建築家・坂茂氏が、2014年8月20日に広島市で発生した豪雨による土砂災害後における避難所に、プライバシーを保つための簡易間仕切り(PPS4)の設置を開始しています。

8月25日に、安佐南区八木小学校、安佐北区可部小学校にてPPS4のデモンストレーションを行いました。
今後、要望のあった避難所に対して、必要数の設置を継続して行います。
現在、次回設置(約70人分)に向けて準備中です。
寄付金募集のお願いとして、募金の募集の情報が掲載されています。
坂さんは元々、マイノリティ、弱者の住宅問題に取り組んでこられた方なので、災害にも対応力が高い建築家ですよね。
- 1995年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)後の仮設住宅や教会の集会所を特殊加工された「紙(紙管)」で制作。
- トルコ、インドで起きた地震に際しても仮設住宅の建設。
- 2005年に津波災害を受けたスリランカキリンダ村での復興住宅。
- 2008年に大地震の被害に遭った中国四川省の小学校の仮設校舎。
- 2011年の地震で被害を受けたクライストチャーチ大聖堂の仮設教会の建設を提案。
- 東日本大震災では、避難所でのプライバシーが無さに、紙パイプと布を使いプライバシーを確保する提案
- 東日本大震災での仮設住宅の建設。(坂茂の関わった仮設住宅は快適らしく、期限が来てもそのまま住み続けたいと希望する人々が多い)
以前、「紙で出来た避難所」というプレゼンもされています。
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結構難しいことやっているように見えて、建築の良さを一般の方にとっても身近なものへ溶けこませていますよね。
上記の写真も、一見「こんなものか」と思いがちですが、手軽な素材でシンプルに誰にでも扱える、それに加え、行動力ですからね。場数を踏んでいるだけあります。
不謹慎かもしれませんが、こういった間仕切りのアイデアは、住宅にも応用できますよね。
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