家を「建てる?買う?」注文住宅は「投資?消費?」工務店は言葉の使い方を意識した方が良い理由

家を「建てる」という考えの方と、家を「買う」という考えの方、あなたはどちらを相手したいですか?「建てる」と「買う」という言葉の使い方でも、ターゲットとなる客層は変わってきますね。

目次

「家を建てる」と「家を買う」

個人的な印象ですが、注文住宅において、「建てる」という方は、ひと手間掛けたりして、自分らしいオリジナル性を求める傾向が強く、「買う」という方は、決められた素材の中から選んで、カスタマイズする傾向な感じがします。

例えば、家族や友人たちと家の壁を塗ったり、好きな素材を張ったり、みんなでワイワイ楽しみながらDIYをする方は、家を建てるという感覚が強いですよね。

家族や友人たちと住まいにペイントしたり、好きな素材を張ったり……。みんなでワイワイ楽しみながら作業をする「DIYパーティー」が流行している。近ごろでは注文住宅の新築時にDIYパーティーを開催、楽しい思い出をつくる家族も増えているという。

流行中の「DIYパーティー」。注文住宅でも楽しめるって本当?
家を「建てる?買う?」注文住宅は「投資?消費?」工務店は言葉の使い方を意識した方が良い理由
DIYで「壁を張る・ペイントする」意向理由(出典:2014年実施 リノベーション・DIYに関する意向調査 リクルート住まいカンパニー調べ)

SUUMOの記事でも挙げられていますが、DIYをする理由に「楽しそう」が一番なのがいいですね。合理さよりも感情です。

2番めの「高くつくので」は、DIY推進側の狙いというか、実際はそんなには安くならないですけどね。注文住宅の場合、施工する会社の捉え方で金額も変わってくるので・・・

賃貸にDIYを求める人は、もし家を建てることになってもDIYを求める?

最近では、賃貸にもDIYの波が押し寄せてきていて、DIYが可能な賃貸も増えてきました。一昔前は、オーナーも利回り優先で、嫌がってたのですが、部屋余りの時代になってきたので、そうも言ってられない方が増えてきましたね(笑)

大家さんのフリーマケット・ウチコミ!の「DIY賃貸に関する意識調査」も興味深い内容です。

家を「建てる?買う?」注文住宅は「投資?消費?」工務店は言葉の使い方を意識した方が良い理由
今住んでいるお部屋をDIYしたいと思ったことがありますか?

「DIYしたいという気が全くない」が24%。やはり、やりたくない派は2~3割はいますね。また、③と⑤を足したDIYをした&したかった派も2~3割いますね。

「DIYをしたいと思っていたけれども何もしていない」方が一番多いのは、うなずけます。多分、DIYをしたいしたくないというより、どっちでもいいんですよ。「できるのであれば、やってみたいけど、できないならいいや」みたいな、流れるままで行動を起こさない方たちです。大体4~6割くらいはどっちでもいい派です。

こういう方に対しては、座学でDIYノウハウやメリットを伝えるより、体験させると心情は変わっていきます。試しにでもいいので、体験させることが鍵を握ります。

DIY可能な賃貸を求める人が、必ずしも家を建てるわけではないでしょうが、もし建てるとしたら、よほど嫌な思い出がないかぎり、DIYを求めると思いますよ。

個人的には、「買う」家よりも「建てる」家が好きです。

注文住宅は投資?消費?

「建てる」「買う」と似たような違いで、注文住宅は「投資か?消費か?」みたいな話もあります。住宅の集客における、投資と消費についての持論があるのですが、自分の中でまとめるためにも、それについて書いてみますね。

物を購入するとき、投資か消費かに分かれます。

例えば、投資というのは、「10万円使って、100万円利益を得る」というような、将来の利益のためにお金を使うことです。消費は使ったお金と同等を効果を求めることです。

簡単に表すと・・・

  • 投資は、『支払<効果(影響)』
  • 消費は、『支払=効果(影響)』

興味深いのが、投資になると、人は勉強します。なぜなら、より多くの利益を得たいと思うからです。

例えば、

  • 将来、料理人として、お店を持ちたいから、高いけど、腕の良いお店にも食べに行ったり、
  • オーディションで、主役の座を射止めたいから、見栄え良く見えるよう、自分の体に合った衣装を、オーダーメイドで頼んだり、演技の引き出しを増やすために、映画や舞台を観に行ったり・・・

では、注文住宅はどっち?かというと、”消費”だと思っています。

中古買って、リノベして、後に売れるように、物件の選択や間取りや素材を勉強するところまでいくと、投資に近くなるでしょうが、新築の注文住宅となると、消費行動ですね。

消費行動には大きな特徴があります。それは・・・

”失敗はしたくないけど、わざわざ勉強はしたくない。だから、答えをすぐ知りたい。”

というもの。

例えるなら、”子ども”みたいな感じです。大半の子どもは、座学の勉強は嫌いで、答えをすぐ知りたがりますが、体験型の学習だと楽しんで取り組みます。なぜなら、わくわくと楽しいから。好奇心をくすぐるんですよね。

だから、こだわりのある家を提案している場合、相手にしっかりと自分たちの考え方を学んでもらおうと思うと、体験による、”楽しさ”や”わくわくさ”は欠かせないのです。その体験を通じて、わかってもらうことが、一番落とし込みやすいのです。

ちょっと極論すぎるかもしれませんが、人はわがままですから、情報で溢れかえる環境による、ここ数年の変化って、著しいものがありますよ。

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