- もし、あなたの工務店がホームページから集客や受注を増やしたいのなら・・・
- もし、あなたの工務店が自社のブランドを確立したいのなら・・・
- もし、あなたの工務店が今よりも1棟あたりの利益を増やしたいのなら・・・
工務店が世代間の価値観(暮らしの価値観)のギャップを埋めるための戦略
世代間の考え方や価値観のズレを全く無くすのは難しいと思いますが、お互いがお互いの世代を知ることで、いろいろな問題が解決しそうな気もします。
戦後70年の6つの世代、
- 団塊世代=60代(1947~51年生まれ)
- ポパイ・JJ世代=50代半ば~60代前半(1952~60年生まれ)
- 新人類世代=50歳前後~半ば(1961~65年生まれ)
- バブル世代=40代半ば~後半(1966~70年生まれ)
- 団塊ジュニア世代=30代前半~40代半ば(1971~82年生まれ)
- さとり世代=20代前半~30代前半(1983~94年生まれ)
を1冊にまとめて解説した本が興味深いですね。仕事で使えて、違う年代と話せて、相手の価値観がわかるようになる1冊です。
たった1冊で誰とでもうまく付き合える世代論の教科書―「団塊世代」から「さとり世代」まで一気にわかる
《「あなたの世代」がわかる! 》
●団塊世代=60代(1947~51年生まれ)
●ポパイ・JJ世代=50代半ば~60代前半(1952~60年生まれ)
●新人類世代=50歳前後~半ば(1961~65年生まれ)
●バブル世代=40代半ば~後半(1966~70年生まれ)
●団塊ジュニア世代=30代前半~40代半ば(1971~82年生まれ)
●さとり世代=20代前半~30代前半(1983~94年生まれ)《「身近な人」が理解できる! 》
●団塊世代=人数が多く競争意識が強い。「封建性」と「革新性」の2つが共存している。
●ポパイ・JJ世代=「自分は自分、他人は他人」という価値観。子どもや他者に理解力あり。
●新人類世代=幼少期に高度成長。「楽しいこと」が最上の価値。自由で軽やか。上下関係が希薄。
●バブル世代=苦労なく正社員に。「万能感」が強く、自分を大きく見せる。恋愛の力関係が男女逆転
●団塊ジュニア世代=上の世代の価値観に疑問。「裏切られた感」「被害者意識」が強い。
●さとり世代=周囲への「過剰な気遣い」「同調圧力」。異性より同性重視。「恋人いない」が過去最高。《仕事に使える! 「消費のツボ」も徹底解説! 》
●団塊世代=「孫」「仲間」「夫婦エスコート」に金を使う。「新発売」「日本初」「世界初」に弱い、新しいもの好き
●ポパイ・JJ世代=好みが多様化。「選択肢が多い」「生活・人生を楽しむ」が響く、フェイスブック大好き
●新人類&バブル世代=見た目に金をかける。教育もブランド志向。狙いは「仲間消費」(仲間ゴルフや女子会など)
●団塊ジュニア世代=消費は堅実(ケチ)。「自己啓発」「自分探し」「海外志向」が響く。狙いは「母娘消費」「三世代消費」
●さとり世代=安くてそこそこよいモノで大満足(背伸びしない)、狙いは「SNSで話題にしやすい商品」
世代感は年々変わってくる。世代間の差は12~15年が限界?
世代を追うと、全体から個が尊重されてきていますし、「女性」の動きも大きな影響を与えていると思われます。また、一生同じ人と結婚生活をし続ける核家族から、離婚や再婚、シングルマザーなどの、複雑な家族形態への変化も生まれてきていますね。
こんな感じで、世代感は年々変わっていきますから、2009年に書かれた「シンプル族の反乱」で出てくる世代(30代)も、6年も経つと少し変わってきているでしょうね。
2009年に書かれた「シンプル族の反乱」
昔、知人からこんなことを言われたことがあります。
「家ってどこで建てても同じような気がする。」
実は、このような発言をする方が、結構増えてきました。
少し前まで、「ゆとり世代」なんて言葉が流行っていましたが、マーケティング・アナリストの三浦 展さんは、その「ゆとり世代」の前にあたる、ちょうど今の30代を「シンプル族」という風に表し、本にされていましたね。
私はこの本を読んで、『「当り前世代」の始まりだ・・・』と感じました。
30代、30歳前後の世代は、ポスト団塊ジュニアとも呼ばれ、私もそこに該当するのですが、物心ついたときには、テレビ、電話、ゲームなど、ありとあらゆるものがあり、そして、それらは時代とともに、性能や品質も上がっていきました。
そして、デザイン性も高くなっており、いまやどんなものでも、ほとんど不自由さを感じにくくなっています。さらには、育ってきた環境の中では、プリクラやインターネットなど新たな文明も生まれ、それらも急激に発展していってます。
物には不自由していなく、物も時代と共に新しくなっていく。物の性能や品質なども、ある一定に担保されている。
その感覚が当り前になっているのです。
これは、
- 家の性能、品質は当り前
- デザイン性が高いのも当り前
にもつながっています。
もう、耐震性、断熱性、デザイン性をうたうだけでは響かないんですね・・・当り前の感覚から、比較にならないのです。その違いを営業マンは必至に説明しますが、これが逆にこの世代にとっては、うっとおしいく感じてしまいます。
次の「ゆとり世代」にもその傾向はもちろんありますし、さらには、その次の「さとり世代」も、その「当り前」傾向はますます強くなってきます。
「さとり世代」は、1990年代半ば~2000年代初頭生まれの方を指し、例えば、車やブランド品、海外旅行に興味がなく、お金を稼ぐ意欲が低いのです。地元志向で、恋愛に淡白で、過程より結果を重視します。ネットを主な情報源としており、読書好きで、若くても物知りなのです。
まさに物に依存しない、当り前世代の象徴です。今や、iPhoneを見たところで驚きやしませんからね。
その当り前世代も、住まいで、唯一共通して求めていることがあります。
暮らしにも自分らしさを求めてきている!
