オタクでない工務店は”こだわり”で差別化することはできない!

昔、住宅業界のファッションについて、取り上げたことがあります。

ある地方で住宅のイベントをした際、いつもはスーツ姿の営業マンも、その時のイベントだけ、カジュアルな服装で対応していただきました。

イベント終わりに、接客をした営業マンが、こう言いました。

「服装を変えただけなのに、お客さんがこんなにも話してくれる!」

彼は、営業スタイルを変えたわけでもなく、服装しか変えていません。ただ元々、スーツの着こなし方も上手い方だったので、そのカジュアルな服装もオシャレでした。

もちろん、提供する住宅のイメージも関係してきますので、必ずカジュアルな服装が良いとも限りませんが、結果として、ただ服装を変えただけで、営業しやすい状況をつくることができたのです。

というお話。

家づくりとファッションは近い部分もある。

家づくりにコーディネートする役割があるように、ファッションにもスタイリストがいます。

スタイリストは、ライフスタイルに必要なファッションを設計してくれて、お客さんの目指す「理想のスタイル」をイメージしてくれます。お客さんの考え方や今の状況をしっかりとお聞きした上で、「どのようになりたいか」「どのような場所に行きたいか」「どのような服が必要なのか」を、ご一緒にしっかりと話し合って考えていきます。

最近では、何を選んでいいかわからないので、上手く見繕ってほしいという方もいます。(私もファッションにあまり興味がないので、その部類です…同じものを何着も持ってるタイプです。)

当然、提案のセンスの良し悪しや、提案に対しての好き嫌いはありますが、こだわるほどの気持ちもないし、モワッとしてる微かなイメージを可視化できるほどでもないし、そこまでファッションに興味もないので、提案してもらった方が楽というわけです。

反対に、ダメな服屋のパターンって、「似合いますね」「今年の流行りですよ」「(有名人の)●●さんも着てましたよ」と言って、服を勧めてくるところです。これに近い、工務店・設計事務所っていますよね(笑)

ファッションセンスと設計センスは比例しやすいのか?

設計力で飯を食べている建築家などは、ファッションにこだわっている印象が強いです。誰とは言いませんが、ナルシスト的な人も多いです。

ファッションセンスと設計センスは比例しやすいならば、シンプルなファッションを求める人は、シンプルな設計を求めるでしょうし、機能性を求める、コスパを求める・・・などなど、共通してそうです。

逆を返せば、古くてダサいファッションの場合、古くてダサい設計になりやすいとうことです。

あなたは全身ユニクロをどう思うか?

建築家崩れをはじめ、設計に対してこだわりが強い人ほど、「ユニクロ」を否定していたりします。「ユニクロを着てる客は、自社の客じゃない」とまで言ってたり…

それぞれの理由があるので全然構いませんが、否定する理由としては、大衆的で、価格もリーズナブルで、こだわりがないように思えるかららしいのです。

自分の哲学を最優先したいならそれで良いと思いますが、日本で一番売れていて、世界でもトップランクに売れているアパレルブランドを、あまのじゃく的に否定しているだけなら、止めたほうがいいですよ。

ユニクロの商品歴史を辿ってみてください。もうね、昔みたいに、「ユニバレ」とか、安かろう悪かろうじゃないんですよ。コスパは言わずもがな、機能性はエアリズムやヒートテックなど以外にも着やすさなども挙げられますし、デザイン性もシンプルで一定のクオリティがあります。

ユニクロが安かろう悪かろうからどうやって脱出したかを知れば、ブランディングの参考にもなりますからね。

ファッションにこだわりなければ、ユニクロにしときなさい。

ユニクロについては、最近Twitter上で、あるIT企業の社長が、「全身ユニクロ」がカッコいいとツイートし、賛否を集めています。

私も、ファッションに興味ないんで、大半ユニクロです(笑)シンプルでコスパ良いですからね。

これ、工務店にも同じことが言えます。

他社を圧倒するほどのたいしたこだわりがなければ、ユニクロを目指した方がいいんですよ。

ただ、今のユニクロじゃなくて、ユニバレと呼ばれ、ダサいと避けられ、安かろう悪かろうと言われた時代から、どうやってステップアップしていったか?というその部分です。

そもそも、そのこだわりに対してオタクですか?家に対してオタクじゃない人に、こだわりで独自の強みをつくるのは難しいし、とってつけた差別化が通用するほど、甘くもありません。

ここで言うオタクとは、研究熱心で、他人の考えより自分の考えを優先する人を指します。

厳しく言えば、家に対してオタクじゃない人(オタクになれない人)が、こだわりで差別化しようなんざ、無理ということです。

だから、オタクでない人は、ユニクロを目指しなさいってことです。目指した先にも壁はありますが、「オタクでない人のこだわりによる差別化」で出くわす壁よりは低いです。

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。