他の工務店の成功事例は自社の失敗要因になる!

工務店経営者が大好きなのは、「他者の成功事例」です。

特に地方で成功した工務店の事例ばかり追いかけています。支援する会社も、成功事例をぶら下げてやってきますからね。

ハッキリと言えるのですが「他者の成功事例が、自社も成功する要因になっているなら、世の中の工務店みんな成功してます。」

「成功はアート、失敗はサイエンス」と挙げたように、成功の要因はいくつもあり、しかも複雑で、何が影響しているのかわかりません。あくまでも成功事例は一つのデータでしかないのです。

他の工務店の成功事例は混乱を招くだけ

たとえば、あなたが思い浮かぶ成功した工務店の、成功要因を1つだけ挙げてみてください。

デザイン性のよさなのか、コンセプトの良さなのか、性能の良さなのか、営業の良さなのか、客層の違いなのか、地域せいなのか、経営者の行動力なのか、そのどれもかもしれませんし、本当はどれでもないかもしれません。成功要因はたくさんありすぎて、特定しにくい面があります。

ただ、結果として成功したという事実があるだけです。

そのため、他の工務店の成功要因を思いつくだけ書き出したとしても、それを真似ることは難しいでしょう。真似たからと言って、自社が成功に至る道筋を歩めているなんてことはありません。

なので、他の工務店から成功から学ぼうとしても、逆に混乱する可能性があるのです。家づくりのお客さんが、家づくりの知識をあれもこれも入れて、かえって混乱している状況と同じです。

他の工務店の成功事例は、自社の失敗要因となる

他の工務店の成功事例を真似ても、大半は失敗するわけですから、成功事例を真似して取り入れるその実態は、失敗を再現しようとしているだけになっています。これでは、上手くはいきません。

つまり、「他社の成功事例は、自社の失敗要因」なのです。

支援する会社が、他者の成功事例をぶら下げてやってきたなら、それは「失敗の源」だと思ってください。その事例は、あくまでも一つのデータでしかないのです。支援する会社の大半は、「他者の成功事例が、自社の失敗要因」になることを知らないので、失敗させようと思って成功事例をぶら下げてるわけではありません。まぁ、わかってても、自身の受注のために、失敗の要因になるなんて言えないでしょう。

成功事例は、他者から取り入れるものではなく、自分でつくるものです。これに気付かない限り、一生同じ失敗を繰り返すことになります。

そのためには、もっと顧客の声に耳を傾けて、自分の頭で考えることをしないと、いずれ失敗していきます。

他の工務店の成功事例は自社の失敗要因になる!

工務店から「顧客の声」を取ったら何が残るのか?

2020年7月22日

他の工務店の成功事例は、経営者から考える力を奪う

他者の成功事例は、自分で考えなくとも「こうなるであろう」という未来を照らしてくれます。(そんな未来ありませんが・・・)

なので、経営者にとって大事な「考える力」を奪います。

企業経営って、考える楽しさが醍醐味ですからね。楽しんでないなら、辞めちまえ(笑)

考える力を奪われて、何も考えない代理店になって、馬車馬経営したければ、それはそれで否定しませんが・・・

他の工務店の成功事例は自社の失敗要因になる!

小規模の工務店がやるべきことは、代理店業務ではない。

2020年3月25日

成功よりも、失敗を参考にしたほうがいい

一昔前は、「他社の成功から学べ」「自社の失敗から学べ」と言われていました。ですが、この常識は覆っており、他社の成功から学んでも、自社の失敗から学んでも、思うような成功はできません。

他社の成功は、これまで述べた通りです。自社の失敗は、体力の問題もありますし、意図して失敗しようなんて人もいませんから、失敗の事例数が少なくなってしまいます。

「成功はアート、失敗はサイエンス」と言われるように、失敗は再現性が高く、論理的に分解しやすいため、原因がわかりやすいです。なので、たくさんの失敗するケースを認識しておくと、同じ轍を踏むことがありません。いわゆる、防御力を高めることができます。誰だって、不安を抱えたまま経営したくないでしょ?

だからこそ、最も役立つのは、「他社の失敗事例」なのです。

ですが、冒頭に書いたように、工務店経営者が大好きなのは「他者の成功事例」です。工務店経営者以外でも、大半の方は「失敗事例よりも、成功事例が良い」と言うでしょう。

もはや、この言葉が出る人は、「顧客心理を知らない(知ろうとしない)」人であり、そこから自分で考えることができていない人です。自分で考えることができないので、自分で未来を導き出すことができません。

・・・う~ん、それって、経営者として失格なのでは?

「成功より失敗」を歴史が証明している

「成功よりも失敗」なのは、歴史が示しています。その証拠が四字熟語です。

「前覆後戒(ぜんぷくこうかい)」などの、「先人の失敗を学び、今の戒めにすること」という意味を持つ四字熟語がいくつか存在しています。つまり、失敗のことについては、昔から言われていることなのです。

前覆後戒(ぜんぷくこうかい)=先人の失敗を学び、今の戒めにすること。「覆」はひっくり返った車の残した車輪の跡のこと。先に通った車のひっくり返った車輪の跡を見て、同じようにならないようにその場所を通らないようにするという意味から。

ちなみに「先人の成功から学ぶ」の意味の四字熟語とかはないんですよね。(あったら教えてください。)

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。