ニュースなどでも発表されていますが、年々、持ち家志向が低下しています。
若い世代は所得の低下もありますし、フリーランスが増えていることもあり、持ち家は、ムダな買い物だと思っている人たちも増えてきています。また大地震が予測されている地域では、二重ローンになる危険もあるため、不安な方もいるはずです。
そんな中でも確実にいる層は、「自分らしい暮らし」をしたい人たちです。
ここ数年、中古物件を買って、リノベーションしたり、賃貸物件でも自分好みにリノベーションできるところに住んだり、「自分らしい暮らし」を実現することに、必ずしも一戸建でに、こだわっていなかったりしますよね。
「自分らしい暮らし」を叶えたい気持ちは、世代関係ないようです。
でも現実は、自分ではなかなかその「自分らしさ」を発見できないものです。だから、引き出す役割を担う存在が必要なんですね。また、持ち家志向が低下していくということは、その反面、家を持ちたいという気持ちの強い人が多くなってきます。
だからこそ、これまでの営業・設計スキル以外に、施主の自分らしい暮らし方を引き出すチカラ、コミュニケーションやコーチングなどが必要になってきます。家づくりも変貌期に入ってきていますね。こういうときがチャンスです!
工務店は、世代間の差による暮らしの価値観をどう埋めたらいいか?
数字で表せるようなことだと、世代間はあまり関係ないのかもしれませんが、考え方とか価値観とか数字に表せないものを提案するときは、あまり歳の差が開くのは「う~ん?」という気がします。あくまで経験上ですが、暮らしを提案する上での世代間の差は12~15年が限界かと・・・これ以上離れると、理解できないことが増えてくるはずですよ。この辺は、経験か知識で埋めるしかないと思います。
1. 顧客の世代を深く理解する
顧客の属する世代を理解することは、工務店の最初のステップとして不可欠です。団塊世代からさとり世代まで、それぞれの世代には独自の価値観やライフスタイルが存在します。これらの特性を理解することで、顧客の真のニーズや要望に的確に応える提案が可能となります。例えば、団塊世代は高度経済成長を経験しており、安定を重視する傾向があるのに対し、さとり世代は物質よりも経験を重視する傾向があります。このような違いを踏まえた上での提案が求められます。
2. 世代を超えたコミュニケーション能力の強化
工務店のスタッフが異なる世代の人々とのコミュニケーション能力を高めることは、業績向上の鍵となります。これには、定期的な研修やワークショップを実施し、異なる世代の価値観や考え方を学ぶことが有効です。また、実際の顧客とのインタビューやフィードバックを取り入れることで、より現場に即したコミュニケーションスキルを磨くことができます。
3. 世代ごとのライフスタイルを反映した提案の強化
顧客の属する世代に応じて、そのライフスタイルや価値観を反映した提案を行うことが重要です。例えば、さとり世代の顧客に対しては、シンプルで機能的な住まいや、環境に配慮したエコな住まいを提案することが求められるでしょう。一方、団塊ジュニア世代やバブル世代のように、特定のブランドやデザインにこだわりを持つ顧客には、そのニーズを満たす高級感のある提案が必要です。
4. デジタルツールの積極的な活用
現代の若い世代は、インターネットやSNSを主な情報源としています。工務店としても、これらのデジタルツールを積極的に活用して、顧客とのコミュニケーションを図ることが重要です。特に、オンライン上での家づくりの相談や、VR技術を使った住まいのシミュレーションなど、新しい取り組みを導入することで、異なる世代の顧客ともスムーズにコミュニケーションをとることができます。
5. 顧客のライフスタイルを尊重する姿勢の醸成
どの世代の顧客であっても、その人のライフスタイルや価値観を尊重することが大切です。工務店として、顧客の「自分らしい暮らし」を実現するための提案やサポートを行うことで、世代間の価値観のギャップを埋めることができるでしょう。この姿勢は、スタッフ全員が共有するものであるべきです。
世代間の価値観のギャップを埋めるためには、顧客の世代を深く理解し、それに合わせた提案やサービスを提供することが必要です。また、デジタルツールの積極的な活用や、顧客のライフスタイルを尊重する姿勢も重要な要素となります。つまりは、顧客視点ってことです。
本来、年の離れた中年(50代)が、これから家族を築こうとする20代後半と、価値観が合う方がおかしいですからね。こういうミスマッチを生む構造も注文住宅が売れなくなった理由の一つかもしれません。