工務店は施主を組織の中心に置けば、集客の問題を解決しやすくなる!

テレビCMや新聞広告などのマス広告を大量投下すれば、優位になる時代が終わり、現代のデジタルマーケティング時代では、今までのような広告の大量投下だけで競合に勝てるのか?

・・・というテーマのお話が、IMC(統合マーケティングコミュニケーション)というコンセプトの父とも呼ばれるドン・シュルツ教授の講義を取り上げたこの記事、参考になりますよ。

目次

広告大量投下だけでは勝てない時代に重要な3つのテーマを、ドン・シュルツ教授の講義から考える

この話の前提にあるのは、マスマーケティング時代においては、テレビCMや新聞広告などのマス広告を大量投下できる企業に競争優位性があり、毎年保守的に広告を大量投下するアプローチのマーケティングを続けていても比較的に問題なかった。一方で、デジタルマーケティング時代は、今までのような広告の大量投下だけではライバル企業に勝てなくなるのではないか、という問題提起です。

広告大量投下だけでは勝てない時代に重要な3つのテーマを、ドン・シュルツ教授の講義から考える

「21世紀のマーケティングモデル」と題された講演で、ドン・シュルツ教授が強調していたのは下記の3つのポイントとのこと。

マーケティングを巡る三つの重要なテーマ

  1. デジタル化によって顧客が急速に進化している
  2. ファイナンシャルプランニングモデルの構築が必須
  3. 組織構造を変えなければならない
広告大量投下だけでは勝てない時代に重要な3つのテーマを、ドン・シュルツ教授の講義から考える

記事を読むと、123それぞれが独立しているわけではなく、全部が繋がった要素なんですよね。自分なりの解釈を書いていきますと・・・

1.デジタル化によって顧客が急速に進化している

「これまで企業のマーケティング担当者は自分の方が顧客よりも頭が良いと思っていたかもしれないが、デジタル技術の進歩により顧客の得られる情報量や知識量は飛躍的に進化した。もはや企業は顧客をリードしていない。我々が顧客をフォローするのである。しかも現在の顧客の変化は企業の変化よりもずっと速い」

「例えば57%の顧客は、ネットの検索などを通じて学習し、営業担当者に会う前に既に答えを決めているという調査結果がある。昔の営業担当者は顧客を『説得』するために存在したが、もはや説得は不可能と考えた方が良い。営業担当者は売り込みをするのではなく顧客の相談相手にならなければならない。もはやコマンド&コントロールのマーケティング時代は終わったのだ」

広告大量投下だけでは勝てない時代に重要な3つのテーマを、ドン・シュルツ教授の講義から考える

専門的なことはおいても、一般的なことは調べれば大抵のことはわかりますからね・・・だから、説得されるより納得したい人たちが増えていることに繋がっているもかも知れません。

ネットの検索などを通じて学習し、営業担当者に会う前に既に答えを決めているわけですから、やらなければいけないことは会う前から始まっているわけです。実際に会う前にいか信頼関係を築けるかですね。

2.ファイナンシャルプランニングモデルの構築が必須

「これからはビジネスモデル自体も根本から見直さなければならない。現在のサプライチェーンは売り込みをベースとしたモデルになっている。だから製品が余ると値下げする羽目になる。マーケティングのファネルは、企業が顧客を説得・洗脳できる前提になっている。だがデジタル化された顧客は洗脳できない。だからこそ、これからは顧客を中心にしたデマンドチェーンのモデルにすべき。『製品』から議論を始めるのではなく『顧客の問題』から議論を始めるべきだ」

「広告の露出も、メディアの配信量だけを見るのでは無く、実際にそのメディアが視聴者によって見られているのか、メディアの消費量も見るべきだ」

広告大量投下だけでは勝てない時代に重要な3つのテーマを、ドン・シュルツ教授の講義から考える

顧客の問題(悩みや不安)に視点を向けることが必須ですが、まだ会ってもいない方や信頼関係がまだできてないお客さんからは、なかなかその問題を見つけにくいです。だから、施主から聞き出すのが最もな近道なのですが、面倒なのでやらない会社が多いですね。

広告は「いくら掛けていくら集客できる」が、できるかぎり予測できるべきなんですが、できにくい広告媒体に費やしている会社が多いのも事実です。

3.組織構造を変えなければならない

「デジタル化の変化に合わせて当然企業の組織構造も変えなければならない。そもそも、企業の従来の組織図には顧客の存在がない。だからこそ、縦割りの組織構造に陥ってしまう。これからは、顧客を組織の中心におかなければならない」

広告大量投下だけでは勝てない時代に重要な3つのテーマを、ドン・シュルツ教授の講義から考える

顧客の問題の話にも繋がりますが、工務店の場合は、施主を組織の中心に置くと、集客の問題はいろいろと解決しやすくなります。ですが、面倒なのでやらない会社は多いです。

施主が組織の中心にあることが、ネットを通じて、新規のお客さん達に実際に会う前に伝わると、信頼関係を築きやすくなるんですけどね・・・1の「会う前に既に答えを決めている」に繋がるわけです。

工務店は施主を組織の中心に置けば、集客の問題を解決しやすくなる!

工務店が施主を組織の中心に置くためにできることとは?

施主を組織の中心に置くことの重要性は、前述のドン・シュルツ教授の講義からも明らかでしょう。では、具体的に工務店として施主を中心に置くためには、どのようなアクションが必要なのでしょうか。

1. 施主の声を直接聞く

「顧客の問題から議論を始める」というのは、施主の声を直接、率直に聞くことから始まります。アンケートや面談を定期的に実施し、施主のニーズや悩みを把握することが大切です。これにより、施主の真の要望を理解し、それに応えるサービスや商品を提供することが可能となります。また、施主の声を聞くことで、新たな市場のニーズやトレンドを早期にキャッチすることも可能となります。

2. 組織のフローを施主中心に再構築

従来の組織構造や業務フローが施主中心でない場合、見直しを行う必要があります。例えば、施主からの問い合わせや要望が迅速に反映されるような体制を整えることや、施主とのコミュニケーションを重視する部署を新設するなどの取り組みが考えられます。この再構築を通じて、組織全体が施主の声に耳を傾け、迅速な対応ができる体制を作り上げることが重要です。

3. 教育と研修の強化

施主を組織の中心に置くためには、スタッフ一人ひとりがその意識を持つことが不可欠です。そのための教育や研修を定期的に行い、施主の立場や視点を理解することの重要性を共有することが求められます。具体的には、施主の視点でのサービス提供方法や、施主とのコミュニケーションの取り方などを研修の中で学ぶことが考えられます。

4. デジタルツールの活用

デジタル技術の進化を活用し、施主とのコミュニケーションをよりスムーズにするツールやアプリケーションの導入を検討することも一つの方法です。例えば、施主の要望やフィードバックをリアルタイムで共有できるシステムを導入することで、迅速な対応やサービス向上が期待できます。また、施主とのコミュニケーションをデジタル化することで、情報の共有やアップデートが容易になり、より効率的な業務遂行が可能となります。

5. 施主との関係性を深化させる取り組み

施主との関係性を深化させるためのイベントやワークショップを定期的に開催することで、施主との信頼関係を築くことができます。これにより、施主の真のニーズや要望をより深く理解することができるようになります。イベントやワークショップの中で、施主の声を直接聞く機会を増やすことで、施主とのコミュニケーションの質を向上させることができます。

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