工務店経営者はお金の流れをわかっていないと不利になる。

日経のネット記事に、大手企業の「手元流動性比率」が取り上げられています。

「手元流動性比率」とは、短期の支払能力を分析できる経営指標で、現金預金や有価証券など流動性の高い手元資金を、月商で割った数字です。当然、大きいほうが手元資金が良いとされていますが、あまり多すぎると、投資していないとみなされるケースもあります。

指標の目安ですが、会社の規模や業種によって異なりますが、一般的には大企業で1ヶ月分を上回る程度、中小企業で1.5ヶ月分程度を確保できていれば、安全性があると判断されます。

手元流動性比率(ヶ月)=(現金預金+短期保有の有価証券)÷月商
工務店経営者はお金の流れをわかっていないと不利になる。

TOPの「SANKYO」は、37.2ヶ月と異常なくらいの数字です。それぞれの業界によって判断は異なるでしょうが、上場企業の平均手元流動性比率は、前の期末に比べて2.9カ月上昇しているようです。

当然ながら、借り入れをしたり、投資をコントロールしたりして、手元資金を熱くしてるわけです。

営業が上手くいってないところは・・・

上記の企業のように、営業が上手くいってるところは、借り入れをしたり、投資をコントロールしたりして、手元資金を厚くしていますが、営業が上手くいってないところはどうでしょうか?

以前、カンブリア宮殿で、先人から叱咤激励を受けてた、「いきなりステーキ」「ペッパーランチ」のペッパーフードサービスは、代表者から借り入れしたり、事業を売却したりしています。

▼その時の叱咤激励内容はこちら

工務店経営者はお金の流れをわかっていないと不利になる。

小規模の工務店がやるべきことは、代理店業務ではない。

2020年3月25日

多角化経営で複数の事業を運営していて、売れる資産や事業があれば、資金化できますが、中小企業のように一つの事業で、売れる資産もなければ、困ってから資金を厚くしようにも難しいんですよね・・・また、経営者自身が貸付できるだけの余力があればいいですが・・・

困る前に対応するためには、常日頃からお金の流れを把握しておく必要があるわけです。

お金の流れをわかっていないと不利になる。

下記のマンガは、サラリーマンでありながらお金持ちになりたいという人に対して、いくら税金を支払っているのか知らないようじゃ、お金持ちにはなれないよ!って話です。

このマンガ例では、サラリーマンの話ですが、本質的なことは、自分が扱うお金の流れの把握だと思っています。会社側が徴収してる分、サラリーマンは税金に無頓着ですからね。増税のニュースに怒りはしても、実際はいくら取られたのかは無頓着・・・

家を建てるときだって、まずは資金計画というぐらい、お金の流れを把握することはとても大事なものです。

経営者にも同じようなことが言えるでしょう。会社のお金の流れを把握しているかどうか・・・

時代の流れのスピードからいっても、1年に1回の決算書では、経営判断の資料としては遅いんですよね。出来上がるのも締めて2ヶ月後ぐらいですから。

お金の動きを通して、会社の状態を把握し、スピード感をもって、経営をコントロールすることを踏まえたら、毎月、試算表を作成していくほうが、経営判断の材料としては役立つわけです。(たとえ、毎月でなくとも2~3ヶ月毎とか)

過去分析は決算書からできますが、現在と未来の判断は、試算表や資金繰り予定表じゃないとできませんからね。

たいてい、「試算表をつくっていない=1年に1回の決算書でしか把握できてない(もしくは把握していない)=どんぶり勘定」という図式が成り立ってしまいますから、どんぶり勘定を脱却するためも、を作成することから始めましょう。

試算表の重要性をわかっていけば・・・

試算表の重要性をわかっていけば、

  • 感覚だけで経営することがなくなる。
  • 決算の時になって、赤字に気付くようなことがなくなる
  • ムダな資金繰りの時間がなくなる。
  • 融資を受けるタイミングを逃さなくなる。

などのメリットがあります。

実際、どんぶり勘定になると、感覚だけで経営してますからね。たまに預金残高を見て、今月の売上はいくら、人件費や賃料などの固定費はいくら、返済はいくら・・・というざっくりした感じで経営をしています。

どんぶり勘定経営者は、売上が上がればいいと思っているところがあるので、集客優先で、受注さえできたらなんでもいいみたいな判断に陥ります。で、決算になって気付いたら、赤字・・・

倒産してる工務店で多いのが、決算期前後に破産手続きしてるところが多いということです。多分、なんとなく今期ヤバそうだなぁ、そろそろ決算の時期だなぁで、財務を確認したら、事業継続が難しいことに気付いて、慌てて倒産してるのかもしれません。

感覚も大事ですが、正確な判断ができるよう、正確な数字は理解しておいた方が良いと思いませんか?

また、月単位での状況が確認できていれば、改善のための方針も考えられます。一年に一回考えるのと、毎月考えるのとでは、後者の方がいいですよね?

さらには、資金繰りの状況が確認できますし、取引条件の検討や融資を受けるべき時期というのが見えます。小さな会社は、融資をいつでも受けられるとはかぎらないので、財務状況を把握しておいて、借りやすいタイミングで資金調達することも必要です。

資金繰りを考えたり、資金繰りに費やす時間というのは、経営をしているように思えますが、残念ながら経営ではないのです。

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。