もわかっていないと思っています。
注文住宅の場合、広さに関しては、
- つくり手側の提案に従うか
- 住み手側が自分で見つけていくか
という選択に分かれますが、どちらの選択にも一長一短あるので、寄り添い、すり合わせて、答えを決めていくことが、注文住宅にとっては大事な部分にもなります。
その答え合わせは、住んでからでないとできません。なので、答え以上に、プロセスを大事にした方がいいんですよ。
住み手にとって本当に必要な広さは、つくり手側もわかっていない。経験や知識から言い切ってるだけ。提案に従うか、自分で見つけるか、どちらの選択にも一長一短はあるけど、そういう選択ができることも、注文住宅の贅沢な部分。 https://t.co/QsTq7j8uPf
— イーウチ (@iekotoba) May 16, 2020
ないものねだり、親バカ、業界の当たり前…など、つくり手側にも住み手側にも、原因となる理由は色々ありそう。
— イーウチ (@iekotoba) June 11, 2020
個人的には、ネットカフェもカプセルホテルも、周りに人を感じるので好きではないんですが、空間単体としてみたら好き。 https://t.co/E3SHBDlsfb
個人的には、あえて小さくする考え方も好きなんですが、つくり手の中には、面積を広くした方が、利益も上がるから、わざとそうしているケースもあるでしょう。
でも、そんな考えでいたら、お客さんである住み手側にとって良いことになりません。
これは、次の設計料にも同じことが言えます。
世間の非常識例:設計料
一般の方の素朴な疑問です。「設計料の違い」
設計料の違いはなんの差なんだろう?#教えて偉い人
— びび@住友林業の施主ブロガー (@bibi_koukai0) June 2, 2020
現在の設計料ほど、いい加減なものはありません。
設計事務所の場合は、下限を決めて、請負価格の%で決めます。
ただし、このルールでいくと、50万円のキッチンを、200万円のキッチンに変えただけで、設計料がUPします。例えば10%なら15万円UP。たいして手間は変わらないのに・・・
はたして、このルールはお客さんにとって良いものなのでしょうか?
工務店や住宅会社の場合は、大半は無料で提示しているでしょう。無料と謳っておきながら、実際は工事費の中に、設計作業の代金が含まれているというカラクリ・・・。
やはり、このルールもお客さんにとって良いものとは思えませんね。
また、工務店や住宅会社でも、まれに数%の設計料を提示しているところもありますが、%提示の場合は、設計事務所と同じ疑問点が起きます。
・・・という状況ですが、これが住宅業界の常識・当たり前です。
ですが、意味不明の設計料UPに、不明瞭な設計料など、客観的に考えたら非常識ですよ。
余談ですが、、、
大手ハウスメーカー中心になるので、上記には挙げませんでしたが、独自工法なども同じことが言えます。昔は工法で囲い込みをしたかった時代がありましたからね。今となっては、結局、木造にも手を出しているという現実・・・
独自工法は完全ブラックボックス
— 田村ケイ@「災害に強い住宅選び」発売中!詳細はプロフで (@inspectorKT) June 10, 2020
中大規模なリフォームはその住宅会社でしかできず、そのリフォーム代は高額な傾向
耐震診断すらその会社でないとできない
中古住宅買う時に「聞いたことのあるハウスメーカー」だと、この落とし穴にハマる可能性大 https://t.co/HxhSjeR1QU
現代では住宅業界の常識は、一般の方の価値にならない。
業界の常識というのは、やはり価値にはならないんですよ。
まず、常識=当たり前なので、皆がやっていることにもなるため、差が付きません。
さらには、お金を払うのは、世間の常識で動く一般の方ですし、何より、業界の常識というのは、つくり手側の都合ばかりですよね?
そう考えると、上記以外にも改善した方がいい部分って、いっぱいあるんですよ。住宅業界の常識を「価値がある」と感じてしまっているなら、少し視点を変えて、世間にも向けてみましょう。