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工務店と施主が同じ方向性を向いていることの重要性
昔の実体験でこんな話があります。
とある建設業者から、問い合わせがあったので、話を聞きに出向きました。建売業者のようで、なんでも、僕らのデザインに興味をもってくれたらしい。
さっそく話を聞くと・・・「まぁ、価値観の違うこと」という気持ちにもなりかねないぐらいの価値観の違い。施主に対して、設計に対して、建物に対して・・・
あえて、こちらが話を合わせていたので、相手は好意的ではあったが、明らかに方向性が違うので、仕事を蹴ってきました。
仕事を蹴るということは、勇気がいることですが、築き上げてきたブランドを守るためには大事なことでもある。なぜならブランドは、僕らだけではなく、施主含め皆で作り上げてきているものでもあるから。
「ブランド」という同じ方向性を向いているからこそ、できることなのだと思う。家づくりも同じで、「創る人」、「建てる人」、「住まう人」、皆が同じ方向を向いていなければ、上手くはいかない。
なのに、いつもどこかが、ぶれている現実がどうにも悔しい。。。
工務店と施主が同じ方向性を向いていることの重要性
工務店が提供する家という商品は、単なる物理的な建築物以上のものです。それは、施主の夢や希望、生活のスタイルを形にしたものであり、その人生の一部を象徴するものです。そのため、工務店が提供する家は、施主の価値観やライフスタイルを深く理解し、それを反映したものでなければなりません。
そのためには、工務店と施主が同じ方向性を向いていることが絶対に必要です。それは、単に同じ目標を共有するという意味だけではなく、価値観やビジョン、理想の生活スタイルについても共感し合うことを意味します。
施主と同じ方向性を向いているとは、施主の夢や希望を自分たちのものとして捉え、それを実現するために全力を尽くすことです。それは、施主の満足度を高めるだけでなく、工務店自身の仕事の満足度を高めることにもつながります。
しかし、この同じ方向性を向くということは、時には困難な決断を伴うこともあります。例えば、工務店のビジョンや価値観と合わない案件を断る勇気が必要です。それは、一見すると損失のように見えるかもしれませんが、長期的に見れば、ブランドの価値を保つためには必要な決断です。
ブランドとは、工務店が提供する価値の証であり、それは施主だけでなく、工務店自身も含めた全ての関係者が共有するものです。そのブランドを守るためには、工務店自身がその価値を信じ、それを実現するために全力を尽くすことが必要です。
だからこそ、工務店は施主と同じ方向性を向くことの重要性を常に心に留めておくべきです。それが、工務店が提供する価値を高め、ブランドを守り、最終的には施主の満足度を高めるための鍵となるのです。
余談:サクラダ・ファミリア
ぼくらはひとつにならないといけないし、一緒に同じ方向を向かなきゃいけない。
ガウディが見ていた方向ですね。 それは、未来なんです。《 サグラダ・ファミリア主任彫刻家 外尾悦郎 》
以下のビデオは、外尾悦郎氏が語る「ガウディが見ていた理想の社会」についてのものです。彼は石を彫る地を求めて単身ヨーロッパに渡り、当時まだ無名だったサグラダ・ファミリアに辿り着き、彫刻家としてその建設に関わりました。ガウディが何を考え、何を表現しようとしていたか、ガウディが残したたくさんのヒントに眠っている「ガウディ」と対話しながらサグラダ・ファミリアを作り続けました。果たしてガウディの求めたものとは何だったのか、というテーマについて語られています。
外尾悦郎氏はサグラダ・ファミリア聖堂の芸術工房主任で、彫刻家としてガウディの建築、サグラダ・ファミリアの彫刻に関わっています。彼の作品は「生誕の門」と「地下礼拝堂」がユネスコの世界遺産に登録されています。また、彼はリヤドロ・アートスピリッツ賞、福岡県文化賞、外務大臣表彰、国際カトリック文化金メダル、ミケランジェロ賞、ヨーロッパ建築金十字勲章、ガウディ・グレソール賞など、多くの賞を受賞しています。