小さな工務店だからこそ顧客のVIP客化をしなければならない理由

日本郵便が主催の、全日本DM大賞のグランプリに選ばれた、石川県加賀市の温泉旅館「山代温泉 宝生亭」のDMが素晴らしいです。

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得意客の84%が宿泊予約した温泉旅館のDM

顧客ごとに名前とオリジナルの説明文を印刷した「金色のバッジ」を同封したもので、常連客の中から選んだ100人に対して送付した。旅館の従業員が銀色のネームプレートをつけていることから、得意客を大事にする姿勢を示す施策として考案したもの。うち84組が1泊2日の宿泊プランを予約するという成果をあげるなど、「VIP客」のファン化に効果を発揮した。

得意客の84%が宿泊予約した温泉旅館のDMに栄冠――第30回「全日本DM大賞」発表
小さな工務店だからこそ顧客のVIP客化をしなければならない理由
小さな工務店だからこそ顧客のVIP客化をしなければならない理由

DMのデザインが突出して素晴らしいというわけではなく、

  • 顧客ごとに名前とオリジナルの説明文を印刷した「金色のバッジ」。
  • 常連客の中から選んだ100人に対して送付。
  • 普段からブログなどで子育ての様子を発信。
  • 気取らないスタイルで顧客と親密な関係を築く。
  • 閑散期には、得意客向けに女将が自ら来館を懇願するDMを送付。
  • お客さまの奥様向けに感謝の印としてカーネーションを送る。

などなど、

ただ手間を掛けているだけではなく、お客様に対しての気配り心配りを感じられますよね。常連客にはなおのこと。また、顔写真だけでなく、普段の人となりを発信して、親しみやすさを持ってもらおうとされているのも、伝わってきます。

口コミを拝見しても評価が高く、元々の接客やおもてなしも素晴らしいんでしょうね。その辺もDMに反映されている気がします。石川県加賀市に行った際は、ぜひ泊まってみたいです。

記事の中にも書いていましたが、「DMは心を届けるもの」なんだなと、改めて思わされる内容でした。

小さな工務店だからこそ顧客のVIP客化をしなければならない理由

口コミと推薦が生命線

注文住宅を手掛ける工務店では、一度のプロジェクトが終わると、その顧客からのリピートは基本的に期待できません。しかし、それが顧客を大切にする必要がないわけではありません。むしろ、一度のプロジェクトで得た顧客の満足度や信頼が、口コミや推薦となり、新たなビジネスチャンスにつながる可能性が高いのです。

DMによるVIP客化は、この口コミと推薦を促進するための重要な手段です。具体的には、プロジェクト終了後も定期的に顧客に連絡を取り、家の状態や生活に関するアドバイスを提供することで、顧客からの信頼を維持・強化する戦術が考えられます。

アフターケアと長期的な関係性で継続的なコミュニケーション

注文住宅は、一度建てたらその後もメンテナンスやリフォーム、さらには子供が独立した後の住まいの調整など、長期的な関係性が求められます。このような長期的な関係性を築くためには、DMでの継続的なコミュニケーションが非常に有用です。例えば、季節の変わり目に「家のメンテナンスのポイント」や「エネルギー効率を高める方法」などの情報を提供することで、顧客が感じるストレスや問題を事前に解消し、長期的な信頼関係を築くことができます。

地域密着型の戦略。地域社会での信頼とブランドイメージ

注文住宅の工務店にとって、地域での評判は非常に重要です。DMによるVIP客化は、顧客からの信頼を得るだけでなく、地域社会での良い評判を生む可能性があります。特に、顧客一人ひとりに対する丁寧なアプローチは、地域での信頼を高める要素となるでしょう。地域のイベントに参加したり、地域社会への貢献活動(例:清掃活動や地域の祭りの支援)を行い、その様子をDMで報告することで、地域社会とのつながりを強化する戦略も有効です。

顧客のライフイベントに寄り添う

注文住宅の顧客は、家族構成の変化やライフステージの移行など、さまざまなライフイベントを経験します。DMによるVIP客化で、これらのライフイベントに寄り添い、必要なサービスや情報を提供することができます。例えば、子供が生まれた場合には「子供部屋のレイアウトのアイデア」、高齢の親が同居する場合には「バリアフリー化のポイント」など、その時々のニーズに合わせた情報提供が可能です。


以上のように、注文住宅を手掛ける工務店にとっても、顧客のVIP客化は非常に重要な戦略となります。リピートが少ないビジネスだからこそ、一度のビジネスチャンスを最大限に活かし、長期的な信頼と評判を築くためにこの手法を活用した方が良いのです。

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