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工務店が掲げる特徴を『顧客への価値』に切り替える必要がある理由
ものづくりの業界ほど、自社や自分に対して自信があり(自信がなければダメですけど)、「私の」「弊社の」で始まるメッセージが多くなります。すると、上手くブランディングやマーケティングができていないことに繋がりやすいんですよね。
自信があるほど、マーケティング的に反比例?
『「私の」「弊社の」で始まるメッセージを使うな!』と書かれたこの記事、参考になりますよ。
下記の記事内の冒頭の文章なんて、まさにそうです。よく見かけます(笑)
「うちの会社は創業60年を迎えます」
自信があるほど、マーケティング的に反比例?
「この商品は他社よりも***の部分で高機能なのです」
「弊社は1000社を超える顧客があり……」
「うちの担当者は知識が豊富で経験値も……」
「このサービスは、今まで業界になかった珍しいもので……」
「弊社の社長はこの業界の第一人者で……」
記事内で『自信は発信の仕方を間違えると自己満足のポエム』と書かれているように、ポエムって書くと気持ちいいんですよね。ましてや自分の良さを書いていますからね、認めてもらいたいという承認欲求が働きます(笑)
ですが、「弊社は・・・」など自社起点の特徴で動くのは、既にその会社や商品、サービスを熱く欲している顧客だけだったりします。なので、これから集めたい潜在的な顧客には響きません。
これから集める潜在的な顧客に対しては、自社起点よりも、その顧客が価値を感じる様な伝え方をしないといけません。自身が顧客になるとわかりやすいのですが、自分にとって得を感じないと動かないでしょ?
そのため、この両方をうまく使い分ける必要がありますね。
「だから?」の質問で顧客への価値を洗い出す!
「顧客への価値を書きましょう!」と言っても、書けない方が大半です。
だからまずは、上記の様な、書きやすい自社起点の特徴を書き出してください。そして、その特徴の後に、「だから?」と質問してみてください。細かく言えば「だから、顧客はこのような価値を得られる」という質問です。やっていただくと気付くと思いますが、顧客(ターゲット)が定まっていないと、顧客への価値を見いだせないんですよ。なので、
自社の特徴 ⇒ 顧客(ターゲット)の明確化 ⇒ 顧客への価値
という流れがやりやすいですね。同じ特徴でも、ターゲットが違えば、価値も変わってきます。
実はこの質問によって、自社起点の特徴は全部、顧客への価値に置き換えらることができます。もちろん価値のレベルは上下あるので、そこは切磋琢磨する必要はあります。例えば、上記の例を用いるなら、
- 「うちの会社は創業60年を迎えます」 ⇒ だから・・・
- 「この住宅は他社よりも***の部分で高機能なのです」 ⇒ だから・・・
- 「弊社は1000人を超える顧客があり……」 ⇒ だから・・・
- 「うちの担当者は知識が豊富で経験値も……」 ⇒ だから・・・
- 「この住宅は、今まで業界になかった珍しいもので……」 ⇒ だから・・・
- 「弊社の社長はこの業界の第一人者で……」 ⇒ だから・・・
ちょっとした頭の切り替えで、「自社の特徴」は「顧客への価値」になるんです。本質的には一緒でも、表現の違いによって、伝わり方が違うってことですから、特徴そのものが悪いのではなく、表現に問題があるってことですね。
工務店が掲げる特徴を『顧客への価値』に切り替える必要がある理由
工務店が自社の特徴を紹介する際、しばしば「私たちの会社は…」「私たちの家づくりは…」という表現を使いがちです。しかし、このような自社中心のアプローチは、顧客にとっての実際の価値を伝える上で、必ずしも効果的ではありません。では、なぜ工務店が自社の特徴を「顧客への価値」に切り替える必要があるのでしょうか?
顧客のニーズと期待にフォーカスする
工務店が提供する特徴をただ列挙するだけでは、顧客が本当に求めていることに触れていない可能性があります。例えば、「最新の設備を使用しています」という特徴は、それがどのように顧客の生活を豊かにするのかを示さなければ、顧客にとっての具体的な価値は伝わりません。この特徴を「最新の設備により、より快適で省エネルギーな住まいを提供します」と伝えることで、顧客は自分の生活にどのような良い影響があるのかを理解できます。このように、顧客がどのような利益を得るのかを明確にすることで、彼らの関心を引き、興味を持ってもらうことができるのです。
信頼と安心を構築する
「創業〇〇年」という歴史は、ただの数字以上の意味を持ちます。これを「長年の経験により、あらゆる建築の問題に対応できる信頼と実績」と表現することで、顧客に安心感を与えることができます。顧客は、ただ古い会社ではなく、信頼できるパートナーとしての工務店を求めています。長い歴史は、多くのプロジェクトを成功させた経験と、様々な困難を乗り越えてきた証でもあります。この信頼性を前面に出すことで、顧客は安心してサービスを利用することができるのです。
独自性を顧客の利益に変換する
「他にはない独自のサービス」も、それが顧客にどのような利益をもたらすのかを明確にしなければなりません。例えば、「独自のデザイン性の高い住宅」は、「あなたのこだわりや個性を形にした住空間を提供します」という形で顧客の利益に直結させることができます。このように、独自性を単なる特徴ではなく、顧客にとっての具体的な利点として伝えることで、彼らの心を掴むことができるのです。顧客は自分だけの特別なものを求めており、そのニーズに応えることができれば、より強い関係を築くことができます。
顧客の視点を取り入れる
自社の特徴を顧客への価値に変換するためには、顧客の視点を理解し、取り入れることが重要です。顧客が何を価値と感じるのか、どのような問題を解決したいのかを深く理解することで、より響くメッセージを作成できます。これには、顧客との対話やフィードバックの収集が不可欠です。顧客の声を聞き、それをサービスに反映させることで、顧客にとっての価値を高めることができるのです。
自社の特徴をただ誇るのではなく、それを顧客がどのように価値と感じるかを考え、伝えることが重要です。この視点の転換により、より多くの顧客にリーチし、信頼されるブランドを築くことができるでしょう。顧客のニーズに応え、彼らの期待を超えることで、長期的な成功を収めることが可能になります。