工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由

家族をターゲットとしたビジネスにおいては、単に商品やサービスを提供する以上のことが求められます。それは、家族が心地よく過ごせる、安心と愛に満ちた空間などのイメージ作りとも言えます。例えば、住関係であれば、「家族が住む」イメージをしっかりと描くことが、成功への鍵となるのです。

目次

IKEAのロシアキャンペーン

IKEAのロシアキャンペーンでは、イラストと写真をふんだんに使い、「家族がそこに住む」ことをイメージさせようとしています。

インスティンクトBBDOは、英国人イラストレーターのロッド・ハントに、IKEAのロシア・キャンペーンのための巨大なイラストを依頼した。10組の家族がIKEAの家具付きアパートで暮らす様子が描かれている。イラストはその後、インタラクティブなウェブサイトとグリゴリー・オスターが執筆した絵本に使用された。
L’agence Instinct BBDO a demandé à l’illustrateur anglais Rod Hunt de dessiner une énorme illustration pour la campagne russe d’IKEA. On y voit 10 familles différentes dans leurs appartements meublés par IKEA. Les illustrations ont ensuite fait l’objet d’un site interactif et ont été utilisées dans un livre pour enfants écrit par Grigory Oster.

IKEA Families Russian Campaign
工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由

上記のイラストから、それぞれのパーツを実写化したのが、以下の写真です。

工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由
工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由
工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由
工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由
工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由
工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由
工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由
工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由
工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由

参考になるIKEAの販売方法

実は、IKEAの販売方法は、他の家具店とは一線を画します。IKEAの成功は、単に価格や品質だけではなく、心理技術を駆使した独自の販売方法もあると思われます。

家具の見せ方の革命

多くの家具店では、商品は単に個別に展示されています。顧客はその商品を見て、自分の家にどのように合わせるかを想像しなければなりません。しかし、IKEAはこの常識を打破しました。

店内を歩いてみると、多くの「部屋」がデザインされています。これは、単に家具を展示するのではなく、家具を組み合わせて一つの部屋としてデザインするというIKEA独自の方法です。この方法により、顧客は部屋全体のコーディネートや、家具同士の相性を直感的に理解することができます。そして、「こんな部屋に住みたい」という強い感情を抱くことが多いのです。

心理技術の活用

IKEAの販売方法の中心には、「セルフ・デモンストレーション」という心理的要素が隠れています。これは、人の心の奥底にある欲求や感情を刺激し、購買意欲を引き出すテクニックのことを指します。

具体的には、商品を実際に使っているシーンを顧客にイメージさせることで、購買意欲を高めるテクニックです。例えば、車の試乗や服の試着など、商品を実際に体験することで、購入のイメージが鮮明になります。

IKEAは、このテクニックを家具の展示に取り入れています。家具を組み合わせて一つの部屋をデザインすることで、顧客はその家具を自宅に置いたときのイメージを持つことができるのです。このイメージが、購入の決定的な要因となることが多いのです。

余談:IKEAが低迷した理由

ただし、今では日本上陸時ほどの勢いがなくなり、低迷してしまったIKEAですが、低迷した理由については、以下のような要因が考えられます。

  1. 親子げんかによる経営不振
    2018年には、IKEA日本の親会社であるイケアジャパンの社長と創業家族との間で、経営方針や意見の相違から親子げんかが起こり、業績が低迷しました。
  2. 日本市場への適応不足
    日本市場においては、家具の種類やデザイン、価格帯などが異なるため、IKEAが持つスウェーデンの家具文化が日本市場に適応しきれていなかったとされています。

まぁ、マーケティングだけでは事足りぬということです。

家族が住むイメージを伝えられているか?

住宅においても集客に、カタログやWEB、チラシなどに、建物の写真をつかったり、イラストやパースを使ったり、建物の価格や仕様を表示したりしますが、

  • 写真やイラストから、家族がそこに住むイメージを伝えられているか?
  • 住宅の価格から、家族がそこに住むイメージを伝えられているか?
  • 住宅の仕様から、家族がそこに住むイメージを伝えられているか?
  • 住宅の間取りから、家族がそこに住むイメージを伝えられているか?
  • 使う言葉から、家族がそこに住むイメージを伝えられているか?

など、こういう結びつけ方ができることが必要です。しかも、それがリアルで具体的であるほど、魅力的になります。

ただ写真を使えばいい、ただ価格を載せればいい、ただ間取りを載せればいい・・・こんなことをやっていたら、いつまでたっても上手くいかないですね。

工務店が注文住宅の集客をするには「家族が住む」イメージが必要な理由

1. 感情的なつながりを作る

家はただの建物ではありません。それは家族が集まり、成長し、愛を育む場所です。このような感情的な側面を強調することで、顧客はあなたのサービスにより深く関与する可能性が高くなります。この感情的なつながりは、単に「建物を買う」という行為を超えて、顧客が「家族の未来を築く」と感じさせる力があります。このような深い感情的なつながりが形成されると、顧客はより長期的な関係を築く可能性が高くなります。

2. 顧客のニーズを理解する

「家族が住む」イメージを使うことで、顧客の実際のニーズやライフスタイルに対する理解が深まります。これは、より適切な提案やカスタマイズが可能になるため、顧客満足度を高める鍵となります。顧客が何を求めているのか、どのような生活を送りたいのかを理解することで、それに合わせたプランやデザインを提供することができます。これは、顧客にとって非常に価値のあるサービスとなります。

3. 競争力を高める

多くの工務店が建物の機能や価格に焦点を当てていますが、「家族が住む」イメージを強調することで、他の競合と差別化を図ることができます。このアプローチにより、顧客はあなたのサービスが他とは違い、家族のニーズに特化していると感じる可能性があります。これは、特に家族を持つ顧客にとっては、非常に魅力的な要素となるでしょう。

4. 長期的な関係を築く

家族が住むイメージを共有することで、顧客はその家での未来を想像しやすくなります。これは、長期的な顧客関係を築く上で非常に有用です。顧客がその家で過ごす数十年を想像できるようになれば、それは一時的な購入以上の意味を持ちます。このような長期的なビジョンが共有されると、顧客はあなたとの関係を深め、リピートビジネスや口コミでの推薦が増える可能性があります。

5. マーケティング効果

「家族が住む」イメージは、ウェブサイトや広告、ソーシャルメディアでのストーリーテリングにも役立ちます。これにより、より多くの人々があなたのブランドやサービスに興味を持つ可能性があります。具体的な家族のストーリーを共有することで、顧客は自分たちの状況に照らし合わせて考え、あなたのサービスにより深く興味を持つでしょう。


家を建てる過程は、単なる商取引以上のものです。それは家族の未来に対する投資でもあります。この点を強調し、顧客に「家族が住む」イメージをしっかりと伝えることで、より多くの顧客を引きつけ、長期的な成功を手にすることができるでしょう。この戦略は、顧客が持つ感情やニーズ、期待に対して敏感である必要があり、それが成功の鍵となります。

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