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工務店は施主の「その家にしかない日常の暮らし」を撮影した方が良い理由
住宅に対する個人的な価値観ですが、家づくりや住宅において、最も魅力的になりうるのは、デザインでも、性能でも、価格でもなく、「普段の日常そのもの」だと思っています。
あくまでも、デザインや性能や価格などは、その魅力を実現させるための手段だと思っています。
海外の方が2週間の日本滞在で、東京・京都・神戸・広島・城崎を撮影した映像を観て、改めてそう感じました。
どこか日本人とは着眼点が違う撮影
何気ない日常の暮らしの一部なのですが、その中の一コマを魅力的に切り取っていますよね。「日本だから、日本にしかないものがいい。」という視点で撮影をしているのがよくわかります。
以前、「日本の現代建築もフランス人が撮影すると目線が違う!?」ことに触れた記事を書きましたが、どこか日本人とは着眼点が違いますよね。
「日本だから、日本にしかないものがいい。」というのは、わかっているのですが、中にいると、なかなかそこに気付かず、普段の日常そのものに魅かれにくいんですよね。
住宅の場合、暮らしを撮影するのは住んでから半年以降がいい
上記の例は、施工例の写真を撮る時に関連しています。
建物のデザインで勝負したいなら、荷物が入っていない引き渡し前の撮影でいいと思いますが、建物のデザインで勝負できないなら、住まい手が入った暮らしを撮る方がいいです。
「その家にしかない日常の暮らし」
業界内にいると、なかなかそこに気付かず、普段の日常そのものに、魅かれにくいんですよね。これを魅力的に撮るには、もちろん日常がそこになければいけません。だから、施主の写真撮影をするのも、住んでから半年ぐらいは経ってた方がいいのです。
その中で、魅力的な瞬間を撮影していくしかないのです。擬似的に社員とかがモデルになった写真とかは、違和感出まくりで論外です。
写真や動画など、表現するスキルはノウハウ化されていますけど、海外の方の撮影を見ていても、その魅力的な瞬間に気付くマニュアルがあるわけではないので、センスと言わざるをえないのかもしれません・・・
工務店は施主の「その家にしかない日常の暮らし」を撮影した方が良い理由
1. 顧客との信頼関係を深める
工務店が施主の日常生活を撮影することで、顧客との信頼関係が深まるというのは非常に重要なポイントです。顧客は自分たちの生活が理解されていると感じることで、その結果、工務店に対する信頼が高まるでしょう。
2. 独自性を高める
「その家にしかない日常の暮らし」を撮影することで、他の工務店や建築会社と差別化を図ることができます。これは、マーケティング戦略としても非常に有効です。独自性が高まることで、顧客が選ぶ際の選択肢として、あなたの工務店がより魅力的に見えるようになります。
3. リアルな暮らしを伝える
新築やリフォームの施工例を見せる際、家具や装飾がない状態の家よりも、実際に人が住んでいる家の方がリアルな暮らしを感じられます。これが、新しい顧客を引きつける大きな要素となります。リアルな暮らしを伝えることで、顧客は自分たちもそこで暮らせるとイメージしやすくなるでしょう。
4. 口コミ効果
施主が自分たちの暮らしを素敵に撮影されていると感じれば、その写真をSNSでシェアする可能性が高くなります。これは、工務店にとって非常に有用な無料の宣伝となるでしょう。良い口コミは新しい顧客を引きつける力があり、その効果は計り知れません。
5. 長期的な関係性の構築
施主の「その家にしかない日常の暮らし」を撮影することは、一度きりの取引ではなく、長期的な関係を築く第一歩となります。今後、リフォームや修繕が必要になった際に、再度依頼を受けやすくなるでしょう。長期的な関係性は、ビジネスの持続性にも寄与します。
6. 設計や施工の改善
施主が実際にどのようにその空間を使っているのかを観察することで、今後の設計や施工に生かすことができます。このようなフィードバックは、工務店が提供するサービスの質を高める重要なステップです。
7. 感性とセンスの発揮
最後に、日常の中の美しい瞬間を切り取ることは、工務店自身の感性やセンスを発揮する絶好の機会です。これが、顧客にとっても魅力的な要素となるでしょう。感性とセンスを発揮することで、工務店自体のブランド価値も高まる可能性があります。
以上のように、「その家にしかない日常の暮らし」を撮影することは、工務店にとって多くのメリットがあります。これを実践することで、より多くの顧客を引きつけ、ビジネスを成功させることができるでしょう。